とめよう戦争への道!百万人署名運動

署名運動をとおして、改憲・戦争への道を許さない闘いを全国的に広げていきます。

2019年12月

徳島からのお便りです。
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12月14日徳島駅前で、定例の街頭宣伝をしました。今回は、「米軍機目撃 県内で激増」という11日付の徳島新聞記も載せたビラを配り、憲法に自衛隊明記反対の署名を呼びかけました。
徳島新聞 2019年12月11日 

徳島県上空では、オスプレイや、米軍の戦闘機が今年すでに40日も戦闘訓練を行っており、前年度同期の約4倍です。昨年12月6日室戸沖に米軍機が夜間訓練中に墜落して1周年。この事故以降、訓練が激増しています。
県知事が防衛省に低空飛行訓練中止を米軍に求めたようですが、この間(12/1~13)日本原(岡山県)、饗庭野(滋賀県)、国分台(愛媛県)など5か所の自衛隊演習場・駐屯地で日米共同訓練が展開されており、これとも関連しているのではないかと思います。

街宣では、署名してくれた女性が「うまい棒」のお菓子の差し入れ。知り合いの人も、つぎつぎやってきて、年末の駅頭で元気が出ました。(徳島県連絡会 S)
うまいぼう


10月4日に始まった臨時国会が12月9日に終了しました。安倍政権は「桜を見る会」問題ではウソと証拠隠滅で居直り、他方で、労働者・農民の生活を犠牲にする日米貿易協定や教員を過労死に追い込む変形労働時間制導入などの悪法を強行しました。
憲法審査会での改憲発議の動きはとりあえず阻止できましたが、国会はますます庶民の生活と命を抑圧・破壊する機関に変貌していると感じます。

今国会に「憲法9条に自衛隊明記反対」請願署名1万1348筆を提出しました。衆議院憲法審査会に出すため11月19日と22日の2日間、衆議院の憲法審査会委員を中心にの衆議院議員会館の議員室回りをしました。請願署名提出の紹介議員の依頼をするためです。議員室にはあらかじめファックスで内容をお知らせし、5人で野党議員11人の部屋を訪ねました。結果、5人の議員(逢坂誠二・立憲民主、照屋寛徳・社民、近藤昭一・立憲民主、阿部知子・立憲民主、生方幸夫・立憲民主)が引き受けてくれました
国会1
国会2
でも、さまざまな理由で引き受けてもらえない議員もいて、今回も1日で終わらず2日間国会に出向かなければなりませんでした。なにより、議員会館に入るには、どんな小さな主張(反原発のワッペン類など)も許されず、持ち物検査を受け、受付で顔写真を監視カメラで撮られ、通行カードでタッチしなければ中に入れず、面会申請議員室以外は立ち寄れず…と、主権者は誰なのか!?と怒りが湧いてくるところに、2回も!!

私たちは街頭や職場で集めた戦争・改憲反対署名を必ず国会などに提出するところまで責任を持ってやっていますが、本当に労働者市民の要求を力にするには、大きなデモやストライキが必要だと考えています。それは、世界の闘いを見ても明らかです。韓国でも、香港でも、フランスでも…10万人、100万人のデモの力が政権を真に揺るがしています。

でも、そのためには、安倍政権の悪法・悪政の中身を、労働者民衆が本当につかみ取らなくてはなりません。だからこそ、政権が御用学者やマスコミなどを使って一方的に宣伝しごまかしていく中で、その真の狙いを広く知らせていくような労働運動、市民運動、学生運動がもっともっとたくさん必要だし、団結する場としても絶対に必要だと思っています。

百万人署名運動もその一つで、戦争法制定阻止!9条改憲阻止!を掲げて、国会に直結する署名運動として継続していますが、現実の社会がいよいよ戦争の時代へと叩き込まれていく中で、改めて、戦前・戦中の繰り返しを許さないという立場で、頑張っていかなければならないと思います。(S)

12月3日、名護市安和桟橋近くで、約70隻のカヌー隊が「辺野古へ土砂を搬出するな!」と海上抗議行動を行いました。ヘリ基地反対協の主催で、連帯する市民らも沿岸で集会を行いました。
1-12.3ビラ
昨年12月3日、国は名護市安和にある琉球セメントが所有する桟橋からの辺野古の埋め立て土砂の海上搬出を開始しました。
沖縄県は、これは沖縄防衛局が県に提出した「埋め立て承認申請書」の記載内容と異なるのでやめるようにと再三にわたって文書で行政指導を行っていますが、防衛局は「認識が違う」として従わず、それまでの本部港塩川地区とこの安和桟橋の両方から辺野古の海埋立て用の土砂を搬出し続けています。
安和桟橋
これに抗議して、安和桟橋前では連日抗議行動が闘われていますが、1年目の12月3日に、安和の陸と海から抗議の大行動が取り組まれました。地元の本部(もとぶ)住民も「ふるさとの土砂を戦争のために使ってほしくない」と訴えました。

