6月24日(水)に今国会6回目の憲法審査会が開かれました。この日もテーマは「緊急集会を中心とした緊急事態対応」についてでした。前々回の参議院法制局長らの説明、前回の憲法学者の意見聴取を踏まえての各会派からの意見表明、というものでした。
各会派ともこれまでの主張を繰り返しましたが、簡単に特徴的な発言を紹介します。
自由民主党(中西祐介議員)
緊急集会の活用とともに議員任期延長の改憲も必要。万万が一に備えて内閣の緊急政令や緊急財政処分の憲法規定必要。維新や国民に共感、参政党とも共通項見出せる。
立憲民主党(小西洋之議員)
憲法制定時に任期延長を明確に否定している。民主政治の鉄則を覆す任期延長改憲は認められない。緊急集会に関する法解釈ですらない虚偽説明によって、国民をだまして行う改憲にならざるを得ない。
国民民主党(川合孝典議員)
平時の緊急集会と有事の議員任期延長の二段構えで整理すべき。内閣による緊急政令や緊急財産処分規定の憲法明記の必要性については前向きに考えている。
公明党(谷合正明議員)
緊急事態における国会機能の維持のために取り組むべきは、極力選挙を実施できる強靭な体制整備と公平・公正な選挙の実施。改憲による任期延長には反対。法律により緊急集会の仕組みの整備必要。
日本維新の会(片山大介議員)
現行憲法の規定では、大規模災害やテロが発生した場合、国会機能が維持できるとは限らない。万が一の事態を想定しておくべき。緊急集会には限界があり、緊急事態条項は必要。
参政党(塩入清香議員)
ウクライナや中東情勢など世界では紛争が頻発し核配備競争が熱を帯びている。我が国においても、他国から侵略があった場合には、長期的な国会の維持と自衛隊が有事に実力を発揮して国を守れる体制をつくれることが肝要。感染症の蔓延を対象にすることには反対。
日本共産党(山添拓議員)
緊急政令や衆院議員任期延長の改憲は必要なく、むしろ危険な暴論であることがはっきりした。日本国憲法がいわゆる緊急事態条項を設けなかったのは、何より歴史の教訓から。戦争に反対する国民弾圧や、朝鮮や中国への侵略戦争遂行の戦費調達のために乱発された。
れいわ新選組(奥田ふみよ議員)
すでに、この国が戦争に突っ込もうとしている緊急事態だ。アメリカと中国との戦争が起きたときに日本が防波堤になれとアメリカに言われ、それに応えるために緊急事態条項で議員任期を延長させ、議員を居座らせる。緊急政令で内閣に独裁を許す。それは戦争の準備に他ならない。
労働者市民こそ、戦争反対の「国論二分」をつくり出そう!
今年2月のクーデター的解散-総選挙で、高市首相は「国論を二分する大改革をやるためだ」と豪語しました。いまそれが音を立てて始まっています。この憲法審査会での自民・維新のなりふり構わぬ突進はいよいよ「待ったなし」の様相を示しています。では、いったい何が待ったなしを強いているのでしょうか。
今年2月のクーデター的解散-総選挙で、高市首相は「国論を二分する大改革をやるためだ」と豪語しました。いまそれが音を立てて始まっています。この憲法審査会での自民・維新のなりふり構わぬ突進はいよいよ「待ったなし」の様相を示しています。では、いったい何が待ったなしを強いているのでしょうか。
それは、奥田議員も訴えていたように「日本が戦争に突っ込もうとしている」からです。アメリカ帝国主義の中国への侵略戦争がすでに発動されています。ベネズエラ侵略戦争もイラン侵略戦争も、トランプは中国に打撃を与えながら展開しています。
そして、高市政権はこのトランプ政権の対中国戦争の一角を主体的に担っていく決断をしているのです。日本周辺での6月~7月の幾重にも重なる日米軍事演習の規模は戦後最大です。ドローンやAIを駆使した「新しい戦い方」が声高に叫ばれています。「継戦能力」のための予算や体制をつくるとか、軍需産業には上限を決めず投資をするとか、総力戦体制が強化されています。
戦争の元凶は資本主義・帝国主義にあります。日本も帝国主義国の一つであり、80年前までアジアへの侵略戦争・植民地支配を繰り返していました。筆舌につくせない残虐な殺戮や加害の歴史を私たちは知らなければならないし、「中国-アジアへの侵略戦争を二度と繰り返してはならない」という責任を今度は果たさなければならないと思います。
これは日本の労働者民衆全体の歴史的な課題だと思いますが、憲法審査会の改憲推進派議員の発言の中で、こうした問題に言及する内容は皆無でした。
戦争の元凶は資本主義・帝国主義にあります。日本も帝国主義国の一つであり、80年前までアジアへの侵略戦争・植民地支配を繰り返していました。筆舌につくせない残虐な殺戮や加害の歴史を私たちは知らなければならないし、「中国-アジアへの侵略戦争を二度と繰り返してはならない」という責任を今度は果たさなければならないと思います。
これは日本の労働者民衆全体の歴史的な課題だと思いますが、憲法審査会の改憲推進派議員の発言の中で、こうした問題に言及する内容は皆無でした。
わずか4分の国民投票法改正案の趣旨説明
奥田議員の発言終了後、長浜会長が「以上で各会派の意見表明を終了いたします。次に日本国憲法の改正手続に関する法律案を議題といたします。」と述べると、審査会室の入口から外でスタンバイしていた衆議院憲法審査会委員8名がゾロゾロっと入室してきました。自民、維新、参政の議員たちです。
国民投票法は、いわゆる議員立法として2007年に成立し、2010年に施行されました。今回の改正案も議員立法で、衆院憲法審幹事会のメンバーのうち会長の古屋圭司議員と中道の國重徹議員を除く8名(新藤義孝筆頭幹事以下自民6名と維新の馬場伸幸議員、国民の浅野哲議員)と参政の和田政宗議員の計9名が提出者となっています(どういう事情があったのかわかりませんが、この日、国民の浅野議員の姿はありませんでした)。
いかにも「場違いの人たちが来た」という感じで、その光景はやはり異様でした。

(インターネット中継より)
改正案提出者を代表して、自民党の新藤議員が趣旨説明を行いました。新藤議員は持っていたメモを読み上げただけで終わり。それを受けて、長浜会長が「本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。」と言い、この日の審議は終了となりました。この間4分ほどで、あっという間でした。

(インターネット中継より)
改正案提出者を代表して、自民党の新藤議員が趣旨説明を行いました。新藤議員は持っていたメモを読み上げただけで終わり。それを受けて、長浜会長が「本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。」と言い、この日の審議は終了となりました。この間4分ほどで、あっという間でした。
恐らく、次回の憲法審査会にまたこの委員たちが押し寄せ、質疑応答のあと「採決」に持ち込もうとするのでしょうが、7/1(水)の審査会予定日は参議院の委員会がすべて止まっていたため開かれませんでした。
改正案は、「開票立会人の選任規定の整備」など公職選挙法の規定に合わせる些細なものなのですが、とにかく欠陥だらけの国民投票法(改憲手続法)を、「改憲発議」に間に合うように最低限の整備を早くやってしまおうと改憲派は必死なのです。自民党の憲法改正実現本部のこの日のニュースには「国民投票法改正案が参院で審議入り」と仰々しい見出しがついていました。
改憲派の悪辣な策動に怒りをたたきつけましょう。
戦争反対!改憲阻止!憲法審査会とめろ!の声を広げましょう。(S)
