猛暑の中の7月7日、日曜日。千葉県成田市の三里塚芝山連合空港反対同盟の萩原さんの畑で開かれた「農楽まつり」に参加しました。
京成成田駅東口からコミュニティバスに乗って三里塚へ。20分くらいで「三里塚」バス停で、その前に市東孝雄さんの家とがあります。奥に新しく建てた作業場などが見えました。
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家の右側が、昨年2月に農地取り上げが強行された畑です。今は、囲まれていて中は見えません。
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次のバス停「東峰」で下車。バス停を降りると周りが真っ白な鋼板で覆われていて異常な光景でした。確か、この先が地域の「東峰神社」です。
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反対側に、「農楽まつり」入口の看板が立っていました。この道をまっすぐ行くと萩原さんの清水の畑があり、そこがこの日の会場です。
道の右側が機動隊が使っている敷地で、大きな機動隊の車2台が止まって警備していました。
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会場に行く途中も高い塀で仕切られていました。
塀の反対側が空港の敷地です。
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まつりの会場に到着。少し遅れてしまって、すでに「農楽まつり」が始まっていました。
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びっくりしたのは、何と涼しく爽やかな風が流れていることか!ということでした。この会場でのまつりに来たのは初めてだったので、来る前はカンカン照りの酷暑の中での「まつり」を想像していたのですが、まったく違っていたのです。大きな樹々に囲まれ、勝ち取られた自然の素晴らしたを堪能しました。
そこに冷たい飲み物やなんとかき氷までふるまわれていたのですから、涼しさ倍増でした。
かつての三里塚一帯はこうした豊かな自然に覆われていたのに、すべてコンクリートでつぶしてしまった!本当に許しがたいことです。
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到着したときは、ちょうど動労千葉や関西実行委などの連帯あいさつがされているところでした。
そのあと、「いなのとひら・のとこば」さんのバンド演奏と歌や、参加者の女性のシャンソンの歌、また現地で闘う青年の歌が続きました。
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和やかな時間が流れるなか一回り外を見て回ると、ドキッとする光景が…。やはり鋼板の高い壁、壁にぐるりと囲まれていて、思わず「ここはパレスチナか?!」と感じました。
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まつりでは歌の後はリレートーク。
参加した様々な団体からのアピールです。
初めて参加したという若い学生さんたちの初々しい姿が印象的でした。
また、全国農民会議の小川浩さんの日本農政に対する批判も深刻に聞き入りました。
小川さんは政府がいかにデタラメな農政をおこなってきたかを弾劾し、国会で強行された農業基本法の改悪を批判しました。「それは時給10円にまで壊した日本農業を助けようというのではなく、平時から食糧の安全保障を考えるというもので、政府に従わなかったら罰金20万円」。小川さんは「戦時の食料確保、農民に対する戦争動員が再び行われようとしている。」と警鐘乱打し、「三里塚は自分たち農民と農業の縮図だ。共に闘う中にしか農民の生きる道はない」と言われました。

リレートークの最後に、反対同盟の市東孝雄さんがあいさつ。
「三里塚が勝利できるようにと、心がけている。誰かが声を上げなければ、今の政府にむちゃくちゃにされます。一人でも多く、疑問を持ったら高らかに声をあげていく。そして、明るく楽しく、闘いはやっぱり上を向いてたたかわなければいけないと思う。これからも、三里塚闘争と共に闘っていただきたいと思います。」
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そして、反対同盟と共に全員で「反対同盟の歌」を斉唱しました。
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萩原富夫さんから、翌日の「耕作権裁判」(千葉地裁)や7/24の「空港機能強化」フィールドワーク、空港拡張差し止め裁判への取り組みなど、今後の闘いについての訴えがあり、最後に、市東さんの南台農地取り上げ許さず、団結してガンバロウ!で閉じられました。

戦争に反対して農地を武器に国家の横暴と不屈に闘い、農民として力強く生き抜こうとしている三里塚農民の生きざまに共感する人々はたくさんいます。国はその存在を見せまいと必死なのです。あの白壁はその象徴。
三里塚の農民の闘いをもっともっと伝え、連帯の力を大きくしなければと思いました。(S)

この日、「まつり」の前に、午前10時から市東さんの南台の畑(現在、耕作権をめぐり千葉地裁で係争中の畑)に集合して、ここから「まつり」の会場までのデモが行われました。参加されたみなさま、お疲れさまでした。

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