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署名運動をとおして、改憲・戦争への道を許さない闘いを全国的に広げていきます。

5月16日(木)10時から11時30分過ぎまで、今国会6度目の衆議院憲法審査会が開催されました。実質審議は5回目になります。この日も「自由討議」が行われました。
yurusuna
まず、審査会の前半に行われた各会派1名ずつの発言の内容が簡潔に整理された『NHK NEWS WEB』の記事を転載させていただきます。

大規模災害など緊急事態での国会機能維持めぐり各党が意見
『NHK NEWS WEB』2024年5月16日

衆議院憲法審査会が開かれ、大規模災害など緊急事態での国会機能の維持をめぐり、自民党が条文案のもとになる要綱を作成し議論することを提案したのに対し、立憲民主党は、今の憲法で対応するための方策を検討すべきだと主張しました。

自民 “具体的な要綱形式の資料を審査会に提示し議論を”
自民党の船田元経済企画庁長官は「緊急事態における国会機能の維持、議員任期の延長については、これまでの憲法審査会でかなり議論が煮詰まってきた。各党の考え方も収れんしてきており、具体的な要綱形式の資料を審査会に提示し議論を進めるべきだ」と述べました。

立民 “現行憲法下で方策を検討すべき”
立憲民主党の逢坂代表代行は「議員任期の延長論は選挙の原則を変更するもので、慎重の上にも慎重に議論すべきだ。他方、立法府の機能維持は極めて大事で、現行憲法下でどうやって最大限維持できるのか手を尽くして方策を検討すべきだ」と述べました。

維新 “せめて改正案の要綱を作成すべきだ”
日本維新の会の岩谷良平氏は「条文案の起草委員会に国会機能維持の憲法改正に反対する党を入れるのは生産的ではなく、賛成の党派だけで実務的に進めることを提案する。委員会が開かれなくても、せめて改正案の要綱を作成すべきだ」と述べました。

公明 “具体的な条文案のイメージ示した要綱提示を”
公明党の大口元国会対策委員長は「国会機能の維持のための憲法改正について、さらにかみ合った議論を展開できるよう、具体的な条文案のイメージを示した要綱を審査会に提示することを提案する」と述べました。

共産 “アメリカ軍基地を強化している現実の議論を”
共産党の赤嶺政賢氏は「政府が沖縄県民の願いを踏みにじり、アメリカ軍基地を強化している現実を議論し、憲法の原則が適用されない沖縄の実態を変えることこそ政治家の責任だ」と述べました。

国民 “憲法改正の条文案づくり着手提案 要綱形式で議論を”
国民民主党の玉木代表は「緊急事態における国会機能維持を可能とする憲法改正の条文案づくりに着手することを改めて提案する。審査会で要綱形式で議論したい」と述べました。
* 引用、ここまで。

続けてもう1本、『産経新聞』の記事を転載させていただきます。この記事では、審査会後半に行われた委員たちの発言も含めて、改憲勢力に与する『産経』の立場からではありますが、この日の議論の様子がうまく押さえられていると思います。

大規模災害時の議員任期延長、改憲巡り溝埋まらず 「立民排除論」も 衆院審査会
『産経新聞』2024年5月16日

与野党は16日の衆院憲法審査会で、大規模自然災害などによる選挙困難事態への対処を目的とした国会議員任期延長を可能にする憲法改正について議論した。党内や支持層に護憲派を抱える立憲民主党がこの日も必要性を疑問視する中、自民党や日本維新の会など改憲勢力からは「立民抜き」の改憲案作りに踏み込むべきとの意見が上がった。

国民民主党の玉木雄一郎氏は憲法審で、「国会機能を適切に維持するためには憲法を改正し、選挙期日の延期と、その間の議員任期の延長に関する規定を創設することが必要だ」と改めて訴えた。
一方、立民の本庄知史氏は「長期間投票できる環境にないという被災地の有権者の視点を強調する意見もあるが、被災地以外の大多数の有権者が選挙権を行使できなくなる」と任期延長論を牽制。「緊急事態にかこつけた政治家の延命としか受け取られない」とも断じた。

かねて任期延長の必要性を提唱してきた公明党の北側一雄氏は、発災後に想定される復旧・復興に向けた議員立法や予算審議などを念頭に「被災地選出の議員がいない状況が長期間続くのは良いとはとても思えない」と強調した。
しかし、野党筆頭幹事の逢坂誠二氏(立民)は選挙困難事態の基準などが「曖昧」との見方を示し、「期日、任期を最大限に守ることが民主主義の大前提だ」と語った。

立民の抵抗を横目に改憲勢力はこの日、憲法改正の条文要綱案を踏まえた議論の必要性を共有した。条文案作りに関しては「(反対を主張する政党を含めた作業は)非現実的」(自民・山田賢司氏)、「反対会派を入れると、そもそも論が繰り返され生産的ではない」(維新・岩谷良平氏)などの意見も相次いだ。(末崎慎太郎)
* 引用、ここまで。

2つの記事をあわせ読むと、この日の衆院憲法審のポイントは、船田元幹事(自民)の「緊急事態における国会機能の維持、議員任期の延長について、具体的な要綱形式の資料を審査会に提示し議論を進めるべきだ」という意見に改憲勢力の全会派がはっきりと同調したことだと言えると思います。「要綱」というのは、法案の「条文化において中心となる骨格を固め、論理構成に従った体系に組み立て、整序した文書」(参議院法制局『議員立法の立案プロセス』)で、条文案の一歩手前となる資料です。
また、岩谷良平委員(維新)や山田賢司委員(自民)が改憲条文案の検討・作成の作業に反対の会派が参加することは生産的ではない、非現実的だなどという暴論を堂々と開陳したことも見逃せません。

