東京初の「弾道ミサイルを想定した住民避難訓練」が1月22日に文京区内で予定されていることに対して、1月17日(水)、文京区と文京区職労への申し入れに行ってきました。西川重則事務局長を先頭に事務局メンバーと、東京北部連絡会の仲間ら計9人が参加しました。(K)

まず、内閣官房の報道発表資料(昨年12月26日付)を見てください。
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「避難訓練」と称していますが、こんなものは、住民の命を守ろうとするものでは全くありません。これは明らかに、国民を戦争に動員するためのものです。戦前戦中で言えば、まさに「防空演習」「防空訓練」です。住民の命を守るためではなく、国土防衛に住民を動員することが目的でした。
小学校の防空訓練1938年
【小学校の防空訓練=1938年】
防空頭巾で地面に伏せる子どもたち1943年
【防空頭巾をかぶり、地面に伏せて防空訓練する小学生=1943年】
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【福岡での小学校での訓練の様子】
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【福岡の地下街への避難訓練の様子】

さて、事前にアポをとっていたので、まず文京区役所14階の広報課に。区長に訓練の撤回・中止を要請したいのだと言うと、係の人が責任を持って伝えると応えてくれたので、その場で要請文を読み上げ、趣旨を説明し、いくつかの質問もぶつけてみました。
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以下が文京区長あての要請文です。
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文京区区長 成澤廣修様

2018年1月17日
とめよう戦争への道!百万人署名運動
事務局長 西川重則
千代田区神田三崎町2-20-7-303
TEL/FAX 03-5211-5415

「弾道ミサイルを想定した住民避難訓練」中止の要請

国と東京都及び文京区は、「弾道ミサイルを想定した住民避難訓練」を1月22日に行うことを決定して一方的に発表しました。私たちは、国が主導した「弾道ミサイルを想定」の「避難訓練」に反対します。文京区には、この訓練を中止することを要請します。

以下、その理由を述べます。

一、実施要綱では、「X国から弾道ミサイルが発射され、我が国に飛来する可能性があると判明」したので避難訓練を行なうとしていますが、X国とはどこの国を指すのですか。こうした「仮想敵国」を想定した訓練の実施自体が、いたずらに近隣諸国間の対立や戦争を煽るものです。国は戦争にならないための平和の努力をこそすべきです。自治体は日本国憲法にのっとって政府の戦争をあおる行為を拒否すべきです。

一、この「訓練」は、「あらゆる手段を通じて北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていく」とした安倍政権の「北朝鮮」への圧力の一環として行われるものです。

安倍首相はことさらに「北朝鮮の脅威」を煽り、排外主義を煽っています。安倍首相やトランプ米大統領は朝鮮半島での戦争危機を意図的につくりだしています。「弾道ミサイル避難訓練」はこれと完全に一体のものです。

訓練とはいえ、まるで空襲警報のようにサイレンが鳴らされ、手で頭を隠して5分間もしゃがみこむことを強制される。そうすることで住民の不安を煽り、「X国」への敵愾心を植え付ける。国民を戦争動員体制に組織していくことを狙っているのです。自治体は、国家総動員体制に向かっていった戦争の歴史を繰り返してはなりません。

一、安倍政権はこうして「北朝鮮の脅威」を煽ることでかつてない大軍拡に突進し、自衛隊を明記する9条改憲を国民にのませようとしています。文京区は安倍首相の改憲と大軍拡のお先棒をかつぐべきではありません。毅然とした態度で反対すべきです。

私たちは戦争の歴史を絶対に繰り返さないという立場から、訓練の中止を強く要請します。
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どのように区民に知らせたのかと訊ねると、「1月1日付の区報に掲載しました」と。確かに裏面(4ページ目)に小さく掲載されていました。
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「『あらかじめお願いした方々に参加していただく』とあるが、町内会や企業に動員要請しているのか?」と訊ねると、「そのようです」との返答。
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訓練計画の具体的なことをさらに訊ねると、「それは危機管理課に行って聞いてください。上の階にありますから」と言うので、危機管理課も訪問することにしました。

