とめよう戦争への道!百万人署名運動

署名運動をとおして、改憲・戦争への道を許さない闘いを全国的に広げていきます。

2022年02月

コロナ感染拡大の中で、中止や延期になる可能性もありますので、ご参加の際は主催者にご確認の上お出かけください。
* * * * * * *

■防衛省はミャンマー人民虐殺に加担するな!ミャンマー国軍幹部への教育訓練をやめろ!3・1防衛省抗議行動
とき◆3月1日(火)午後2時~
ところ◆防衛省正門前(JR「市ヶ谷」7分)
主催◆ミャンマー連帯行動実行委員会(tel.090-6319-1437外登法・入管法と民族差別を撃つ全国実行委)

■ドキュメンタリー映画『テレビで会えない芸人』(81分)上映
とき◆3月1日(金)~終映未定
ところ◆ポレポレ東中野(中野区東中野4-4-1ポレポレ座ビルB1F)
★松元ヒロさんの笑いの哲学から社会を映し出す
問合せ◆ポレポレ東中野(tel.03-3371-0088)

■学習会「なぜ今、中国との戦争に反対するのか?」
とき◆3月3日(木)午後6時30分開会
ところ◆立川市女性総合センター・アイム5階第3学習室(立川市曙町2-36-2)
講師◆森川文人さん(弁護士)
★事前申し込み必要
主催◆改憲・戦争阻止!大行進三多摩実行委(tel.042-644-9914)

■ドキュメンタリー映画『標的』(99分、西嶋真司監督)上映
とき◆3月4日(金)~17日(木)
★植村隆さんの「慰安婦記事は捏造」を晴らす闘い
ところ◆京都みなみ会館(京都市南区西九条川原城町110)
問合せ◆京都みなみ会館(tel.075-661-3993)

■ドキュメンタリー映画『テレビで会えない芸人』(81分)上映
とき◆3月4日(金)~終映日未定
ところ◆KBCシネマ(福岡市中央区那の津1-3-21)
★松元ヒロさんの笑いの哲学から社会を映し出す
問合せ◆KBCシネマ(tel.092-751-4268)

■Okinawa辺野古大行動に呼応しよう!新宿スタンディング
とき◆3月5日(土)午前11時~12時
ところ◆JR新宿駅南口
★ブルーのものを身に着けて参加しよう
呼びかけ◆沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック(tel.090-3910-4140)

■パワハラ・セクハラ・解雇ぶっとばせ!国際婦人デー集会&デモ
とき◆3月5日(土)正午~デモ(11時30分警固公園に集合)、2時~集会
ところ◆福岡市立中央市民センター・第2会議室(中央区赤坂2-5-8)
主催◆婦民全国協・福岡(tel.092-483-0860)

■社会を変える力は自らの職場・地域にある!国際婦人デー集会
とき◆3月5日(土)午後1時15分開演
ところ◆かでる2.7・820研修室(北海道札幌市中央区北2条西7道民活動センタービル8階)
主催◆婦民全国協・北海道(tel.090-2815-0489)

■星野文昭さん絵画展in高井戸
とき◆3月5日(土)~7日(月)午前10時~午後7時(5日は12時~)
ところ◆高井戸地域区民センター2階ギャラリー(井の頭線「高井戸」3分)
主催◆実行委員会(tel.090-8106-0716)

■岡山春闘行動~解雇・賃下げ許すな!米海兵隊軍事演習反対!
とき◆3月6日(日)午前11時~日本原駐屯地へ申入れ、午後1時30分~岡山駅デモ(JR「岡山」東口ビックカメラ前集合)、2時~春闘集会(会場:奉還町りぶら2階、奉還町商店街内)
主催◆改憲・戦争阻止!大行進岡山(tel.090-1325-0414山田)

■さよなら原発アクション2022
とき◆3月6日(日)午前11時スタート、午後1時集会開始、2時30分デモ出発
ところ◆高崎城址公園(高崎市役所前)
主催◆実行委員会(tel.090-4432-6746原発とめよう群馬)

■戦争・貧困の岸田政権ぶっとばせ!3.8デー記念広島女性行動
とき◆3月6日(日)午後1時30分開会
ところ◆RCC文化センター612(広島市中区橋本町5-11)
4時~デモ(橋本町公園から出発)
主催◆実行委員会(tel.090-6849-1193伊豆)