防戦一方の立憲民主党、超然として論戦に加わらない共産党

こうした改憲勢力の攻勢に対して、立民の委員は防戦一方に追い込まれている印象が否めませんでした。
この日も本庄知史幹事は下記のように述べて孤軍奮闘していましたが、まさに「多勢に無勢」という言葉がぴったり当てはまるような議場の雰囲気でした。(引用は本庄氏のウェブサイトに掲載された記事を要約したものです。)

繰延投票は、要件を満たせば地域的な範囲や繰延期間に制限はありません。再繰延べも法律上は可能です。短期間、限定的な延期しかできないとの一部委員の意見は、単に過去の事例を踏襲しているだけで根拠がありません。
その上で、私は、繰延投票と参議院の緊急集会でも対応できないような全国の広範な地域で相当程度長期間選挙が実施できない事態というのは一体いかなる事態なのか、いまだ説得力ある科学的検証は示されていないし、他にも多くの基本的な論点が積み残されていると繰り返し申し上げています。
【被災地選出議員の不在】
「被災地選出の国会議員が国会にいなくてよいのか」との発言が、中谷筆頭幹事はじめ何人かの委員からありました。しかし、憲法上国会議員は特定の選挙区の代表ではなく全国民の代表です。また、衆議院議員が存在しなくても参議院議員は存在するでしょう。
さらに、補欠選挙は半年に一度であり、制度的には最長で7カ月強国会議員の欠員が生じる可能性があります。したがって、公選法が違憲立法でない限り憲法上も7カ月、あるいはそれ以上の欠員を許容していると考えるべきであり、被災地の国会議員が不在でいいのかとの批判は憲法上は当らないと考えます。
【被災地以外の有権者の参政権】
昨年、本審査会事務局が作成した、東日本大震災後の地方議員選挙と首長選挙の実施状況を前回衆議院総選挙に当てはめた場合の試算があります。
この試算によると、本来の期日に選挙が実施できず選出されない議員の数は69名、定数の15%です。15%が「全国の広範な範囲」に合致するかはさて置き、残りの85%は選挙が実施可能ということです。さらに千葉県や茨城県でも繰延投票が実施されれば、1カ月程度で95%まで投票可能となります。
公明党の北側幹事のように「長期間投票できる環境にないという被災地の有権者の視点」を強調する意見もありますが、選挙困難事態を理由に全国で選挙を実施せず、議員任期を延長すれば、こういった被災地以外の大多数の有権者が、本来行使できる選挙権を行使できなくなります。
議員任期延長論の中で、この点について十分な比較衡量はなされているのか、私は疑問です。
【選挙の一体性】
中谷筆頭幹事他何名かの委員からあった「繰延投票では選挙の一体性が損なわれる」との意見について、確かに、選挙は期日、地域いずれも一体的に実施されることが望ましい。しかし、選挙の一体性は、国民の基本的人権である参政権、選挙権を制限してまでも優先される憲法上の要請なのでしょうか。この点についても、未だ明確な説明はありません。
【緊急事態における国会機能維持のあるべき議論】
緊急事態における国会機能の維持は、国会議員の任期中、任期切れに関わらない課題ですが、可能性や優先順位から言えば、任期中の対応こそまず議論すべきです。しかし、政府でも国会でもこの種の議論は皆無です。にもかかわらず、任期切れの場合のみを殊更に取り上げて議論していることに、私は強い違和感を覚えています。
議員任期の延長は、裏金問題で地に落ちた今の政治状況に鑑みれば、「緊急事態にかこつけた政治家の延命」としか国民には受け取られないでしょう。

立民ではもう1人、野党側筆頭幹事である逢坂誠二氏も粘り腰を発揮して(とは書いたものの、実際に与党側の中谷元氏とどのようなやりとりが行われているのかはわかりませんが)これまで起草委員会の設置を許していません。ただ、他に9人いる立憲民主党の憲法審メンバーは、議員任期延長の改憲問題についてほとんど意見表明を行っていません。もともと立民は「挙党一致」感の乏しい党派で、そこには悪い面ばかりでなくいい点もあるのでしょうが、もう少し団結した対応を取ってほしいものだと思います。

そして私が立民以上にもどかしく感じるのが、共産党・赤嶺政賢委員です。沖縄県選出の氏は、歴史的な視野に立って沖縄や日米軍事同盟の問題を取り上げ、論理的であるだけでなく感動的な議論を展開していて、大いに敬意を表するところですが、改憲勢力の議員任期延長改憲論のゴリ押しにはこれまでのところだんまりを決め込んでいます。くだらない改憲議論には加わらないという考え方もあるのかもしれませんが、はたしてそれでいいのでしょうか。
ぎもん

鍵を握る公明党の党内調整の行方

この日の衆院憲法審では日本維新の会の岩谷良平、小野泰輔の両委員から、北側一雄幹事(公明)に対して、参院側の公明党との意見の不一致を突く質問がありましたが、北側氏は「参院側からすると緊急集会の権限が制約されるのではないかという気持ちがある。選挙困難事態が乱用されることも懸念している。そういう中でいろいろな意見があるのはむしろ当たり前だ」と開き直ったような言い訳をした上で、「私はできると思っているけれど、党内でしっかり合意が形成できるよう努めていきたい」と答えるしかありませんでした。
参院では公明党抜きでは改憲派の勢力は3分の2に達しませんので、いまのところ改憲勢力は衆院のみで見切り発車して暴走しようていると言っても過言ではありません。

