国鉄分割・民営化から34年、国家的不当労働行為を暴いて闘いぬいてきた動労千葉や共闘労組、支援者が呼びかけた2.14国鉄集会が東京・四谷公会堂で開かれました。
(被解雇者らの決意表明)
この集会は、横断幕にあるように「国鉄1047名の解雇撤回」と「今こそ闘う労働組合のネットワークをつくろう」を目指した集会です。
集会では、「労働運動の変革のために」ということで、甲南大学名誉教授で労働運動を研究されている熊沢誠さんから「存亡の危機に立つ労働組合運動」という内容の講演がありました。コロナ下で映像での講演でした。
熊沢さんは、「関西生コン支部は国際的な基準からみれば『まともな労働組合』だ。日本では『ふつうの』多数派が、『まともな』少数派を疎外している」と言われました。
そして、日本の「ふつうの組合運動」の問題点として、資本の能力主義的管理(労働条件決定の個人処遇化)を承認してしまったところにあると指摘されました。過重ノルマや長時間労働、パワハラ・心身消耗などの個人の受難を個人責任としてしまい、「組合が関わる問題ではない」としてしまったというのです。
さらに、こうしたふつうの組織労働者をふくめ多くの国民に「大勢に従うのが無難」という同調圧力が定着していると言われました。そういう中で、鋭敏な人権感覚で声を上げると「そっち系」の人とみなされて無視や排除をされたり、いじめの対象とされる可能性もあり、憲法の想定する人権感覚の恐るべき鈍磨が進んでいる、と指摘されました。
そして、出口の模索として、組合運動再生には「個人の受難」への連帯的関与、非正規労働者の生活実態の凝視、ワークシェアリングの思想と営為の重要性をあげられ、また、運動形態も、「身銭を切り、身体を張る」関生支部や沖縄の闘いのように、非暴力だがもう少し思い切った直接行動が必要だと提案されました。また、野党や労組ナショナルセンターの議会主義的偏向を批判され、「ラディカルな行動」こそ「不参加の国民の日常意識を揺るがす衝撃力」となる。香港やアメリカの若者の運動に学ぶべきと言われました。
熊沢さんの講演を受けて、動労千葉前委員長の田中康弘さんから「闘う労働組合の全国ネットワークを」という提起がありました。
田中さんは、国鉄分割民営化攻撃に対して動労千葉が首をかけて何を目指して闘ったのかと言えば、国家を上げた攻撃に立ち向かったら労働組合はつぶされるか分裂するしかない、という日本労働運動の歴史を変えようということだったと言われました。
そして、分割民営化後の新たな外注化攻撃に対して、動労千葉は外注化とは非正規職化だととらえ、労働者の「非正規職化」を許さないという闘いとして外注化阻止闘争に首をかけて取り組んできたこと、結果、いま外注化された職場の過半数を組織するところまできたことなどを話されました。
改めて、階級的な労働運動とはこういうものかと心を打たれました。
そして、それぞれ闘って団結を守ってきた動労千葉、関西生コン支部、港合同の3労組が恒常的に共闘し運動を広げる場として「労働組合交流センター」を強化・発展させることが報告されました。
集会の後半では、動労千葉、関西生コン、医療、郵政などからの闘いの報告が続き、国鉄1047名解雇撤回を闘う弁護団や関西生コンの弾圧を許さない東京の会などの訴えがありました。
とても元気の出る集会でした。(S)
(被解雇者らの決意表明)
この集会は、横断幕にあるように「国鉄1047名の解雇撤回」と「今こそ闘う労働組合のネットワークをつくろう」を目指した集会です。
集会では、「労働運動の変革のために」ということで、甲南大学名誉教授で労働運動を研究されている熊沢誠さんから「存亡の危機に立つ労働組合運動」という内容の講演がありました。コロナ下で映像での講演でした。
熊沢さんは、「関西生コン支部は国際的な基準からみれば『まともな労働組合』だ。日本では『ふつうの』多数派が、『まともな』少数派を疎外している」と言われました。
そして、日本の「ふつうの組合運動」の問題点として、資本の能力主義的管理(労働条件決定の個人処遇化)を承認してしまったところにあると指摘されました。過重ノルマや長時間労働、パワハラ・心身消耗などの個人の受難を個人責任としてしまい、「組合が関わる問題ではない」としてしまったというのです。
さらに、こうしたふつうの組織労働者をふくめ多くの国民に「大勢に従うのが無難」という同調圧力が定着していると言われました。そういう中で、鋭敏な人権感覚で声を上げると「そっち系」の人とみなされて無視や排除をされたり、いじめの対象とされる可能性もあり、憲法の想定する人権感覚の恐るべき鈍磨が進んでいる、と指摘されました。
そして、出口の模索として、組合運動再生には「個人の受難」への連帯的関与、非正規労働者の生活実態の凝視、ワークシェアリングの思想と営為の重要性をあげられ、また、運動形態も、「身銭を切り、身体を張る」関生支部や沖縄の闘いのように、非暴力だがもう少し思い切った直接行動が必要だと提案されました。また、野党や労組ナショナルセンターの議会主義的偏向を批判され、「ラディカルな行動」こそ「不参加の国民の日常意識を揺るがす衝撃力」となる。香港やアメリカの若者の運動に学ぶべきと言われました。
熊沢さんの講演を受けて、動労千葉前委員長の田中康弘さんから「闘う労働組合の全国ネットワークを」という提起がありました。
田中さんは、国鉄分割民営化攻撃に対して動労千葉が首をかけて何を目指して闘ったのかと言えば、国家を上げた攻撃に立ち向かったら労働組合はつぶされるか分裂するしかない、という日本労働運動の歴史を変えようということだったと言われました。
そして、分割民営化後の新たな外注化攻撃に対して、動労千葉は外注化とは非正規職化だととらえ、労働者の「非正規職化」を許さないという闘いとして外注化阻止闘争に首をかけて取り組んできたこと、結果、いま外注化された職場の過半数を組織するところまできたことなどを話されました。
改めて、階級的な労働運動とはこういうものかと心を打たれました。
そして、それぞれ闘って団結を守ってきた動労千葉、関西生コン支部、港合同の3労組が恒常的に共闘し運動を広げる場として「労働組合交流センター」を強化・発展させることが報告されました。
集会の後半では、動労千葉、関西生コン、医療、郵政などからの闘いの報告が続き、国鉄1047名解雇撤回を闘う弁護団や関西生コンの弾圧を許さない東京の会などの訴えがありました。
とても元気の出る集会でした。(S)