■戦争、貧困と闘う3.8国際婦人デー集会&デモ
とき◆3月6日(日)午後1時30分開会
ところ◆渋谷勤労福祉会館第1洋室(渋谷駅8分)
主催◆3.8国際婦人デー行動実行委(tel.03-3845-7461労組交流センター東京女性部)

■改憲・戦争反対!私たちが社会を変える!国際婦人デー集会&デモ
とき◆3月6日(日)午後1時45分開始、集会後デモ
ところ◆エルおおさか606(大阪市中央区北浜東3-14)
主催◆婦人全国協・関西、労組交流センター女性部(tel.080-5910-6921)

■辺野古新基地建設の強行を許さない!防衛省抗議・申入れ行動
とき◆3月7日(月)午後6時30分~
ところ◆防衛省正門前(JR「市ヶ谷」6分)
主催◆辺野古・実行委(tel.090-3910-4140)

■原発汚染水海洋放出を止めよう!3.11原発いらない福島集会
とき◆3月11日(金)午後1時~3時
ところ◆けんしん郡山文化センター中ホール(郡山市堤下町1-2)
事前申込が必要
主催◆3.11原発いらない福島実行委(tel.090-7525-4488)

■流すな汚染水、全ての核と原発なくそう3.11反原発福島行動'22
とき◆3月11日(金)午後2時集会開始、3時30分デモ出発
ところ◆福島市・信夫山公園野外ステージ(福島市太子堂1)
主催◆3.11反原発福島行動実行委(tel.090-5237-9851長沢)

■東電福島原発事故から12年目、3.11経産省前抗議行動
とき◆3月11日(金)午後5時~6時30分
ところ◆経産省前
主催◆経産省前テントひろば(tel.070-6473-1947)

■東海第二原発の再稼働を絶対させない!日本原電抗議行動
とき◆3月11日(金)午後5時~6時
ところ◆日本原電本店前(台東区上野5-2-1住友不動産秋葉原北ビル)
主催◆とめよう!東海第二原発首都圏連絡会(tel.070-6650-5549)

■東電は福島第一原発事故の責任をとれ!3.11追悼と東電抗議
とき◆3月11日(金)午後6時45分~
ところ◆東電本店前(新橋駅5分)
呼びかけ◆たんぽぽ舎ほか(tel.03-3238-9035)

■子ども向け『はじめての防衛白書』学習会
とき◆3月13日(日)午後2時~4時
ところ◆真亀公民館2階和室(広島市安佐北区真亀1-3-27)
主催◆改憲・戦争阻止!大行進・高陽地区実行委(tel.090-3745-6885矢田)

■世の中の理不尽に屈せず人間らしく生きるために~セブンイレブン闘争報告集会
とき◆3月13日(日)午後2時~
ところ◆労働館4階ホール(大阪市西区川口2-4-2)
報告◆松本実敏さん(セブンイレブン東大阪南上小阪店オーナー)、河野正史さん(コンビニ関連ユニオン委員長)
主催◆3.13集会実行委員会(tel.06-7503-7232 関西合同労組)

■市東孝雄さんの農地を守ろう!三里塚「新やぐら裁判」&デモ
とき◆3月14日(月)正午~霞が関デモ(午前11時30分日比谷公園霞門に集合)、控訴審:午後2時開廷(東京高裁)
問合せ◆三里塚芝山連合空港反対同盟(tel.0476-35-0087)

■官邸前・原発いらない金曜行動
とき◆3月18日(金)午後6時30分~7時45分
ところ◆首相官邸前(地下鉄丸ノ内線「国会議事堂前」すぐ)
主催◆「原発いらない金曜行動」実行委(tel.03-3238-9035)

■ドキュメンタリー映画『テレビで会えない芸人』(81分)上映
とき◆3月19日(土)~25日(金)
ところ◆シアターキノ(北海道札幌市中央区南3条西6丁目)
★松元ヒロさんの笑いの哲学から社会を映し出す
問合せ◆シアターキノ(tel.011-231-9355)

■ウクライナに平和を!原発に手を出すな!市民アクション
とき◆3月21日(月・休)午後12時~音楽、12時30分~集会、1時45分~デモ
ところ◆代々木公園B地区・野外ステージ(JR「原宿」7分)
呼びかけ◆「さようなら原発」一千万署名市民の会、戦争させない1000人委員会(tel.03-5289-8224原水禁気付)

