埼玉からのお便りです。
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1月18日、全く不当にも3名の仲間が埼玉県警に逮捕され、勾留され続けています。この件で1月25日にさいたま地裁で勾留理由開示公判が開かれ駆けつけました。

3人の逮捕理由は、なんと「白タク営業をした」というもの。避難指示が解除された2015年9月に楢葉町現地を視察するためにNAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議の略)埼玉が呼びかけた現地視察ツアーが、道路運送法4条「一般旅客自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない」に違反する「無許可営業にあたる」(=白タク)というのです。とんでもありません。

家屋の損壊や放射線量の実態がどうなっているか視察するために仲間を募り、レンタカーを借りてその費用やガソリン代、高速料金などの実費を割り勘にした、これがどうして犯罪になるのか、逮捕や勾留の理由にならないことは明らかです。こんなことは絶対認められない!と傍聴席を大きく上回る80余名がさいたま地裁に集まりました。
楢葉町

今回の勾留理由開示公判で重大だったのは、さいたま地裁の来司(くるじ)直美裁判官が3人の勾留を決定した理由を弁護人が求釈明しても「応じない、これが回答だ」と言ったきりで明らかにしなかったことです。これでは何のための開示公判なのかわかりません。
西村弁護士が「自分が家族や親戚たちとレンタカーを借りてきて割り勘で旅行しても」それでも逮捕されるのか!?と裁判官を糾しましたが、来司裁判官はそれにも応じませんでした。それどころか、そうした裁判官の対応に"弾劾"の声を発した人々を次々退廷させるというひどいやり方でした。

そもそも、今回3人の勾留を決定したのは伊東大地裁判官であり、彼が責任をもって勾留理由の説明をするべきなのに、その張本人がそこから逃亡していての勾留理由開示公判であり、その審理は全くの空洞でした。こうした警察-検察-裁判所が一体となっての不当勾留-事件のねつ造に対し、弁護士・傍聴者が一体となって弾劾し抜きました。3人の仲間も法廷から両手を上げて傍聴者とエールを交わし元気な姿でした。

6年目の3.11を前にした反原発運動への弾圧を絶対に許さず、3人の仲間をただちに奪還しよう。
2月5日には井戸川元双葉町長を招いて「帰還と被曝の強制に反対する集い」が持たれます。また、抗議デモが予定されています。こちらにもぜひご参加ください!(埼玉県賛同人 T)

●帰還と被曝の強制に反対する集い
とき◆2月5日(日)午前10時~
ところ◆武蔵浦和コミュニティセンター第4集会室(さいたま市南区別所7-20-1サウスピア)
お話◆井戸川克隆さん(元双葉町町長)、福島からの避難者など
主催◆NAZEN埼玉(tel.090-1254-2718新井)

3名をただちに釈放しろ! 「白タク」弾圧許さない! 県警抗議デモ
集合◆午後1時に浦和駅東口PARCO前
デモ◆1時30分デモ出発、浦和繁華街を通って県警抗議、駅西口まで戻る。