抗議集会の様子を報道した琉球新報記事(12月4日付)を紹介します。
1205琉球新報
辺野古では大浦湾の海底にマヨネーズ状の軟弱地盤があることが明らかになり、基地建設など不可能であることがはっきりしました。なのに、安倍政権は埋め立てをやめようとせず、辺野古の海を日々壊し続けています。本当に許しがたいことで、一刻も早くやめさせましょう。
沖縄現地の怒りと不屈の闘いに連帯して、また多くの人々に知らせ、「辺野古埋め立てやめろ!」「安倍を倒そう!」とがんばりましょう。(S)

12月1日午後1時~3時、JR御茶ノ水駅前でビラまき&署名活動を行いました。
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ビラの見出しをどうするか?と考えた末、今回は「安倍政権こそシュレッダーに!」としました。
bira
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もう片面は、これまでの「憲法9条に自衛隊明記」反対ビラです。
ビラ
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あと、手書きの「ウソと証拠隠滅の安倍倒そう!」のボードも急きょ作りました。
1-1-署名3
街宣隊は全体で5人だったので、人々の流れをとどめるにはまだまだでしたが、なかなかビラを受け取ってもらえない中、250枚刷ったビラがほぼ撒けたので良かったです。

若い人々がほとんど関心を示さないように見える中で、中学生のグループが街宣隊に拍手をし「安倍はんたい!」と言ってビラを受け取ってくれたのにびっくりしました。敏感でまっすぐな感覚に触れたような思いでした。署名机に寄って来る人々は、やはり「安倍を許せない!」という思いに溢れた人々でした。
2-20191201-1
翌日の参議院本会議で安倍首相は「桜を見る会」に関して居直り答弁を繰り返しましたが、SNS上では怒りの声が溢れています。
例えば、
●安倍首相は「サーバで保存するシンクライアント方式であり、データの復元は不可能」と言った。逆だ逆! シンクライアント方式ならサーバーに桜を見る会の招待名簿のデータが全て残ってるの。IT用語を知りもせずに官僚の作成した文をそのまま読み上げたんだろうが、盛大に自爆したな。
●たった18,000人のナンバリングがわからなくて、1億2千万人のマイナンバーなど到底管理できないだろう。早く辞めろ、安倍!

東京新聞労働組合のツイートからも
●「一対一で会ったことはない」「個人的な関係は一切ない」、首相が否定した中身は、実は些末。
「個人的…」はいかようにも解釈可能。政治とカネに絡む利害関係ならあったかもしれない。
秘書や側近を帯同すれば一対一にもならない。結局、知り合いだと認めた発言だ。

<琉球新報社説>より
桜を見る会と首相 疑惑晴らせぬなら辞任を(2019年12月3日)
 疑惑のオンパレードだ。公的行事の私物化や法律違反、反社会的勢力が出席した疑い、マルチ商法企業が招待を利用し被害者の拡大につながった可能性にまで問題は広がっている。……
 推薦名簿の破棄も、首相枠など招待者を隠蔽(いんぺい)するためと考える方が自然だ。共同通信の取材に各省庁は推薦名簿の保存期間を3~10年と答えたが、首相推薦名簿を破棄した内閣官房は1年未満とした。共産党国会議員が名簿を資料要求したその日に破棄したことへの後付けではないか。……
 多数の後援者を国費を使って接待したり、一流ホテルの飲食を格安で提供したりする行為が許されるとは思えない。「前夜祭」の収支を含め多くの疑惑に対し、首相は身の証しを立て、疑念を払拭(ふっしょく)する責任がある。それを果たせないのなら辞任すべきだ。……
 首相は破棄した名簿データの復元について「不可能であると報告を受けている」と参院本会議で述べた。根拠を示さない釈明に説得力はない。本当に復元できないなら、調査を指示して名簿を作り直すべきだ。国会で予算委の集中審議に応じて、説明責任を果たすことは首相の責務だ。

12月4日には首相官邸前での抗議集会も呼びかけられています。今こそ「安倍はやめろ!」の声をあげていきましょう!(S)

■権力私物化やめろ、政治の腐敗をおわらせよう!12.4官邸前大行動
とき◆12月4日(水)午後6時30分~7時30分
ところ◆首相官邸前
呼びかけ◆戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委


