東京北部連絡会からのお便りです。
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2月4日(水)と5日(木)、両日とも連絡会の賛同人3名で、地域内の全都立高校25校を訪問し、卒業式・入学式で「日の丸・君が代」を強制しないよう校長に申し入れ、あわせて労働組合=都高教の分会員と面会して署名への協力等を呼びかける活動を行いました。
私たちは、このキャラバン活動を連絡会結成直後の08年から毎年実施しています。残念ながら校長に直接交渉できることはありませんので(ハプニング的に遭遇することはまれにあり、今回も1校でそういうことがありましたが、まず取り合ってはくれません)、事務室(都教委では「経営企画室」と称しています)に「申し入れ書」を預けて届けてもらうよう依頼することになります。
一方、組合に対しては事務室の職員に分会員の呼び出しをお願いします。近年は教員が様々な業務を抱えて多忙を極めるようになっているため(組合の組織率が低下していることも一因だと思いますが)、対応してくださる分会員が見つからないことも多いのですが、今年は過半の14校でお会いすることができました。
そんな中、ある高校の先生から、「このところ学校で昼食をとらない生徒が増えていて、とても心配している」というお話を聞きました。もちろんダイエットのために食べないのではなく、貧困ゆえに食べられないということです。この学校は、いわゆる進学校ではありません。「経済的徴兵制」というイヤな言葉がありますが、こんなところでもアメリカ化が進んで自衛隊=軍隊の志願者が増加し、やがて集団的自衛権行使の第一線に投入されていくのだろうか? そんなことは断じて許せない、絶対に阻止しなければならないと思いました。
そんな印象が覚めやらないうちに、2月8日(日)に開催された都教委包囲・首都圏ネット主催の『日の丸・君が代強制反対! 10・23通達と懲戒処分を撤回せよ! 総決起集会』に参加したところ、「都立大島高校の自衛隊武山駐屯地での防災訓練について」という報告がありました。陸上自衛隊駐屯地での宿泊を伴う「防災訓練」の実施は、昨年度の田無工業高校(このときは朝霞駐屯地)に続いて2校目のようですが、他にも災害救助体験とかインターンシップとか様々な名目で高校生を対象とした自衛隊の広報・PR活動が行われ、年々強化されているとのことでした。
そのほか、集会では「戦争のできる国家へ 安倍政権の正体」と題した斎藤貴男さん(ジャーナリスト)の講演、学校現場や裁判で闘う教員たちからの報告、3月の卒業式でのビラまき行動の呼びかけ等が行われ、『集会宣言』が採択されました。
今年の集会参加者は140名。包囲ネットのブログで過去の記事を確認したところ、昨年は130名、一昨年は120名の参加でしたので、この間、「日の丸・君が代」の理不尽な強制に反対する闘いが粘り強く続けられてきたことがわかります。
私たち東京北部連絡会の活動地域は、下村博文文部科学大臣の地盤であり(衆議院東京11区=板橋区選出)、不起立を貫き、この集会でも発言された田中聡史さんの勤務先も板橋区にあります。そこで活動する私たちが引き下がることはできません。引き続き連帯して闘っていきたいと思います。(百万人署名運動北部連絡会 G)