ということで、改憲情勢には大きな変化は見られませんが、衆院に限っては緊急事態下の選挙困難事態における議員任期延長を可能とする改憲の動きがじわじわと進んでいるというところでしょうか。以下、前回と同じことを書きますが、私たちはできることをやり続けるしかありません。改憲は絶対に阻止しなければならないし、それは可能だという確信を持ってこれからも声を上げ続けていきましょう。

この日の傍聴者数は前回より少なく30人強、記者も少なく3、4人でした。
委員の出席状況は、自民党の欠席者は3~4人くらいの時間が長く、他の会派では、立民の奥野総一郎氏と公明の河西宏一氏が長い時間席を外していました。(銀)

5月15日(水)13時から14時40分少し前まで、2週連続で今国会3回目の参議院憲法審査会が開催され、2度目となる実質的な審議が行われました。この日のテーマは参議院の緊急集会で、参議院の川崎政司法制局長、加賀屋ちひろ憲法審査会事務局長から説明を聴取した後、委員間の意見交換が進められました。
yurusuna

「改憲勢力」会派の委員たちの緊急事態対応についての発言

衆議院の憲法審査会では、自民、維新、公明、国民、有志の会の5会派が、緊急事態時の衆院議員の任期延長を可能にする改憲の必要性を言い募り、条文案を作成する起草委員会の設置を声高に主張しています。衆院での改憲派の言い分は、参議院の緊急集会では対応しきれないような緊急事態はあり得るしそれはいつ起こるのかわからないのだから、早急に憲法を改正して議員任期の延長を定めた緊急事態条項を設けることが必要だというものです。
この日の参院憲法審のテーマはほかならぬ参議院の緊急集会でしたが、参院の地獄行こう(自・国・維・公)会派の委員たちはどのような見解を表明したのでしょうか。

まず、自民党を代表して発言した片山さつき幹事は、「あらゆる事態を想定しながら、参議院の緊急集会がしっかり機能するよう、法制面や実効面などから検討すべき事項をすべて洗い出し、シミュレーションを通して確認すべきだ。その上で、これまでの各会派の意見を整理し、参院憲法審としての考えを明確にして、議論を前に進めていく段階にある」などと述べました。「議論を前に進め」た先には議員任期延長の改憲が想定されているのかもしれませんが、この日の片山氏の発言は、その前にもっと検討しておくべきことがあるという趣旨であるように聞こえました。

驚いたのは和田正宗氏の発言で、氏は「現行憲法に緊急事態条項がないことは大きな課題である」と指摘した上で、大災害が発生して選挙の実施が長期間困難になった場合に備えて、「参議院の緊急集会で対応できるよう70日間の制約を取り払い、かつ、フルスペックの国会の機能を行使できる『スーパー緊急集会』を憲法に定めるかどうかを議論していくことが重要だ」と述べたのです。議員任期延長論とは方向性の異なる緊急事態対処のための改憲論です。
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もう一人自民党から発言した田中昌史氏は衆院憲法審の改憲派とほぼ同様の見解を披露していて、3氏の発言にはほとんど共通点がありませんでしたが、党としての方針や問題意識を役割分担して主張するというふうではなく、幹事の片山氏以外の2人はただ単に個人的な考えを述べただけのように感じました。

もう一つの与党、公明党の委員の発言は、前回までと同様に今回も衆院憲法審の同党の委員たちとは大きくニュアンスの異なるものでした。
公明党の発言者は伊藤孝江氏と塩田博昭氏でしたが、塩田氏は、「いわゆる選挙困難事態における国会機能の維持」に関して、「民主的正当性を確保するためには選挙を実施することが肝要であり、参議院の緊急集会と繰延べ投票で対応することを基本とするべきと考えている」と述べ、昨年、衆参両院の憲法審で行われた参考人質疑における長谷部恭男氏の「全国一律の投票を行うべきとの要請は憲法上強いものではない。最高裁の判例を前提として考えれば、選挙は可能になったところから順次速やかに実施すべきである」という意見を「明快、明確で傾聴すべきものだ」と評価していました。
また、こちらは衆院の公明党と共通した見解ですが、塩田氏は「憲法に緊急政令に類する規定を創設するべきとの意見があるが、緊急集会の制度が旧来の緊急勅令制度の代替として規定された経緯や、緊急集会の関与を含めて充実した緊急事態法制がすでに整備されていることを踏まえれば、それら個別法に基づく政令への委任で対応することが可能だと考えている」と指摘して、緊急政令の規定を新設する改憲に反対する立場を明確に表明しました。

日本維新の会の柴田巧氏の発言は、予想どおり衆院憲法審の維新の委員たちと同内容で、最後に「日本国憲法は施行後77年を迎えたが、この間一言一句の改正も行われていない。国民主権を掲げる日本国憲法が一度も国民の審判を仰いでいないのは、まさにブラックジョークだ」と何の意味もないことを恥ずかしげもなく述べたことも含めて、いかにも維新の議員らしかったです。