■第9回 戦争と治安管理に反対するシンポジウム
とき◆3月21日(月・休)午後1時30分~分科会、4時~全体集会
ところ◆南部労政会館(JR「大崎」3分)
講演◆宮本弘典さん(関東学院大教授)「日本帝国はどこへ逝くか?ー改憲・戦争そして差別・治安管理」
主催◆実行委(tel.03-3591-1301)

■空港機能強化白紙撤回・第3滑走路建設阻止!芝山現地闘争
とき◆3月27日(日)午後1時~集会、集会後デモ
ところ◆芝山文化センター(千葉県山武郡芝山町小池973、JR・京成「空港第2ビル駅」より空港シャトルバスで「芝山文化センター前」)
呼びかけ◆三里塚芝山空港反対同盟(tel.0476-35-0087)


2月24日(木)10時から11時50分頃まで、今国会3回目の衆議院憲法審査会が3週連続で開催されました。先々週、先週は衆議院予算委員会と同時刻、今回は参議院でこの日から始まった(つまり、野党第1党の立憲民主党の論客が登場した)予算委員会と同時刻の開催です。私は前回のレポートで「もはや『異例』とは言えません」と書きましたが、国会運営の慣例を逸脱した「異常」なやり方が続いていることをあらためて強調しておかなければならないと思います。ちなみに、この日の国会で開かれたのは衆院憲法審と参院予算委だけでした

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この日は、国会での「オンライン出席」の問題をめぐって参考人質疑が行われました。まず2人の憲法学者が15分ずつ意見を述べ、続いて7会派1人ずつの委員からの質疑に答えるという形で議事が進められました。

傍聴者は前回よりかなり減って20人ほど、記者やカメラマンも少なくて10人強くらいでした。参考人を招いたとあってか、初めのうちは委員全員が出席していましたが、自民党の委員が少しずつ退席して、11時30分頃には10以上の席が空いていました。「急なお願いにもかかわらずご準備いただき、すばらしいご意見を頂戴した」(自民党の新藤義孝筆頭幹事の発言です)参考人に対して、極めて失礼なふるまいだったと思います。

今回も『東京新聞』の記事を一部転載させていただく形で、まず、2人の参考人の意見表明の要旨をご紹介します。

国会のオンライン審議は認められるか…憲法学者の意見分かれる 解釈次第か、改憲が必要か
『東京新聞TOKYO WEb』2022年2月24日

【高橋和之東大名誉教授】
 オンライン出席を憲法56条の制度として設置しようとなると、重大な疑念を払拭しえない。理由は2つ。第一に解釈の方法の問題。第二にそのような制度を導入しなければならない十分な理由があるのかという問題だ。
 56条はルールの性格を持つ規定で、会議体が合法的に活動するための最低限の要件を定めた規定だ。憲法は議院に広範な自律権を与えているが、運用の柔軟性を認める根拠とはなっても、条文解釈の柔軟性を認める根拠とはならない。56条の解釈は厳格でなければならない。その精神に従った解釈を行うことこそが、立憲主義を守る道だと私は信じている。
 コロナの事態でも国会が定足数を満たすことができていないということは生じていない。オンライン出席の制度があれば、便利だろう。しかし、憲法は政治権力の行使を統制するもので、権力行使の便宜のために統制を外そうというのは、憲法の趣旨に反する。
 緊急事態への対処であれば、真正面から緊急事態の問題として提示し、国民の合意を形成し、56条の問題を詰めるのが筋だ。

【只野雅人一橋大教授】
 憲法56条1項の「出席」は、議員が議場に現存することを前提にしている。ただし、憲法解釈として、一定の条件のもとでやむを得ない事情があれば、議場外からの参加も許容しうるのではないか。
 憲法の統治機構の規定、特に国会に関する規定は非常に簡略。議院の自律権の範囲は非常に広くなる。条文相互の関係から浮かび上がってくるような制度のあり方を踏まえて、制度設計していく必要がある。
 出席の解釈だが、原則は物理的に議場に現存することだ。なぜ例外が認められるか。長い間想定されていなかった議場外からの参加が技術的には可能に思える状況が生まれている。状況の変化を前提にすると、一部修正することはあり得るのではないか。
 どういう場合に例外が許されるのかはしっかり考える必要がある。当然、範囲や時期を限定する。議場にそろうのと同等に近い条件を整えることも、例外を考える上で欠かせない。
 いったん例外を認めると、際限なく広がっていくという問題がある。やはり、例外的措置であることを確認することが重要だ。
* 引用、ここまで。アンダーラインは引用者が付したものです。

