5月28日(木)9時30分から、今国会初の衆議院憲法審査会が開催されました。
今回は、新型コロナウイルスの影響で、衆議院当局から「本会議及び委員会の傍聴については、極力、ご遠慮願います」「どうしても傍聴を希望する場合は、体温計の計測により37.5℃以上の発熱がないこと、強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がないことを確認の上、傍聴を認めることとなります」と要請されている中での傍聴となりましたが、それでも30人ほどの傍聴希望者が詰めかけ、傍聴席はかなりの「密」状態となりました。記者席もほぼ埋まっていました。

委員の出席率が高かった(定数50人中常に45人以上が着席していました)こともあって議場もそこそこの「密」になり、コロナウイルスなどどこ吹く風という様子でした。ただ、全員がマスクを着けていて、窓が開けられている(そのため、何を訴えているかまでは聞き取れませんでしたが、外で示威行動を行っている人たちの声が聞こえてきました)ことがコロナ禍を思い出させてくれました。(写真下は『ANNニュース』から)。

私たちが委員室(衆院では委員室、参院では委員会室と、なぜか呼び名が違います)に入ったとき、すでに審議が始まっていました。検温などのため傍聴前の手続きにいつもより時間が掛かったからです。もう少し早めに手続きを始めるとか、開会を1、2分遅らせるとか、そういう配慮がなぜできないのでしょうか。
今回は、新型コロナウイルスの影響で、衆議院当局から「本会議及び委員会の傍聴については、極力、ご遠慮願います」「どうしても傍聴を希望する場合は、体温計の計測により37.5℃以上の発熱がないこと、強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がないことを確認の上、傍聴を認めることとなります」と要請されている中での傍聴となりましたが、それでも30人ほどの傍聴希望者が詰めかけ、傍聴席はかなりの「密」状態となりました。記者席もほぼ埋まっていました。

委員の出席率が高かった(定数50人中常に45人以上が着席していました)こともあって議場もそこそこの「密」になり、コロナウイルスなどどこ吹く風という様子でした。ただ、全員がマスクを着けていて、窓が開けられている(そのため、何を訴えているかまでは聞き取れませんでしたが、外で示威行動を行っている人たちの声が聞こえてきました)ことがコロナ禍を思い出させてくれました。(写真下は『ANNニュース』から)。

私たちが委員室(衆院では委員室、参院では委員会室と、なぜか呼び名が違います)に入ったとき、すでに審議が始まっていました。検温などのため傍聴前の手続きにいつもより時間が掛かったからです。もう少し早めに手続きを始めるとか、開会を1、2分遅らせるとか、そういう配慮がなぜできないのでしょうか。
全く見通せない改憲手続法の成立
この日の憲法審査会のテーマは、「憲法改正国民投票法を巡る諸問題」でした。
論点の一つは、2018年6月に自公、維新などが国会に提出して以来、2年近くも継続審議となっている改憲手続法(国民投票法)改正案の今国会での採決の是非でした。
下表(5月29日付『毎日新聞』から)にまとめられているとおり、自公と維新が賛成、立国社と共産が反対の意見を述べましたが折り合わず、参議院での審議・採決も必要となりますから、今国会での成立はほぼ不可能となりました。そして、安倍政権下での改憲の可能性もどんどん低下しています。

もう一つの論点は、国民投票運動の規制のあり方で、テレビCMだけでなく、ネット広告やSNSを利用した誹謗中傷、フェイクニュース、AIを駆使した世論の誘導等の問題が何人かの委員から指摘されました。
このうちテレビCMについては、昨年5月に国民民主党が独自に改憲手続法の改正案を提出していることもあり、野党(立憲と国民)は与党・維新等が提出している改正案(すでに施行されている公職選挙法改正と同様に、共通投票所制度の創設や洋上投票の対象拡大等を行おうとするもの)の採決の前に、これらの問題をあわせて議論することを主張しています。
玉木雄一郎氏(国民)は、フェイスブックが収集した膨大なデータを駆使してアメリカ大統領選挙やイギリスのEU離脱運動に関与したケンブリッジ・アナリティカの元役員を審査会に呼んで証言を聞きたいと提案していました。
いずれにせよ、この論点が深掘りされていけばいくほど、改憲手続法の議論はますます拡散していくことになるでしょう。