この発言は、すぐ山添拓氏(共産)に「憲法が制定以来変わることなく機能してきたのは、主権者である国民が変えるべきでないという選択をしてきたからだ」と論破されていました。私はもう一点、「ブラックジョーク」の使い方がおかしいことも付け加えておきたいと思います。この言葉の意味は、「不道徳で悪趣味な冗談。また、風刺的な冗談」(『デジタル大辞泉』による)だからです。

維新のもう一人の発言者、浅田均氏は、自然災害、感染症、武力攻撃、内乱、テロ等に加えて、「電磁パルス攻撃、サイバー攻撃、核弾頭を搭載可能なミサイルの着弾、生成AIを搭載したLAWS(自律型致死兵器システム)の暴走」等のリスクを指摘し、「緊急事態条項にテーマを絞り、審議を進めることを求める」と述べました。「衆議院だけでなく参議院もなくなってしまったら、従前の政府はどの程度の期間正当性を維持できるのか」とも言っていましたが、限りなく妄想に近い(私の感想です)発言で、どう論評していいかわかりません。

ぎもん

国民民主党の礒﨑哲史氏は、緊急事態時に参議院の緊急集会を開くことができる期間や緊急集会に与えられる権能、議員が発議できる議案の範囲等について議論が必要だと主張し、衆院議員の任期延長が必要だとまでは言わなかったものの、改憲派としての立場を明らかにしていました。

改憲に反対または慎重な立場の委員たちの意見

立民、共産、れいわ、沖縄の風、社民の委員たちからは、この日も説得力という点で改憲派の面々を凌駕する発言を聞くことができました。以下、その一部をピックアップして紹介したいと思います。

改憲派の「何があるかわからない」から議員任期延長や緊急政令、緊急財政処分を規定する改憲が必要だという抽象的に危機感をあおろうとするだけの議論に対して、現行の憲法と緊急事態法制にはしっかりとした緊急事態対応の仕組みが整備されているし、そんな改憲を認めてしまえば権力の暴走を許してしまう危険があるのだということが具体的に指摘されていることがおわかりいただけると思います。

打越さく良氏(立民):衆議院の解散から特別国会の召集まで70日と日数を限っているのは、民意を反映していない政府がそのまま政権の座にあり続けることのないようにという要請からであり、参議院の緊急集会の期間が限定されているかのように見えるのは派生的な効果にすぎないという長谷部恭男氏の解釈が妥当だ。

山本太郎氏(れいわ):1946年7月、憲法担当であった金森大臣は参議院の緊急集会がまさに緊急時のための制度だと述べており、実際に武力攻撃事態・存立危機事態対処法9条でも、緊急事態の国会承認のために緊急集会を活用することを規定している。
緊急集会ではフルスペックの国会機能が果たせないので衆院議員の任期延長が必要であるとの意見もあるが、この提案は、国民に選ばれてもいない議会にフルスペックの権限を与えようとする危険なアイデアだ。

高良鉄美氏(沖縄の風):今日は52年前に沖縄が平和憲法の下に復帰した日で、当時沖縄県民は憧れと希望を持っていたが、それは裏切られ、憧れは落胆に、希望は失望に変わった。
参議院の緊急集会の制度は、国家権力の乱用を抑え、緊急時には参院だけでも民主的に国会の権能を行わせる形を取り入れたものであり、人の支配ではなく法の支配でなければならないことを見事に説明している。衆議院の議員任期延長の問題で、権力が目的のために自ら憲法を変えるのは、法の支配にもとるものだ。

福島みずほ(社民):参議院の緊急集会は、一時的、限定的、暫定的制度であるから議員任期の延長が必要だと衆議院で主張されることがあるが、緊急事態に対処する際には、臨時の暫定的措置にとどめることが、緊急事態の恒久化や行政権力の乱用を防ぐために重要だ。例えば、政府が戦争を始めた場合、国民が反対でも政府・与党が間違いを認めず、衆院議員が任期延長で居すわることを許せば、戦争をやめたいという国民の意思は反映されない。
緊急集会と比較した場合、現在主張されている衆院議員の任期延長の憲法改正案は、できる限り早期に総選挙を実施しようとするインセンティブが働きにくい。憲法の基本原理に反し、不必要で危険であり、緊急事態条項を憲法改悪で実現する布石ではないか
緊急政令は憲法41条の国会は唯一の立法機関だという規定を踏みにじり、緊急財政処分も国会の予算の承認権を侵害するものだ。災害時には繰延べ投票が可能であり、憲法を変える必要はない。
なるほどマーク

この日の審議で私が一番感心したのは、川崎参院法制局長に対する質疑を巧みに織り込みながら展開された山添拓氏(共産)の意見表明です。以下、要約して紹介します。

山添:日本国憲法に参議院の緊急集会を導入することについて、憲法制定議会では民主政治を徹底させて国民の権利を十分擁護するためだと説明されている。明治憲法における緊急勅令や緊急財政処分等の政府の専断だけでなく、あらかじめ国会に常設委員会を設置して対応するという案も排除した。
こうした経緯を踏まえると、緊急集会が民主政治の徹底を趣旨とするのは、緊急時であってもその対応は民主的に選ばれた議員によることを要求するものと理解すべきではないか。

川崎政府の側が緊急事態時の対応として民主政治の徹底を強調したのは、ご指摘のとおり憲法の緊急勅令、緊急財政処分等の制度が民主主義の運用上遺憾な結果を生じたという反省に立ったもので、国会をいつでも開き得る体制を整えて対応する必要があることを述べたものと解することができる。そしてそのことが参議院の緊急集会制度の導入の理由ともなったと考えている。

