去る11月14日、韓国のソウルで民衆総決起闘争が行われ、労働改悪阻止・国定教科書反対を掲げ15万人の労働者・学生・農民・市民がパククネ退陣を求めて立ち上がりました。集会後のデモへの殺人的な弾圧にも実力で闘いぬきました。
これに対し、パク政権・韓国警察は21日朝、民主労総本部、ソウル地域本部、金属労組、公共運輸労組、建設労組の組合事務所など8団体・12か所への一斉家宅捜索を強行。さらに24日、パククネが閣議で、民主労総の集会やデモをISのテロと同列に扱い、「覆面デモを禁止すべきだ」と発言。これを受けて翌25日には、与党議員が集会・デモ時のマスク着用を禁止する法案を発議するという事態になっています。
こうした大弾圧に、指名手配を受けながら闘いを指導している民主労総のハンサンギュン委員長は、「弾圧には大きな闘争で、不正義の権力をひっくり返すゼネストで迎え撃とう」と、職場と街頭でのさらなる闘いを訴えました。
そして、12月5日、第2次民衆総決起大会がソウルで開かれました。
その様子を報告したチャムセサン(韓国の社会運動情報サイト)のユン・ジヨン記者の記事を紹介します。
(レイバーネット http://www.labornetjp.org/ より)

仮面をかぶった5万の市民、第2次民衆総決起大会を開催
与党の覆面禁止法に対抗して「覆面集会」…平和集会、デモ行進を開催
ユン・ジヨン記者 2015.12.05 18:49
20余日ぶりに再び都心での大規模集会が開かれた。11月14日に続く第2次民衆総決起大会だ。12月5日の午後3時から市庁広場で開かれた民衆総決起には、多様な仮面をかぶった5万人の市民が集まった。第1次総決起の後に与党が覆面デモを禁じる「覆面着用禁止法」を発議したことに抗議する意味のパフォーマンスだ。
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▲5日午後3時に市庁広場で開かれた2次民衆総決起には執権与党が発議した覆面着用禁止法に抗議する意味で数万人が仮面をかぶって出てきた。[写真/キム・ヨンウク記者]
前の総決起とは違い、警察の車壁と放水銃もなくなり、集会とデモ行進が平和に行われた。1次総決起集会の時には警察が光化門交差点を車壁で封鎖し、集会参加者に延々7時間ペッパースプレーの放水銃を散布し、問題になった。放水銃に直撃されたカトリック農民会所属のペク・ナムギ(69)農民は、現在も重態に陥ったままだ。警察は11月14日の1次総決起の参加者441人を捜査しており、7人が拘束されている。第2次総決起大会が開かれた12月5日午前には、警察が前の大会に参加したアルバイト労組のイ・ヘジョン事務局長を集示法違反などの容疑で逮捕した。
当初、警察は第2次民衆総決起のための集会と行進の申告を一切認めなかった。だがソウル行政法院は、12月3日に市民社会がソウル地方警察庁長官を相手に出した屋外集会禁止通告処分執行停止申請を認め、ソウル市庁広場で正常に第2次総決起大会が開かれることになった。この日の総決起大会は、仏教とカトリック、プロテスタントなどの宗教界をはじめ、 文化芸術、人権、労働、農民、貧民団体、そして全国から集まった市民が参加した。仮面を着用したデモ隊はカーネーションの花を持ってデモ行進を行い、政権の公安弾圧と労働改悪などを糾弾した。
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現在、曹渓寺に潜伏している民主労総のハン・サンギュン委員長は映像発言で 「数百人が拘束、手配、逮捕、召還されている。30年前、韓国史の独裁時代にあったようなことが白昼堂々と行われている」とし 「11月14日、われわれ民衆の闘争はあまりにも正当な闘争だった。今日、私たちが多少の弾圧を受けても、暴力的な独裁政権は決してわれわれの闘争を止められない」と強調した。
日頃ペク・ナムギ農民と親しいイム・ボンジェ農民は 「ペク・ナムギ会長が冷たいソウルに上がってきて、警察が撃った殺人的な放水銃を受けて死線をさ迷っている。だが政府は対岸の火事を見物するように一言の謝罪もない」とし 「朴槿恵(パク・クネ)大統領は農村からきた老人たちをIS、テロリストに比喩する。 私がテロリストに見えるのか。 少なくとも、なぜ農民がソウルにきたのか、声ぐらいは聞くべきではないか」と鬱憤をさく烈させた。
労働、農民、貧民、市民社会で構成された「民衆総決起闘争本部」の代表団は宣言文を発表し、 来る12月19日、大規模全国同時多発「第三次民衆総決起」などの国民行動を展開していくと明らかにした。民主労総を中心とする労働界はゼネストに突入する方針だ。代表団は「第1次、第2次民衆総決起の成果を集め、これから民衆の怒りを全国に拡散させていこう」とし 「皆が力をあわせてペク・ナムギ農民を生き返らせ、殺人政権、反民主政権、反民生政権の朴槿恵政権を退陣させるために最後まで闘争していこう」と訴えた。
この日の集会には文在寅(ムン・ジェイン)新政治民主連合代表をはじめ30余人の野党議員らが「平和守備隊」という名前で大挙参加した。だが12月2日深夜、与野の院内指導部が「直ちに労働改革関連法案議論を始め、臨時国会で合意処理する」という合意文を発表したことで、集会当日にも「与野野合」を批判する声が続いた。
民衆総決起闘争本部は 「(新政治民主連合は)労働改悪を阻止すると民主労総と約束してから何時間も経たないうちに、全国民を非正規職に追いやる労働改悪関連法通過『合意処理』という空手形を振り出した」とし 「これが野合でなければ何が野合か」と声を高めた。 続いて「われわれはこれ以上、民衆の生存を、危機に陥った民主主義を、保守野党に任せてはいられない」とし 「脇役の保守野党に対抗し、労働者、農民、貧民などの民衆を中心とする進歩民衆政治を始めよう」と強調した。
民衆総決起大会の参加者は、午後5時頃に集会を終え、普信閣と鍾路3街を通りペク・ナムギ農民が入院しているソウル大病院まで、都心デモ行進を行った。デモ行進の後にはソウル大病院の前でペク・ナムギ農民快癒祈願キャンドル集会を開く。一方、民衆総決起闘争本部は朴槿恵政権退陣をはじめとして、 △労働改悪中断、 △主食用米輸入阻止/TPP反対、 △露店摘発中断、 △障害等級制、扶養義務制廃止、 △財閥の金庫を開き、青年-良い雇用を創出、 △歴史歪曲中断、歴史教科書国定化計画廃棄など、 11領域の22項目の要求を提示した。
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▲2次民衆総決起は仮面芸術の発火点になった。参加した4万の労働者、農民、市民、文化芸術家、学生の半分近くが政治思想の自由、集会デモ、表現の自由を妨害する政権に各種の仮面で応酬した。扮装も多様だった。主催側が配った仮面やアイアンマンの仮面は平凡な方だった。[写真/キム・ヨンウク記者]
原文(チャムセサン)
翻訳/文責:安田(ゆ)