次に、質疑のごく一部を紹介しますが、全体として、改憲勢力の委員たちが何とかして緊急事態をめぐって改憲の必要性を認める回答を引き出そうとするのに対して、2人の憲法学者がともに否定的な発言に終始したことが印象的でした。

【新藤義孝氏(自民)】現時点で想定困難な事態に備えるために、早急に憲法に緊急事態における国会機能の維持に関する規定を置かなくてよいのか。
【高橋氏】極端な事例を出せば出すほど、権限をどこかに大幅に移譲する以外に解決の方法はなくなっていく。さしあたってはそういう極端な事例ではなく、少し手前のところで考える方がいい。
【只野氏】ごくごく例外的な事態を想定して、規律密度が高くない憲法にそのような規定を置くのが適切なのかどうか、慎重にご判断いただければと思う。
なるほどマーク
【北側一雄氏(公明)】(高橋氏に対して)緊急事態時に国会の機能を維持していくために、厳格な要件や手続きを定めたうえで定足数の例外を許容していくことはあり得ないのか。
【高橋氏】今までの大災害でも3分の2の人が出席できなくなることはなかったし、極端な事例を出してこうしなければいけないという議論をすると間違う危険が強い。もしそういう大災害が来たら超法規的な問題として各自が対処する以外にないのではないか。

【玉木雄一郎氏(国民)】国会議員の任期満了時に正常に選挙を行い得ないような状況が発生した場合、任期延長の特例規定を入れるには憲法を改正しなければ対応が不可能ではないか。
【只野氏】任期を延ばそうとすれば憲法に例外規定が必要になるだろうが、それが必要か、適切かが論点になる。支障が生じるとしても一時的なものだろうし、参院の緊急集会で対応するやり方もある。重要なのは、憲法に手を付ける前に緊急時対応の法制を準備しておくことではないか。
なるほどマーク
 また、憲法審査会の進め方について、こんなやりとりがありました。
【新藤氏】私は今朝の幹事会で、次は憲法審としての意見の取りまとめを行うための討議をやろうと提案しているが、そういう取り組み方についてどうお感じになっているか。
【高橋氏】私は政治家ではないのでお話しできない。質問する相手をお間違えではないかと思う。
【只野氏】議論が熟していないところがあり、幅広くどんな見解や可能性があるかを慎重にご判断いただくのがよろしいかと思う。

 新藤氏がたしなめられた形で、特に高橋氏の発言は痛快でしたが、それでも憲法審の毎週開催は続いていくのか、改憲勢力はどのような出方をしてくるのか、引き続き注目していきたいと思います。(銀)


神奈川からの報告です。
* * * * * * *
2月16日、とめよう戦争への道!百万人署名運動・神奈川県湘北連絡会の代表・鎌田利治さんが、相模原税務署に「税金を軍事費に使うな」と請願行動を行いました。湘北連絡会の仲間もともに税務署へ赴き、集まった市民に「日本政府による戦争を止めよう」と訴えました。
1-相模原2
鎌田さんは「良心的軍事費拒否の会」の一員として、この活動を1987年以来、毎年続けてこられました。今年97歳になる鎌田さんですが「敵基地攻撃能力の保有などと政府が言っている。黙ってはいられない」と総理大臣、財務大臣、相模原税務署長あての請願書を作り、マイクセットを持参して税務署前へ。仲間が「人殺しに使う税は払えない」の横断幕を掲げました。

鎌田さんが請願書を読み上げ、税務署職員に手渡しました。
2-相模原1
請願文から抜粋します。「今、私が憂いることは沖縄を中心として南西諸島をミサイル基地化することです。ことは戦争による再び住民を犠牲にすることであり、そして、このミサイル群を統括する司令部が此処、相模総合補給廠ミサイル基地防衛司令部になるのではないかということです」。
沖縄と連帯し、足下から反戦の行動を。鎌田さんに続いてがんばります。(湘北連絡会 K)

(提出した請願書)
1-請願書1
2-請願書2


2月17日(木)10時から11時30分頃まで、先週に続いて衆議院憲法審査会が開催されました。今回も衆院では同時刻に(9時から)予算委員会(8つの分科会)が開かれており、昨年12月16日から3回続けて予算委との同時開催が行われたことになります。もはや「異例」とは言えません。