山添:選挙が長期間、広範囲で行えない場合は緊急集会では対応しきれないと指摘されるが、現行法には繰延べ投票の制度がある。阪神・淡路大震災でも東日本大震災でも全国的に選挙が困難となる事態は起きなかった。能登半島地震ではいまだに深刻な被害が続き政府の対応の不十分さが指摘されるが、だからこそ選挙で民意を問うことが重要だ。
最高裁が選挙権の制限はやむを得ないと認められる事由がなければならないとしていることに加えて、緊急集会は民主政治の徹底を趣旨とすることを踏まえると、緊急集会が必要となる事態においてもできるだけ速やかに衆院議員の総選挙を実施して選挙権の行使を可能にすることを要求するのが憲法の趣旨と考えるが、法制局の見解をうかがう。

川崎:憲法54条1項は衆院解散の日から40日以内の総選挙、その選挙の日から30日以内の国会の召集を求めている。これはできるだけ速やかな新しい衆院の構成や国会の成立を求めるものであり、それは選挙が物理的に可能である限り状況の如何を問わないものと解することができる。

山添:総選挙が広範囲で実施できない期間が長く続くことをことさらに想定し、選挙権の制限を正当化する衆院議員の任期延長論は国民主権の基本を踏まえないものだ。総選挙を速やかに実施できるようにする法整備の必要性や内容は議論に値するが、それを改憲の材料にするのは不当であり、必要でもない。

中曽根弘文会長(自民)のとんでもない議事運営

この日の審査会では福島みずほ氏が最後の発言者になりましたが、その終盤でこんなことがありました。
委員の発言時間は1人5分以内とされていましたが、福島氏がそれをほんの少し超過したところで(後で『参議院インターネット審議中継』で確認すると20秒も経っていませんでした)、中曽根弘文会長(自民)が「時間が過ぎているのでまとめてください」と言って発言をさえぎろうとしたのです。しかも、審査会の冒頭、中曽根氏自身がこの日の「所要は1時間40分を目途とする」と述べていましたが、まだその時間にはなっていませんでした。福島氏はこのとき「衆議院憲法審査会の起草委員会の設置は許されないと主張し、意見表明とします」と発言を締めくくろうとしていたので、結果的に妨害とはなりませんでしたが、会長として許されない議事の進行でした。しかも、中曽根氏の野党の委員の発言への邪魔立ては今回が初めてではなく、会長の任にふさわしくないと言わざるを得ません。

この日も短時間席を外す者はいましたが、委員全員が出席していました。
傍聴者は30人弱、記者は最初4人、途中5、6人に増えて、閉会時には3人となっていました。

参院憲法審での議論は、今のところ改憲に向けた具体的な項目や条文の検討に進むような段階ではありません。このことについて、おそらく憲法審閉会直後の取材によるものでしょうが、「参院憲法審の与党筆頭幹事の佐藤正久氏(自民)は『衆参の憲法審ではかなり温度差がある。まずは参院の緊急集会の方が充実すべき論点があるとの方向が大方の意見だ』と記者団に説明した」そうです(『産経新聞』ウェブサイトに掲載された5月15日付の記事による)。
また、もし衆院側から議員任期延長の改憲案が送付されてきても、すぐにそれを受けて参院側で審議が始まるようなことも考えにくいと思います。参院では、公明党抜きで改憲の発議に必要な3分の2の賛成を得ることはできないからです。

しばらく膠着した情勢が続くのか、あるいはそれを一変させるような事態が起こるのか、警戒を怠ることなく傍聴を続け、改憲・戦争絶対反対の声を上げていきたいと思います。
(銀)

5月10日、陸海空3自衛隊を一元的に指揮する「統合作戦司令部」創設の悪法が参議院で成立してしまった。これは、4月の日米首脳会談ー共同声明で確認された「日米の指揮統制枠組みの見直し」を進めるためのもので、これで横田基地の在日米軍司令部のもとで米軍・自衛隊が指揮系統を一本化する動きが加速するという、とんでもない戦争法です。戦争反対で戦後80年、陸海空3軍を一元的に指揮する司令部はつくらないできていたのに、最大野党の立憲も賛成したとのことで許しがたい。朝日新聞の取り扱いも小さすぎる!
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5月12日、「横田を中国侵略戦争の司令部にするな!」と米軍・自衛隊への抗議行動に起ちました(主催:改憲・戦争阻止!大行進三多摩)。まず、福生駅前での街宣、それから近くの「ひふみ公園」での集会。そこから横田基地に向かってデモ行進。さらに基地への申し入れと、4時間近くの行動に約100名が参加しました。その間ずっと右翼が大音量の街宣車で妨害!(なんと9台も) でもそれを上回る「安保粉砕・基地撤去!」のコールでがんばりました。
横田3
横田2
集会には千葉から三里塚現闘の方も参加され「成田空港の物流は激減しているのに新たに4000mの滑走路を造ろうとしている。巨大兵站基地だ。成田と横田は一体だ」と言われました。また、神奈川から横須賀で反基地闘争を闘っている仲間が報告、さらに練馬、三多摩の医療福祉労働者から職場での闘いの報告がありました。地元の労働者は「頻繁にオスプレイやC130が飛んでいて怒りでいっぱいだ。マスコミも民衆の闘いを報道せず異常だ」と訴え、学生も、アメリカの学生のパレスチナ連帯行動を前に「世界と私たちの闘いは繋がっている!戦争の司令部横田の現地で闘おう」と呼びかけました。
横田1
集会後、横田基地周辺をデモ行進。家の中から手を振ってくれたり、スマホで写真を撮ったり、デモに入って一緒に歩いたりと、反応がとても良かったです。

