12月3日、天皇が、即位儀式、大嘗祭の報告として八王子市にある昭和天皇の墓を訪問。4月に前天皇が退位の報告で訪問した際、学校を通して子どもたちが「奉迎」行動に動員されたことが明らかになり、今回は事前に地元の市民らが反対の申し入れなどに取り組んだ。結果、子どもたちの動員はやめさせることができた。この取り組みについての一連の報告です。
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〇4月23日に、前天皇夫妻が昭和天皇の墓に退位の報告をするために八王子バイパスを車で通過した折、奉迎実行委、町自連(町会自治会連合会)からの「奉迎」要請を受けて、八王子市教委は沿道の八王子2小、横山2小、浅川小に「奉迎参加の有無」の電話やメールを入れました。そして、3校の校長は市教委から渡された「日の丸」の小旗を子どもたちに持たせて沿道に立たせました。八王子は萩生田文科大臣の地元で、彼の意思が働いたことは本人のブログからもうかがえます。
うかつにもこうしたことは後からわかりました。

〇ことの重大さに、二度と公立学校の子どもたちが憲法違反の奉迎行動に動員されることのないようにと、根津公子さん(八王子市民)らが「『天皇奉迎』に子どもたちを動員することに反対する八王子市民の会」を結成して、4月23日に小学生を動員した経過、やり方等を八王子市、市教委、当該校校長に質しました。また、奉迎実行委等にも聞きました。
根津さんたちの他にも、三多摩労組交流センターの労働者たちも市教委や奉迎実行委員会に申し入れなどを行いました。

〇その後、天皇代替わり行事で12月3日に、新天皇夫妻が昭和天皇の墓に大嘗祭が終ったことを報告するために同じように八王子バイパスを通ること、その際、「奉迎」が呼びかけられていることが判明しました。それで、「八王子市民の会」は市教委や前回子どもたちを沿道に立たせた学校長に前回のような行為を行わないように質し、確かめました。
その結果、沿道に子どもたちを立たせることはしないことはほぼ確認できましたが、12月3日、学校への監視行動を行いました。

〇12月3日当日に八王子で展開されたことは、警視庁公安、私服刑事の総動員体制でした。最寄りの西八王子駅から八王子2小への道路は彼らで「制圧」されました。
「日の丸」の小旗は、奉迎実行委か町自連の人が配り歩いていました。しかし、市民はそれほど多くはいませんでした。お囃子の山車が5台くらい出ていました。
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根津さんや抗議の人に対しての包囲・弾圧は激しいものでした。2-DSCF7040
公安らは根津さんを引きずって路地裏の空地へ持っていきました。
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天皇夫妻の車が通った後、放されましたが、その後、ずーと尾行が付きました。
まさに「天皇制」弾圧でした。

根津さんの報告は、都教委包囲ネットのブログにも出ています。
http://houinet.blogspot.com/

闘うことです。学校の教職員が4月23日にやすやすと沿道で子どもたちに旗を振らせたことはショックですが、闘えば道は開けます。大嘗祭を国の税金で行うことは憲法違反です。大嘗祭の報告などに子どもたちを動員するなんて許されません。憲法を解体する攻撃、国家主義教育、天皇賛美強制と具体的に闘うことが重要です。(T)

〇根津さんから(八王子2小付近のバイパスの弾圧の様子)
3日に行われた「天皇奉迎」の沿道(2小近く)で私が「天皇奉迎しない!」と書いた紙をかざしたところ、「警視庁」の腕章をつけた者2人に転ばされ両腕をつかまれ沿道から6~7メートル奥に連れていかれたその後を録画したものです。一緒にいた人が録画してくれました。
「国民に寄り添う」としきりに言う天皇は、天皇制に反対する者は「国民」と見なさないということなんだろうか。聞きたいものです。
こんな些細な表現の自由さえ許さない国、なんですね。

動画はここをクリックしてください。
https://youtu.be/E_vz5VBr3G4