この日のテーマは、憲法56条第1項の「出席」の解釈でした。同項には「両議院は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない」と記されているので、今回のコロナ禍のような事態で感染者や濃厚接触者が多数発生した場合、あるいは災害時などに「出席」者が定足数に達せず国会の機能がマヒしてしまうことを避けるため、「オンライン」で審議や採決に参加することも「出席」として認めるべきではないか、そのためにはどのような措置を講じなければならないのかという問題です。
初めに衆議院法制局長から、この問題に関する説明があり、その後自由討議が行われました。
yurusuna
まず、この日の審議の内容が簡潔に整理されている『東京新聞』の記事を転載させていただきます。

国会のオンライン審議、導入議論は緊急事態条項の改憲とセット?別々? 各会派の主張は
『東京新聞TOKYO Web』2022年2月17日

 衆院憲法審査会は17日、各会派による自由討議を行い、国会のオンライン審議について議論した。自民党はオンライン審議を契機として、緊急事態条項などの改憲論議につなげたい考えを示した一方、立憲民主党は、オンライン審議の実現は改憲ではなく、衆院規則の変更で対応可能だと主張した。(木谷孝洋)
図
 
 憲法審の冒頭、衆院法制局の橘幸信局長が、国会の定足数を定めた憲法56条1項などの「出席」の解釈について(1)実際に国会にいることが義務である(2)オンラインでの審議や採決も許容される―の2つの学説を説明。オンライン審議を認める場合でも、あくまで例外的制度として位置付けるべきだとの見解が多いと紹介した。
 自民の新藤義孝氏は「『出席』の概念も、緊急事態条項に関する改憲の中に位置づけるべきだ」と指摘。日本維新の会の三木圭恵氏もオンライン審議にとどまらず改憲の議論まで進めるべきだとの考えを示し、「緊急事態条項をつくり上げることが国会議員の責務だ」と訴えた。
 立民の奥野総一郎氏はオンライン審議の導入を求めた上で「強権的な緊急事態条項に反対だ」と、論点が憲法本体に及ぶことをけん制した。多くの会派がオンライン審議に賛同する一方、共産党は「慎重な検討が必要」とした。
 衆院憲法審は10日に続き、今国会2回目。新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、オンライン審議の憲法上の論点を集中的に議論することで与野党が合意していた。今後、憲法の専門家らを招いて意見を聴取する方針。
* 引用、ここまで。

◆ 議論を緊急事態条項に広げようとする改憲勢力

上記の記事に記されているように、「多くの会派がオンライン審議に賛同」しましたが、奥野総一郎氏(立民)、中野洋昌氏(公明)、玉木雄一郎氏(国民)らが、その実現に改憲は不要で衆議院規則の変更などで早急に認めるべきだと主張したのに対して、新藤義孝氏(自民)、三木圭恵氏(維新)、稲田朋美氏(自民)らは、緊急事態への対応は改憲によって規定するべきだと述べ、憲法審の議論を改憲案の検討に誘導しようとしていました。

また、玉木氏や北側一雄氏(公明)は、速やかに憲法審としての合意形成を行い、衆議院議長や議院運営委員会に提起すべきだとも主張しました。一方、赤嶺政賢氏(共産)や新垣邦男氏(社民)は、この問題は憲法審ではなく、議院運営委員会で協議すべきだと指摘しました。

こうしたやりとりの背景には、憲法第58条第2項の「両議院は、各々その会議その他の手続及び内部の規律に関する規則を定め……ることができる」との規定があります。「オンライン審議」の問題は衆議院全体に関わることですから、憲法審では議論するなとまでは言えないでしょうが、基本的には議運マターだという赤嶺氏や新垣氏の発言の方が当を得ているのではないでしょうか。

なお、玉木氏が「憲法第4章の『国会』は、国会自身が解釈権を持つ部分である」(これはトンデモ論だと言われてもしかたがないでしょう)のだから、「コロナ禍で明らかになった憲法上の課題に憲法審のメンバーとして、立法府の一員として責任ある解決策を示していこうではありませんか」と、まるで安倍元首相が乗り移ったかのような言葉づかいで述べたのには、本当に驚かされました。
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◆「仕事をしたふり」の開催という指摘

この日の開催について、新垣氏は「本日の課題設定は、審査会の毎週開催の実績作りを目的とした意味合いが強く、コロナ禍に乗じた改憲論議の促進と軌を一にするものである」と、鋭く指摘しました。また、全く逆の立場からではありますが、足立康史氏(維新)は野党側の憲法審筆頭幹事の奥野氏がこの日の審議に同意したことについて、「立憲の(立場である)論憲の形を示すためであり、仕事をしたふりができる」からだろうと揶揄しました。

