三重からのお便りです。
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9月22日に三重連絡会第13回総会を「自衛隊と憲法を考える集い」として開催しました。数名の方がチラシなどを見て参加してくれました。集会の内容は「変貌する自衛隊」に関するビデオを見て、その後、航空自衛隊元3等空曹(愛知県小牧基地)の池田頼将さんのお話を聞くというものでした。

ビデオは実質「空母」化を狙う巡洋艦「加賀」、水陸機動団としての輸送艦「おおすみ」の展開を通して自衛隊の姿を描くものでした。米海兵隊と海上自衛隊の共同訓練は完全に対中国を想定したもので、種子島奪回作戦として揚陸訓練が映されていました。装備の増強や訓練の中身は、専守防衛の枠を飛び越えて先制攻撃型とも言えるもので、私たちの目の見えないところで自衛隊が様変わりしていることに驚きました。戦争準備が進んでいると思いました。

イラク派兵を命じられ、イラクで負傷した池田元三等空曹のお話も自衛隊の在り方と深くかかわるものでした。池田さんは米軍関係の軍用バスにはねられて大けがを負ったのですが、自衛隊は負傷した事実を隠ぺいするために池田さんに十分な治療を受けさせず、結果、後遺症が残り精神面でも苦しい状態になりPTSDを発症しました。自衛隊はその池田さんに不当な配転やパワハラで圧力をかけ、治癒していないのに退職に追い込んだのです。
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彼だけでなく過酷な戦地の生活の中でPTSDなどの症状に悩まされ、海外派兵から帰国した隊員で自殺者は50名を超えているといいます。しかし、その事実は政府の圧力により明らかにされていません。派兵を推し進めようとする政府にとって都合の悪い事実は覆い隠したいからです。

池田さんが自衛隊を相手に国家賠償裁判に踏み切ったのは、「自分のような隊員を出したくない」という思いからでした。「お国のためにと初めは思ったが、行ってみれば嘘八百、自分の人生を変えてしまった政府は許せない」と声を上げました。池田さんの勇気ある立ち上がりは、戦争のできる軍隊へとつくり直そうとする国・自衛隊にストップをかける大きな意義を持つ闘いであると参加者一同確認できました。(池田自衛隊裁判は9月13日に結審し、判決日は11月26日となりました)

総会では、「自衛隊明記反対」の署名運動を今まで以上にがんばろう、この1年を改憲決戦の勝負の年として全力で闘い抜こうと全員一致で決意しました。(三重連絡会 K)