文科省は検定意見を撤回しろー!!!
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 12月26日(水)文科省教科用図書検定調査審議会は訂正申請をした6社8点の審議結果を公表した。その内容は、翌朝の朝日・毎日・読売各紙1面に記されているよう、「軍の関与」復活、しかし「軍が強制」認めず、だった。3月検定結果の教科書の記述があまりにもひどかったので、今回それよりはよくなっているが、しかし、根本的なところでは全く変わっていない。私たちが9月25日に文科省へ撤回申し入れに行ったときにも、応対にでた教科書科の係長は「軍の命令」がすべてにあったとは言えないが、軍の関与があったことは認めています。と言っていたのだ。その時と何ら変わっていないではないか!こんなのは認められなーい!

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 翌27日の沖縄戦首都圏の会らが呼びかけた国会院内集会での教科書執筆者の報告を聞いてその実体がはっきりした。やはり、文科省の検定意見が撤回されていないから沖縄県民の真実の声を教科書に記載できないのだ。9.29沖縄県民大会後、各教科書会社は「集団自決」に関する部分の訂正申請を出した。しかし、再検定においても、教科書調査官が教科書会社の役員を呼んで、教科書検定審議会・日本史小委員会の基本的とらえ方―「集団自決」について①軍からの直接命令があったと記されたものはない②さまざまな背景・要因があったことを記せ(要旨)―を示し、不当な再修正をせまっていたのだ。具体的な例の一つとして、東京書籍の本文ではなく囲み欄の「軍から命令が出たとの知らせがあり、いよいよ手榴弾による自決が始まりました。…」という「集団自決」体験者の証言内容が取り下げられてしまった。
 この根底にあるものは問題の検定意見―「集団自決」への日本軍の命令があったとは断定できないので、そのようなとらえかたになるような表現はさけるべき(要旨)、軍による命令・強制・誘導の否定―だ。

 27日夜、沖縄では「6・9沖縄戦の歴史歪曲を許さない!県民大会」実行委員会が沖縄県庁前広場で緊急集会を開き、約700人が参加して「軍強制」の記述復活と検定意見撤回を求めました。また28日に開かれた「9・29沖縄県民大会実行委員会」も実行委は解散せず、来年1月に文科省に対して「日本軍による住民への強制」を示す記述の回復や、検定意見撤回などを求める要請行動をすることを決めました。
 9.29沖縄県民大会を実現した沖縄県民と思いを一つにし、2008年、何としても検定意見撤回を実現しましょう!
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12月25日、文科省前で抗議する「沖縄戦教科書検定意見の撤回を求める市民の会」に人たち