デモ終了後、再度横田基地ゲート前へ行って申し入れ行動。航空自衛隊横田基地司令は自衛官が出てきました。申入書を読み上げ手渡しました(信号を挟んで反対側が第二ゲート)。
横田4
(申入書)
横田6
しかし、在日米軍司令は申入書の受け取りを拒否して出てきません。ちゃんと受け取れ!とみんなで信号を渡って門前へ。すると米軍は直ちに門の鉄扉を閉めてしまいました。「出てこい!受け取れ!」と抗議しても反応なし。やむなくその場で申入書を読み上げ抗議しました。
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目の前の鉄扉の向こう側はまるで「治外法権」のようです。「日米地位協定」で国内法が及びません。世界で戦争をやっている人殺しの米軍が我がもの顔で居座っているのです。この米軍と自衛隊が一体となって対中国への戦争訓練を強化しています。さらに戦争に向けて指揮系統を一本化していくなど絶対に許すことはできません。
すでに戦争は始まっている!この現実を私たちは必死で訴えていかねばと思いました。(S)


5月9日(木)午前10時から11時30分頃まで、今国会5度目の衆議院憲法審査会が開催されました。実質審議は4回目で、この日も自由討議が行われました。

今回の傍聴レポートでは、まず、衆院憲法審の構成が少し変化したことを報告しておきます。それは、4月28日に行われた衆院議員補欠選挙において3つの選挙区すべてで立憲民主党の候補者が当選した結果、憲法審における立民の委員数が10から11に増え、そのあおりで有志の会の委員が0になったことです。ただし、すぐに自民党が委員の枠1つを有志に譲ることにしたため、有志の委員は引き続き憲法審に留まり、自民の委員数が28から27に減ることになりました。
yurusuna

消滅寸前の岸田の改憲スケジュール

私が、この日の審議でいちばん注目すべきだと思ったのは、表明された意見ではなく表明されなかった意見です。つまり、岸田首相が何度も繰り返してきた「私の自民党総裁任期中に改憲を実現したい」との発言を取り上げて、早く改憲条文案をまとめないと間に合わない、合意している会派だけで作業を進めるべきだと言い募る委員が、今回は1人もいなかったことです。今通常国会の会期末、そして岸田自民党総裁の任期切れが近づく中で、日本維新の会の委員たちも国民民主党の玉木雄一郎氏も、岸田発言に依拠して改憲スケジュールを言い募ることの非現実性をとうとう受け入れざるを得なくなったということでしょう。自民党総裁の任期を改憲のスケジュールに結びつけるくだらない議論を聞かされる苦痛がなくなったのは、とてもうれしいことでした。

次に、審査会前半の各会派代表1人ずつの発言の要旨を報じた『NHK』の記事を転載させていただきます。

衆議院憲法審査会 憲法改正の条文案めぐり議論
『NHK NEWS WEB』2024年5月9日

衆議院憲法審査会が開かれ、大規模災害など緊急事態での国会機能の維持について、自民党が憲法改正の条文案の作成に入るよう重ねて呼びかけたのに対し、立憲民主党は安易に国会議員の任期を延長すべきではないと主張しました。

自民党の中谷元防衛大臣は「緊急事態に国会機能を維持するための条文化について各党間で起草作業を行い、たたき台をもとに論点を深く議論すべきという意見があり、機が熟してきている。大事なのは幅広い会派が協議の場で賛否を含めて国民に論点を明らかにすることだ」と述べました。

立憲民主党の逢坂代表代行は「災害に強い選挙の在り方を十分に検討する必要があり、安易に議員任期の延長を行うのは順序が逆だ。任期を延長する事由などを誰がどう判断するかによって立憲主義を大きく毀損する可能性もある」と述べました。

日本維新の会の三木圭恵氏は「緊急事態における条文案の起草作業に進むべきだという意見に賛成だ。起草委員会を作ること自体に反対するイデオロギーに縛られた政党間の足の引っ張り合いに時間を費やすのは、むだな作業だ」と述べました。

公明党の河西宏一氏は「新型コロナなど大規模な緊急事態に近年直面し、立法府がどう応えていくかが問われている。任期延長の条文案について、たたき台をもとに議論すべき段階を迎えている」と述べました。

共産党の赤嶺政賢氏は「毎週のように憲法審査会が開かれ、改憲議論をあおる主張が繰り返されてきた。9条を変えるべきではないという世論が多数を占める事実を重く受け止めるべきだ」と述べました。

国民民主党の玉木代表は「来週からはすべての会派を入れた起草委員会を設置し、緊急事態における国会機能の維持を可能とする条文案作りに着手することを求めたい」と述べました。
* 引用、ここまで。

玉木氏(国民)の問題発言、古屋氏(自民)の問題外発言

岸田首相の改憲発言への言及こそ影を潜めたものの、上掲の記事にあるように、「地獄行こう」(自・国・維・公)の委員たちが起草委員会を作って議員任期延長の緊急事態条項の条文案を議論しようと口をそろえる状況は変わっていません。