15階の危機管理課に

危機管理課では、どうして最初に文京区なのか、これから各区市で順次行われていくのか、区の職員やメトロや都営の労働者も動員されるのか、どれくらいの動員数なのか等を質問しました。返答としては、都から要請された、区や地下鉄の職員も一定の動員がある、大規模な動員ではない、ということでした。

そうした返答に対して西川重則事務局長が、「皆さんは公務員でしょ。公務員は憲法99条で憲法の順守義務が定められているのです。この訓練は戦争のためであって、国や都が指示してきたからといって、それに従うべきではないです。むしろ公務員として戦争をしないためにどうすべきなのかを良く考え、こんな訓練には反対すべきなんですよ」と叱咤激励しました。

文京区職員労働組合を訪問

続いて、12階にある文京区職労の組合員室を訪れました。事前にアポをとっていたのですが、ちょうど旗開き(新年会)の準備で委員長も在室されていました。

以下が区職労あての要請文です。
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文京区職員労働組合様
2018年1月17日

とめよう戦争への道!百万人署名運動
事務局長 西川重則
千代田区神田三崎町2-20-7-303
TEL/FAX 03-5211-5415

「弾道ミサイルを想定した住民避難訓練」に加担しないことと、
「戦争するな! 9条変えるな! 全国署名」への取り組みの要請

国と東京都および文京区は、「弾道ミサイルを想定した住民避難訓練」を1月22日に実施することを決定し、一方的に発表しました。私たちは国が主導した「弾道ミサイル想定」の「避難訓練」に反対します。文京区で働く皆さんにも共に反対の声をあげてほしいと思っています。貴労働組合がその先頭に立ってくださるよう要請します。

私たちはなぜこの訓練に反対するのか。「弾道ミサイル避難訓練」の実施自体が、近隣諸国間の対立と戦争をあおるものになるからです。国は、戦争にならないための平和的努力をすべきなのに、安倍首相は「あらゆる手段を通じて北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていく」と明言し、米トランプ大統領と一緒になって戦争を挑発しています。この避難訓練は、政府のこうした戦争をあおる行為と一体で行われるものです。

自治体職員組合は、戦争の歴史を繰り返さないために、政府の戦争行為に加担すべきではありません。
この訓練はまた、国民に不安をあおり、「北朝鮮」に対する敵愾心のようなものをうえつけ、国の戦争動員体制のもとに国民を組織しようという政府の意図が貫かれているものであり、絶対に認めることはできません。訓練と称して、まるで空襲警報のようにサイレンが鳴らされ、手で頭を隠して数分間も床に伏せることを強制されるのです。人々の命を本当に思うなら、一切の軍事的対抗や戦争挑発をやめるべきです。

自治体の労働者と労働組合は、戦前のように陛下の公僕として若者を戦争に送る赤紙を配った歴史を繰り返さないでください。

また、安倍首相は、こうして「北朝鮮の脅威」をあおることで、かつてない大軍拡に突進し、なによりも自衛隊を明記する9条改憲を国民にのませようとしています。この策略のお先棒をかつぐことなく、毅然と立ち向かいましょう。

労働者の団結組織である労働組合には、多くの市民の共感を組織して戦争への道を阻止する力があります。ぜひともにがんばりましょう。

私たちは、朝鮮半島での戦争に絶対反対です。そのための改憲が今年の国会で強行されようとしています。私たちが進めている「戦争するな! 9条変えるな! 全国署名」の取り組みをぜひお願いします。
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委員長は、避難訓練の実施について「初めて聞きました」と言っていました。私たちも少し驚きましたが、ぜひ反対の声をあげてほしいと要請しました。
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西川事務局長は、戦前、労働組合が労働組合という名前も捨てられて産業報国会に再編され、戦争動員の重要な役割を担ってしまったことを語り、こういうときにこそ労働組合はたちあがらなければならいと訴えました。

訓練実施予定日の1月22日(月)は国会開会日でもあります。
「弾道ミサイル避難訓練」への反対行動は、改憲と戦争を阻む重大な取り組みだと思います。
当日の朝、抗議行動に集まりましょう。昼は国会前(議員会館前)に参加しましょう!