この問題に関連して私がいちばん驚いた(あきれたと言った方がいいかもしれません)のは、船田元氏(自民)の主張でした。
この日の憲法審査会のテーマは、「憲法改正国民投票法を巡る諸問題」でした。
論点の一つは、2018年6月に自公、維新などが国会に提出して以来、2年近くも継続審議となっている改憲手続法(国民投票法)改正案の今国会での採決の是非でした。
下表(5月29日付『毎日新聞』から)にまとめられているとおり、自公と維新が賛成、立国社と共産が反対の意見を述べましたが折り合わず、参議院での審議・採決も必要となりますから、今国会での成立はほぼ不可能となりました。そして、安倍政権下での改憲の可能性もどんどん低下しています。

もう一つの論点は、国民投票運動の規制のあり方で、テレビCMだけでなく、ネット広告やSNSを利用した誹謗中傷、フェイクニュース、AIを駆使した世論の誘導等の問題が何人かの委員から指摘されました。
このうちテレビCMについては、昨年5月に国民民主党が独自に改憲手続法の改正案を提出していることもあり、野党(立憲と国民)は与党・維新等が提出している改正案(すでに施行されている公職選挙法改正と同様に、共通投票所制度の創設や洋上投票の対象拡大等を行おうとするもの)の採決の前に、これらの問題をあわせて議論することを主張しています。
玉木雄一郎氏(国民)は、フェイスブックが収集した膨大なデータを駆使してアメリカ大統領選挙やイギリスのEU離脱運動に関与したケンブリッジ・アナリティカの元役員を審査会に呼んで証言を聞きたいと提案していました。
いずれにせよ、この論点が深掘りされていけばいくほど、改憲手続法の議論はますます拡散していくことになるでしょう。