私は、これらの発言は案外正鵠を射ているのではないかと思いました。と言うのも、新藤氏がオンライン審議に関して方向性の整理を深めるため、「本日の幹事会で、来週も審査会を開催し、学識的見地からの意見をうかがうことも含めてさらに議論を進めていくことを提案した」、北側氏が「来週も議論がなされると思うが、是非幹事会で、オンライン国会の憲法上の許容性について合意文書のたたき台を作成すべきである」と述べていたからです。

ところで、維新の委員は、この日も立民をディスる(否定する、侮辱する)発言を繰り返しました。上記の足立氏のほか、三木氏も「緊急事態が発動された2020年4月からの約2年間、どこかの政党が様々な理屈で憲法審を開くことを拒否し続けた結果、こういった危機的事態に陥りかけている今も、何も準備ができていないことは残念で、国民の皆様に申し訳ない」と言ってのけました。
こうした批判は国会の開催・延長を拒否し続けてきた与党に向けるべきですし、今全国で最悪の危機的事態に陥っているのは維新の本拠地である大阪です。「恥を知れ」と言うしかありません。
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異彩を放った船田元氏(自民)の発言

いつもはこの傍聴記の最後にその日の「トンデモ論」を紹介することが多いのですが、すでに玉木氏、足立氏、三木氏などの発言に触れましたので、今回は少し目先を変えて、数年前まで自民党憲法族の中心人物として、憲法審の前身の憲法調査会時代から憲法議論を主導していた船田氏の発言を取り上げたいと思います。

「いよいよ憲法の改正について議論をすることが可能になってきたことは感慨無量だが、拙速な議論は避けるべきだ。幅広い政党間の合意、各党が平等に取り扱われること、賛否平等な扱いを行うことという『中山方式』が、これからも守るべき原則だと思う。」
「テーマごとに分科会を作るべきだという意見もあったが、全体会の中で進めていくのが順当な方法であると思っている。」
「国政選挙と同時に憲法改正の発議をすべきであるという議論があったが、政権、政党、人間を選ぶのと同じときに憲法の議論をするのはなじまないし、混乱を起こすと思う。選挙運動と国民投票運動は別々に行うべきであると思っている。」

私には、まるで一人だけ別の次元から発言しているように感じられました。
この日の発言の最後は、「今年7月の参院選が終わった後、衆院の解散がなければ3年近く国政選挙のない状況が生まれる。この3年の間に憲法改正について歩みを進めるべきだと思っている」というものでしたが、船田氏は憲法のどこに問題があるのか、どこを改正すべきなのかということは言わないんですね。やっぱり本質は狸親父なんでしょうか。

この日は自民党の委員の出席率が低く、最初から最後まで3、4人から7、8人が欠席していました。傍聴者は30人以上いて立ち見の方もいましたが、記者やカメラマンはいつもより少なめだと感じました。(銀)


この日、国会前では、改憲・戦争阻止!大行進の呼びかけで、10時~12時まで、戦争国会弾劾の抗議行動がありました。労働者や学生など40名ほどが集まり、憲法審査会の開催弾劾!大軍拡の防衛予算を許さない!と抗議の声を上げました。百万人署名運動の仲間も参加しました。各団体のリレーアピールの最後に傍聴者も駆けつけ憲法審査会の様子を報告しました。
国会前



すでにお手元に届いている方も多いと思いますが、まだご覧になっていない方のために私たち「とめよう戦争への道!百万人署名運動」が毎月1日に発行している全国通信(A4版で8頁)291号を紹介します。

今号1面は、今年の国会開会日(1/17)の岸田首相の施政方針演説批判です。

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2面は、昨年末に共同通信が配信した記事に書かれていた「台湾有事」を想定した日米共同作戦の概要をまとめました。

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4-5-6面は、前号に続いて台湾問題です。「台湾有事は日本有事、日米同盟の有事だ」「重要影響事態、存立危機事態だ」(安倍元首相)と戦争をあおる発言・動きに全力で対決していかねばなりません。そのためにも、私たちは日本が50年間植民地支配をしてきた台湾のことをもっと知らなければいけないと思いました。前号に続き、今号でも日本がいかに台湾の人々の命を奪い尊厳を踏みにじり続けたのかを知ることになりました。

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小さな通信ですが、今号も中身がぎっしり詰まっています。ぜひご一読を!!!


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