8月13日、都内でアメリカの教育労働者のストライキの記録映画上映とその闘いを組織した教育労働者との交流会があり参加しました(共催:労組交流センター教育労働者部会、動労千葉国際連帯委員会)。上映されたのはロサンゼルス統一教組(UTLA、組合員3万人)が2019年1月に5日間にわたって闘いぬいたストライキの記録映画です。長い記録を短く30分ちょっとにまとめたものでしたが、教員・保護者・学生みんなが主体的に闘っていてとても感動的でした。
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上映後、来日中のUTLA前書記長のアーリーン・イノウエさん(写真下)のお話をお聞きしました。
アメリカでは「公設民営のチャータースクール」が増え続け、公教育の破壊が進んでいて、アーリーンさんたちは、「このまま労働組合が民営化を許していていいのか?」「公教育を守ろう」とストライキで闘うことを呼びかけたのです。

教育労働者のストライキは1989年以来ということで、これを実現するためにUTLAは5年間粘り強く組織化に取り組んだそうです。ユニオンパワーという左派の7人の執行委員が先頭に立って900以上ある公立学校を頻繁に訪ねて組合員との直接対話を重ねて、スト権投票で98%の賛同を得るところまで組織化したとのことで、すごいことです!
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映像には、各学校の前でのストへの合流のオルグや保護者や生徒たちのスト賛成の行動、街の各所での万の単位の集会やデモなど、満を持してストライキに起ちあがった教育労働者の姿やそれが街中を揺るがしている様子が映し出されていました。そして、その状況を背景にしてロサンゼルス市長も動いてUTLAと学区の団体交渉が続き、結果、様々な要求の勝利的な合意を勝ち取ったのです。

質疑応答の中でアーリーンさんは、「動員」と「組織化」の違いを問い、組織化というのは、「人と人との関係をつくる、関係を深める」ということであり、その人自身にとって大切なものは何か、そこに自分をかけるものは何かを明確にし信頼関係をつくることだと言われました。そして、計画を立て、組合員を信頼し、草の根から組織化をしていくということで、誰もが通過するするプロセスであり「誰にでもできる!」と訴えられました。
なかなか大変なことですが、なるほどと共感し、勇気をもらいました。(S)