東京北部連絡会からの報告です。
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10年目の3.11を前にして、としま区民センターでNAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)いけぶくろ主催の講演会が行われました。
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講師の小笠原和彦さんの主な話は、著書「東電被爆二〇二〇・黙示録」(風媒社刊)中にもある福島県飯館村の居住者から直に話を聞いた取材報告でした。そもそも取材を開始したきっかけは、小笠原さんの住まいの松戸市を含む千葉県東葛地域から3人の子どもが甲状腺がんと診断されたことを知って、これは看過できないと考えたからだそうです。
小笠原さんは2017年11月(飯館村は2017年3月末に長泥地区を除いて避難指示が解除された)から現地入りし多数の取材を行われ、その中から数例を紹介されました。

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始めのAさんの話は衝撃的でした。原発事故から1年間、無人となった村内をマスク・防護服も付けないで巡回して被爆した。鼻血が出て6月には髪の毛がバッサリと抜け、1年間下痢が続いた。村民避難開始はやっと3月19日で、それも村民約6000人強のうち19日は511人にすぎなかった。村民を被爆させた!と怒りの声。

甲状腺とリンパ節を摘出してホルモン剤を服用しているOさんは、南相馬市立総合病院の2010~2017年の患者推移の資料を見せながら事故後いろんな病気が増えたと話したそうだ。資料は甲状腺がん、白血病、心筋梗塞や肺がんなどの患者数が急増する実態を示しており大変なもの。今年の1月15日の県民健康調査検討委員会発表によると、小児甲状腺がんの疑いは252名で、うち手術を受けた子どもは203名とある。

甲状腺摘出した高校教師は「原発事故であろうが、なかろうが…国には将来を担う子どもたちを守る義務があるのです」と述べて、甲状腺機能症状が発見できる血液検査の実施をエコー検査の前にするように訴えている。
農業研修所の管理人の男性は、研修所の裏山は線量が1.24μsvと高いと。マツタケで年間100万円も稼ぐ人もいたが汚染で食べられなくなったという。彼の娘さんも3.11当時妊娠されていたのに稽留(けいりゅう)流産したという悲痛な話など…。

講演を聞いて、まだまだ原発事故による身体への影響、健康被害の本当の姿・実態すら知らないのだと感じました。まずは直近に迫る汚染水の海洋放出、東海第二や女川原発など再稼働反対の声をあげて行動していきたいと思いました。(東京北部連絡会 H.N)