この問題に関連して私がいちばん驚いた(あきれたと言った方がいいかもしれません)のは、船田元氏(自民)の主張でした。
氏は、「そもそも日本人は極端を嫌う国民性を持ち合わせているので、テレビCMで誹謗中傷が目に余ったり一方的な主張が大量に流されても、国民の健全な世論によって淘汰されるはず」だから、「民放各局が番組編成会議などで極端なアンバランスを避ける努力を行い、国会に置かれる国民投票広報協議会がそれをチェックして是正をお願いする仕組みで十分ではないかと考えている」と述べたのです。
こんなところで根拠のない日本人論を持ち出されてもなぁと思いました。
こんなところで根拠のない日本人論を持ち出されてもなぁと思いました。
コロナ禍に悪乗りした改憲論を許すな!
案の定、コロナ禍に便乗した改憲論も開陳されました。
29日付『東京新聞』の記事から、転載させていただきます。なお、同じ記事では、黒川弘務前東京高検検事長の定年延長問題に言及した(こちらはコロナ禍に「便乗」した改憲反対論と言えるでしょう)赤嶺政賢氏(共産)の発言も紹介されています。
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衆院憲法審査会が28日、今国会で初めて開かれ、与野党各会派が自由討議を行った。自民党は、新型コロナウイルス感染拡大を契機として非常時の国会機能に関する議論の必要性を強調。大規模災害時などに国会議員の任期延長や内閣の権限強化を可能にする緊急事態条項を新たに設ける改憲に意欲をにじませた。立憲民主、国民民主、社民などの野党共同会派は「緊急事態条項の議論は不急だ」と反発した。検察官の定年延長を巡っても、与野党から意見が出た。
自民党の新藤義孝氏は、緊急事態条項の創設などを盛り込んだ4項目の党改憲案を紹介。「今般の新型コロナの感染拡大を受け、国会議員の任期に関する議論が早急に必要ではないか」と指摘した。日本維新の会の馬場伸幸氏も「有事に政府権限を強め、国会機能を維持するための緊急事態条項を創設する議論は待ったなしだ」と強調した。
立国社の辻元清美氏は「まず法律で対応することが国会議員の責務」と緊急事態条項の必要性を否定。奥野総一郎氏も現状での議論を「不要ではないがコロナ禍で不急だ」と語った。
共産党の赤嶺政賢氏は、黒川弘務・前東京高検検事長の定年延長問題を「内閣が検察の人事まで左右しようとするもので、三権分立を脅かす重大な事態だ」と批判し、安倍政権下での改憲に反対した。
自民党の石破茂氏は「検察庁法は憲法秩序の一角をなすものだ」と語り、検察を巡る問題も憲法論議のテーマになるとの考えを示した。(井上峻輔)
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自民党の新藤義孝氏は、緊急事態条項の創設などを盛り込んだ4項目の党改憲案を紹介。「今般の新型コロナの感染拡大を受け、国会議員の任期に関する議論が早急に必要ではないか」と指摘した。日本維新の会の馬場伸幸氏も「有事に政府権限を強め、国会機能を維持するための緊急事態条項を創設する議論は待ったなしだ」と強調した。
立国社の辻元清美氏は「まず法律で対応することが国会議員の責務」と緊急事態条項の必要性を否定。奥野総一郎氏も現状での議論を「不要ではないがコロナ禍で不急だ」と語った。
共産党の赤嶺政賢氏は、黒川弘務・前東京高検検事長の定年延長問題を「内閣が検察の人事まで左右しようとするもので、三権分立を脅かす重大な事態だ」と批判し、安倍政権下での改憲に反対した。
自民党の石破茂氏は「検察庁法は憲法秩序の一角をなすものだ」と語り、検察を巡る問題も憲法論議のテーマになるとの考えを示した。(井上峻輔)
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最後に、上記の記事でも触れられている石破茂氏(自民)の発言に関する28日付『毎日新聞』の配信記事を紹介しておきます。氏が指名され発言を始めた途端にカシャカシャカシャカシャッと一斉にカメラのシャッター音が鳴り、ずいぶん注目されているんだなと感じました。それにしても石破氏が4年間も国会で発言していなかったとは、安倍政権の仕打ちは凄まじいですね。
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石破氏、4年ぶり国会発言 憲法論議の活性化呼びかけ 昨秋は指名されず机たたく
自民党の石破茂元幹事長は28日、約4年ぶりに国会で発言した。委員を務める衆院憲法審査会で、憲法論議の活性化を呼びかけた。石破氏が本会議や委員会などで公式に発言したのは、地方創生担当相として答弁に立った2016年5月以来となる。同年8月の内閣改造で閣外に出てから党内で冷遇され、発言の機会が与えられてこなかった。
憲法審では、佐藤勉審査会長(自民)に指名され、5分の持ち時間で発言した。石破氏は世論の反発で今国会での成立が見送られた検察庁法改正案に触れ、「検察庁法は明文によって『その施行を憲法施行の日とする』と書いてあり、憲法秩序の一角を成すものだ」と指摘。幅広い憲法論議の必要性を訴えた。
石破氏は18年総裁選で安倍晋三首相と争ったことなどから、党内で「冷や飯」(側近)に甘んじてきた。所属する予算委員会や憲法審では質問に立つ機会すら得られなかった。昨年秋の臨時国会で3回開かれた憲法審の自由討議でも指名されず、机をたたいて不満をあらわにする場面もあった。(立野将弘)
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自民党の石破茂元幹事長は28日、約4年ぶりに国会で発言した。委員を務める衆院憲法審査会で、憲法論議の活性化を呼びかけた。石破氏が本会議や委員会などで公式に発言したのは、地方創生担当相として答弁に立った2016年5月以来となる。同年8月の内閣改造で閣外に出てから党内で冷遇され、発言の機会が与えられてこなかった。
憲法審では、佐藤勉審査会長(自民)に指名され、5分の持ち時間で発言した。石破氏は世論の反発で今国会での成立が見送られた検察庁法改正案に触れ、「検察庁法は明文によって『その施行を憲法施行の日とする』と書いてあり、憲法秩序の一角を成すものだ」と指摘。幅広い憲法論議の必要性を訴えた。
石破氏は18年総裁選で安倍晋三首相と争ったことなどから、党内で「冷や飯」(側近)に甘んじてきた。所属する予算委員会や憲法審では質問に立つ機会すら得られなかった。昨年秋の臨時国会で3回開かれた憲法審の自由討議でも指名されず、机をたたいて不満をあらわにする場面もあった。(立野将弘)
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以上、ご報告した議論の内容や水準を見れば、なぜ今憲法審査会を開催する必要があったのかと言わざるを得ません。「不要」か否かは見解の分かれるところかもしれませんが、「不急」であったことは明々白々です。今国会では(次の国会もその次もそのまた次も…)もう憲法審査会が開かれないよう念願しながら、今回のレポートを終えたいと思います。(G)
この日、国会の外では、戦争・治安・改憲NO!総行動(組対法共同行動や都教委包囲ネットほか)が朝8時~、9条改憲阻止の会は9時~、議員会館前に集まり(約60名ほど)、憲法審査会を開くな!緊急事態条項新設反対!と昼まで抗議の声を上げました。百万人署名運動の傍聴者も憲法審査会終了後、ここに合流しました。


この日、国会の外では、戦争・治安・改憲NO!総行動(組対法共同行動や都教委包囲ネットほか)が朝8時~、9条改憲阻止の会は9時~、議員会館前に集まり(約60名ほど)、憲法審査会を開くな!緊急事態条項新設反対!と昼まで抗議の声を上げました。百万人署名運動の傍聴者も憲法審査会終了後、ここに合流しました。

