山梨からの報告です。
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3月1日、百万人署名運動・山梨連絡会など6団体が呼びかけ、甲府市で、「フクシマとつながろう!なくそう原発!3・1小出裕章さん講演会」が開催され、約80名の参加で成功しました。

2月に入り日本でも新型コロナウイルスの感染が拡大し、2月末には安倍首相が突然、何の説明もなく一方的に大規模イベントの中止・延期や公立学校の休校を要請。多くのイベントが「右へ倣え」で中止される中、私たちは感染症対策をしっかりと行って講演会を開催。多くの方々の参加を得て、ともに原子力=核廃絶への意思を深めることができました。
小出さん講演会
講演のタイトルは「福島原発事故から9年 原子力=核と被曝、命ある者の責任」。今も原発の敷地内・敷地外で苦闘が続き、日本は今後100年以上、原子力緊急事態宣言下にあり続けること、本来であれば飲食も排泄もしてはならない汚染地に子どもを含む多くの住民が棄てられていること、被曝は微量でも危険であり生き物と放射線は相いれないこと、日本政府がそれでも原子力発電をやめないのは核武装のためであることが明快に説明され、「一人一人が騙されたというのではなく、自分の責任を自覚して立ち上がるしかない」「日本の原発は凋落の時代に入ったが、今こそ私たちの手で意識的に引導を渡したい」とまとめられました。

休憩を挟み、質疑応答では次々と質問の手が挙がりました。特に「汚染水を減らすには、また福島第一原発の処理はどうすればいいのか」「汚染水の海洋放出に対して何を警戒すべきか」など、事故収束の方策について質問が数多く出されました。そして、事故原発の廃炉や核廃棄物の最終処理の困難さが具体的に明らかにされました。

講演会の最後には、郡内地区連絡会が「まとめ・閉会あいさつ」を行い、「無責任な政府に代わって私たちが核廃棄物を管理していかなくてはならない。そのためにまずは原発を止めさせること。まだまだ私たちの行動が足りない。意見の違いはあっても一致できるところでは力を合わせ、行動しよう」と締めくくりました。

さらに、講演会終了後、小出さんを囲んで1時間弱の交流会を行いました。呼びかけ団体のメンバーを中心に初参加者も会場に残り、互いの活動や意見を交換しあいました。

安倍首相は、新型コロナウイルスの感染拡大に乗じて緊急事態宣言を行い、挙国一致体制をつくりあげようとしています。しかし、他方では専門家の意見を無視し、情報を隠蔽する安倍政権に怒りが高まっています。
命を守るために、すべての核の廃絶、戦争・改憲阻止へ、声をあげ続けましょう。(山梨県郡内地区連絡会 T)