1月27日(木)午前10時30分から、東京地裁で9回目の星野国賠裁判がありました。傍聴はできなかったのですが、裁判後の報告集会に参加しましたので簡単に報告します。
(日比谷図書文化館地下ホールでの報告集会)
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この日の裁判では、昨年9月と12月に提出された肝臓専門医と内科医師らによる三つの意見書の内容を踏まえた準備書面が二つ提出され、その内容が弁護団から説明されたそうです。

星野文昭さんは東日本成人矯正医療センターでの肝臓がん切除手術から2時間ほど経って血圧がグンと低下、しかし、そのとき執刀医はおらず、適切な措置がとられないまま星野さんは放置されました。このことが星野さんを死に至らしめたと主張する家族側に対し、国・法務省側は「死亡結果に国は責任を負わない」と居直っています。

これに対し肝臓専門医は意見書で「血圧低下は術後出血を示唆するもので、すぐにエコーやCTで確認しなければならなかった」「出血に対し、再開腹して止血すべきだった」「星野さんの肝臓がんは大きかったけれど周囲に影響を及ぼしてなかった(肝硬変や肝炎なし)ので、適切な措置がとられていれば高い可能性で救命された」と指摘しています。

その他にも、徳島刑務所の医療放棄の責任追及に関しても、刑務所側が出してきた証拠「診療情報提供書」を検証する中でその虚偽の疑いが出てきました。刑務所側は星野さんの肝臓に大きな腫瘤があることを2019年3月1日のエコー検査で発見していたのですが、それを本人に知らせたのは4月17日でした。それまで一体何をしていたのかという問題です。3月14日には、仮釈放に向けた四国厚生保護委員会の星野さんへの面接が入っていました。この時に肝臓がんの重篤な病状が明らかになっていたら、3月25日の「仮釈放不許可」決定は出されていなかったはずです。
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おつれあいの星野暁子さんは、「麻酔医がやるべきことをやっていれば、100%近くの確率で救命できた」「これで勝てると思った」と言われました。そして、そのために「運動の力が必要だ」と訴えられました。

報告集会のあと、日比谷公園の霞門に集合して、法務省ヘ向けたデモに出発。
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法務省をぐるりと回って、「法務省は、星野文昭さんの死の責任をとれ!」と訴えました。
星野さんを殺されたくやしさ、怒りは、はかり知れません。
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次回の裁判は、5月19日(木)となりました。
国側のデタラメな反論を許さず、星野国賠訴訟の勝利をもぎ取るため、力を合わせましょう。(S)