玉木雄一郎委員(国民)に至っては、昨年5月18日の衆院憲法審に参考人として出席した憲法学者の長谷部恭男氏の名前を挙げてこんな失礼なことまで述べているのですから始末に負えません。
「学者と私たち国会議員との間には根本的な違いがある。学者は既存の条文の解釈を出発点として現状を説明する学説を組み立てるのに対して、立法者である国会議員は蓋然性が低くても可能性がある限り国民の生命や権利を守るためあるべき法制度を構築する責任を負っている。
危機に備えるかどうかを決めるのは学者ではなく、国民の生命や権利を守る責任を負った国会議員をおいてほかにない。私たちが決めない限り答えは出せないのだ。」
何をどう考えたらこんな高慢な発想が出てくるのか、本当に腹立たしく思いました。
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続いてもう一人、自民党内での役職の高さと発言内容の程度の低さとの落差に恐ろしさを覚えた人物を紹介しましょう。それは自民党憲法改正実現本部長の古屋圭司氏で、こんなことを言っていました。
「憲法を改正できるのは主権者である国民の皆さんだが、憲法改正に賛成か反対か、国民の皆さんによる判断の場、すなわち国民投票に参加し主体的に意思表示する場を奪っているのが現状だ。これは国会の不作為と言っても過言ではない。」
こんな中身のない意見を堂々と開陳して何か言ったような気分になっている人物が自民党憲法改正実現本部長の座に就いているのです。

根拠のあやふやな「選挙困難事態」

玉木氏が「蓋然性が低くても可能性がある」と言っているのはいわゆる「選挙困難事態」のことですが、本庄知史幹事(立民)は、その根拠が極めて薄弱であると指摘しました。以下、本庄氏のホームページに掲載されている「国会質問アーカイブ」から要約して転載させていただきます。

「『選挙困難事態』について、全国の広範な地域で相当程度長期間選挙が実施困難な事態ということが現実問題としてあり得るのか、あり得るとしてそれはどれぐらいの可能性なのか、未だ説得力ある科学的検証は示されていない。

先ほど中谷元幹事(自民)より、東北ブロックで国政選挙ができなければ『全国で広範な地域での選挙実施困難』に該当する旨の発言があったが、私はそうは考えない。これは判断の問題であり、同じ事例でもそれが『選挙困難事態』か否かで見解を異にしているということだ。

また、『福島で原発事故が起こり、帰還困難で1年も2年も帰れないような地域の選挙は一体どうしたらいいのか』との発言もあったが、繰延投票、不在者投票、避難先での投票など、議員任期の延長によらない対応策はいくらでも考えられるのではないか。

河西宏一委員(公明)からは『東日本大震災では、岩手・宮城・福島の被災3県に加えて、茨城県水戸市の市長選、市議選が延期されている』との指摘があったが、水戸市長選は33日、市議選は29日の延期であり、仮に国政選挙で同様の状況があっても繰延投票等で十分対応できる範囲だ。

中谷幹事からは『自衛隊の出動の国会承認において一刻を争うときに国会が開かれないというのは、まさに緊急事態における対応ができない一つの例だ』との発言もあったが、自衛隊の出動は国会の事後承認でも認められており、不都合は生じない。
このように、各委員の発言を取り上げても、私には議員任期延長の必要性が示されているとは思えない。」

「参政権」を奪う議員任期の延長

本庄氏は、上掲の発言に続いて、議員任期の延長が重大な権利侵害を招くことを主張しました。続けて要約、転載させていただきます。

「日本国憲法の三大原則の一つである国民主権に由来し、憲法第15条で保障される国民の参政権、選挙権は最も重要な基本的人権であり、議会制民主主義の根幹をなすものだ。国会議員の任期延長とはこれを制限することにほかならない。特に、被災地以外の有権者にとっては重大な権利侵害だ。

公共の福祉や安全保障のために、基本的人権や個人の権利が制限されることは当然あり得るが、それは他の取り得る手段を追求した上で、両者を比較衡量した結果導かれるものだ。

しかし、現在の議員任期延長の議論ではその必要性ばかりが強調され、選挙権の制限や議会制民主主義の形骸化、ひいては国民主権の侵害といったデメリットやリスクについて十分な考察や議論がなされているとは言えない。

また、議員任期の延長で国民の参政権、選挙権を制限する前に、災害に強い選挙体制の整備など他に取り得る手段について十分な議論や検討も行われなければならないが、現在の政府や国会でそういった取り組みがなされているとは言えない。」

そして、本庄氏は下記のように議論を締めくくりました。私は、説得力に富んだ指摘だと思いました。

「以上のとおり、議員任期の延長に関する現在の議論は、そのデメリットも代替措置も十分に議論・検討されないまま、もしかしてあるかもしれない極めて小さな可能性にことさらに焦点を当てて、その打開策を議会制民主主義にとって最後の手段とも言える議員任期の延長に安易に委ねている。条文案に基づく議論の段階に達しているとはとても言えず、さらに深掘りした議論をていねいに重ねるべきであると考える。」
なるほどマーク

不透明な憲法審の行方

この小見出しは、前々回、前回の表題と同じです。岸田首相の自民党総裁任期中の改憲発議が遠のいたことは喜ばしいのですが、もう少し長いスパンで見れば、自民党を中心とする改憲勢力が体制を立て直して、自衛隊・自衛権の明記、緊急政令・緊急財政処分を可能とする緊急事態条項の新設を推し進めようとしてくることは間違いないでしょう。

