10月7日に名古屋高裁で、2016年7月に愛知県警が沖縄県高江へ機動隊を派遣したことを違憲とする判決が出ました。
(琉球新報より)
琉球新報1
(琉球朝日放送より)
 高江5
2016年7月、沖縄の米軍北部訓練場へのヘリパット建設に反対して高江現地で闘われた住民らの抗議行動に対して、全国6都道府県から機動隊500人以上が動員され暴力的な排除が行われ、工事が強行されて行きました。この暴挙に対し、機動隊派遣は自治体警察の趣旨に反した違法なものだと各地で抗議の提訴が行われています。

愛知県でも住民ら211名の原告が、2017年7月に名古屋地裁へ提訴しましたが、2020年3月に請求棄却。ただちに名古屋高裁に控訴していました。その裁判で逆転勝訴の判決が出たのです。

判決では、愛知県警の機動隊派遣は、本来「公安委員会」が派遣決定するところを、県警本部長が「専決」として派遣したことを「違法」と判断しました。一審では「専決」の瑕疵は、「事後的に治癒された」として違法性を認めませんでしたが、控訴審では公安委員会事態が全く機能していなかったことが明らかになったのです。

さらに判決では、「警察職員の検問や撮影等の行為についてもその適法性あるいは相当性について疑問が生じ得る」「車両とテント撤去については強制的に撤去する法的根拠は見当たらない。違法である疑いが強い」としているとのことです。

あたりまえの判決とは言え、この間、沖縄の基地関係裁判では許しがたい反動判決が続いていたので、胸のつかえがとれる思いです。愛知の原告団、弁護団の皆さんのご奮闘に敬意を表します。(S)

(10/8付琉球新報より)
琉球新報2