この日も、衆院憲法審に4人もいる防衛大臣経験者の一人、岩屋毅氏(自民)は以下のように述べていました(他の3人は石破茂、中谷元、稲田朋美の各氏です)。
「憲法改正の最大の焦点は9条となるだろう。戦後政治の最大の対立軸は9条をめぐってのものだった。それは55年体制が終わったはずの今も続いている。
しかし、まもなく戦後80年になろうとしている。安全保障に関して、観念論ではないリアリズムに立脚した議論を行っていくためにも、私たちはそろそろここを乗り越えていく必要がある。」
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実際の国会は、憲法審査会の委員会室を一歩出れば、憲法違反で戦争法と言える悪法が次々と成立させられているのが現実です。腹立たしい限りですが、私たちはできることをやり続けるしかありません。職場や地域で戦争動員拒否を貫きましょう。9条明文改憲は絶対に阻止しなければならないし、それは可能だという確信を持ってこれからも声を上げ続けていきましょう。

この日の傍聴者数は、前回より増えて約40人でした。記者も開会時には前回より多い8人が記者席に着いていましたが、すぐに4、5人になりました。
委員の出席状況は、自民党は前回より良くなって欠席者が2~4人くらいの時間が長かったです。その他の会派では、立民の委員が1~3人席を外している時間がありました。(銀)


地方自治法改悪案が3月1日に閣議決定で国会に上程されました。5月7日に、衆議院本会議で松本総務大臣が趣旨説明を行い、総務委員会へ付託され、同日の総務委員会で趣旨説明が行われ、現在審議中です。これは地方自治法を改悪して、地方自治を解体する「国の指示制度」を創設するというもので、戦争を想定した「有事における」地方への抑え込み立法に他なりません。こんな憲法違反の戦争法を断じてつくらせてはなりません。
Iボード

5月10日(金)夕方、衆院第二議員会館前での抗議行動に参加しました(主催:東京労組交流センター自治やイブ会/改憲・戦争阻止!大行東京)。
18時30分から、自治体労働者や「大行進」の仲間たちの反対アピールが行われました。
初めに、「戦争のための地方自治法改悪」について、労組交流センター自治体部会の労働者から、今日の戦争情勢についてと地方自治法の改悪案要点について「基調報告」がありました。その上で、闘いの報告、発言がありました。
Image3国会前

自治体労働者たちの発言を紹介します。

神奈川の自治体労働者
4月12日、内閣府は(全国の安全保障上の重要施設の周辺や国境離島を対象とする)重要土地利用規制法に基づく区域指定第4弾として、28都道府県の184カ所を指定し(累計583ケ所)告示しました。そのうち、神奈川県内は12カ所、横浜市は4ケ所です。

私たちは横浜市に対して抗議に行きました。元横浜市議も抗議しましたが、横浜市の職員は「国が決めたことなのでわれわれは関知しない」と言いました。前は「われわれは宮仕えですから」などと言って、地方自治が壊されるのにどこ吹く風の対応でした。

また、2月6日には、「国民保護法に基づく住民の避難訓練」「緊急事態訓練」が横須賀市と横浜市金沢区にまたがって行われました。「横須賀の海岸で、不審船から自動小銃で武装した十数人が上陸したという想定」で行われました。

それらは全て自治体にかかわることで、地方自治法にも絡んできます。戦争と直結している改悪と闘います。

東京の区職の労働者A
今日は「重要経済安保情報の保護・活用法」(経済安保セキュリティ・クリアランス制度)が可決されました。許せません。

地方自治法改悪の審議は進んでいません。立民は「地方自治は国と対等・協力の立場にあるのに、改正案はそれを否定するものだ」と指摘するものの、反対の立場をはっきり言いません。自治労も闘う姿勢を出していません。私たち現場労働者が反対の意見をはっきり出して、闘っていきましょう。

●区職の労働者B
地方自治法改悪は戦争への第一歩です。職場の青年と話しました。話を理解してくれて、「気づかないうちに外堀がどんどん埋められていってしまう」と言いました。

こんなくだらない国会で、自治体労働者の役割りが変えられてしまうことは許せません。自分たちのことは自分たちで決めていく、これが地方自治法の本旨です。働く者の力で粉砕していきましょう。労働組合が団結して闘っていくときです。

●労組交流センター自治労部会
今こそ自治体労働者の誇りにかけてこんな改正案を葬りましょう。自治体労働者の誇りは日々地域住民と接していること。住民が何に困り、何を求めているかを仕事を通じて知っています。どこに住んでいるかも知っています。
災害についてだって、何をしたらいいか、自治体労働者が一番わかっています。国の指示権を使って地方公共団体を飛び越えてやる行政とはどういう内容か。

地方自治制度や自治体労働者の組合も先の戦争の反省から生まれました。 反戦、反原発などの闘いは大切です。地方自治法「改正」を粉砕するまで闘いましょう。

国は国益のためと言うけど国益が地域住民の利益になったことは、これまでありません。真っ向から闘って住民を守ろう。自治体労働者の誇りをこの闘いでとり戻しましょう。

●神奈川労組交流センター
地方自治法改悪は中国侵略戦争推進の大攻撃と一体です。粉々に粉砕しよう。

川崎では、「青年の名簿を自衛隊に提供するな」の署名に取り組みましたが、自治体の組合からも集っています。自治体労働者は自分たちの業務で住民を戦争に動員する先兵になってはいけないと、みんな感じています。住民と結んで、反戦闘争に決起して行きましょう。
百万

戦争反対!戦争のための地方自治法改悪をさせるな!の声を大きくし法案阻止へ!がんばりましょう(T)。
(百万人署名運動のチラシ)

地方自治法改悪チラシ


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