11月28日(木)10時から、今国会4回目の衆議院憲法審査会が開催されました。

これまで11月7日、14日と2回連続で、欧州4カ国に派遣された「憲法及び国民投票制度調査議員団」の報告とそれを受けた自由討議が行われ、14日の議事の終了後には「自民党の佐藤勉憲法審査会長は……『視察報告に対する自由討議は今日で終わりということだ』と述べ、自由討議の継続などを求めている野党側をけん制」(『毎日新聞』)したと伝えられていましたが、次の定例日の21日の開催は「国民投票法改正案の採決を求める与党と、テレビCM規制の議論先行を求める野党で折り合わず……見送られ」(『毎日新聞』)、与党側は今国会での改憲手続法(国民投票法)改正案の成立を断念することになりました。

成立には衆参両院での可決が必要ですが、「桜を見る会」問題から逃げ切りたい安倍政権には会期の延長という選択肢はなく、無理をして衆院を通過させても参院での審議・採決は日程的にほぼ不可能で、廃案となってしまうからです。

ですから、自民党とすれば28日に憲法審を開催する必要性はなかったと思われますが、定例日に着実に審議を重ねているという体裁を整えたかったためでしょうか、前回で「終わり」だったはずの自由討議が三度(みたび)行われることになりました。
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以下、この日の審議からいくつかのやり取りを紹介します。
まずは改憲手続法(国民投票法)改正案をめぐるせめぎ合いについて、簡潔にまとめられた『毎日新聞』の記事を転載させていただきます。
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衆院憲法審 ネット広告規制巡り議論 国民投票法改正案の採決また見送り

衆院憲法審査会は28日、欧州視察の報告を踏まえた自由討議を行った。今国会3回目の自由討議で、憲法改正を巡る国民投票時のインターネット広告の規制などについて意見を交わした。国民投票法改正案の採決はこの日も見送られ、与野党がそれぞれの立場を改めて主張する場面もあった。

2007年5月に成立した国民投票法は、テレビ・ラジオのCMを規制する一方で、ネット広告に関する規制はない。ただ、電通のまとめでは、ネット広告費は06年の3630億円から18年には1兆7589億円と5倍近くになっている。

公明党の国重徹・元総務政務官は、ネット広告の影響力拡大に触れ、「ネット上の政治広告は、利用者の閲覧履歴を分析して打つことができ、投票の判断をゆがめるとの指摘がある」と強調。個人が自由に発信できるネットの特性から、広告規制をしても効果は限定的だとの見方も示し、「議論が必要だ」と訴えた。

国民民主党の玉木雄一郎代表は「法制定時には想定されなかったインターネットの発展とグローバル化に対し、法的にも手当てをすべきだ」と主張。ネット広告の規制を盛り込んだ同党の国民投票法改正案を並行して審議するよう求めた。

自民党は審査会に先立って開かれた憲法審幹事会で、改めて国民投票法改正案の質疑・採決を提案したが、野党側は応じなかった。新藤義孝・与党筆頭幹事(自民党)は審査会の自由討議で「皆さんが議論しようと言っている。(採決で)手続きを進めて議論を深めようではないか」と呼びかけた。【遠藤修平】
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ここで注目すべきは、与党である公明党の国重徹氏がインターネット広告について「議論が必要だ」と指摘したことです(さすがに改正案の採決に「先行」して議論すべきだとまでは言いませんでしたが)。また、記事にはありませんが、国重氏はネット上のフェイクニュース問題についても言及していました。

次に、これは審議が終わった後の出来事なのですが(したがって、『国会会議録』にも掲載されませんが)、多くの委員が席を立ち、私たち傍聴者も退室しようとしていたとき、石破茂氏の「おかしいじゃないか!」という声が聞こえました。

氏は何が「おかしい」と言ったのか。これも『毎日新聞』の記事から見てみたいと思います。
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石破氏、机たたいて不満あらわ 玉木氏が発言求めるも…衆院憲法審査会

国民民主党の玉木雄一郎代表が28日の衆院憲法審査会で、自民党が掲げる憲法9条への自衛隊明記など改憲4項目について、同党の石破茂元幹事長に「本当に現行案でいいのか。思うところは本当は違うんじゃないか」と水を向ける場面があった。

憲法9条に関する自民党の改憲イメージは1項、2項を維持したうえで「9条の2」を新設して自衛隊を明記するというもの。これに対し、石破氏は「戦力不保持」「交戦権の否認」を定めた2項の削除を求めている。

玉木氏は審査会で「国の最高法規に関する議論だから、それぞれの思いを自由に述べてもらっていいと思っている」と指摘。「2項を残したまま、本当に矛盾が解決できるのか」と石破氏に疑問を投げかけた。石破氏は発言を希望したが、佐藤勉審査会長(自民党)から指名されないまま審査会は終了。石破氏は机をたたいて不満をあらわにした。

石破氏は終了後、周辺に「全然当たらない。民主主義国家としてどうなのか」と漏らした。【東久保逸夫、立野将弘】
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(衆院憲法審査会の閉会後、不満をあらわにする石破茂元自民党幹事長(右)=川田雅浩撮影)
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石破氏は前回の審査会でも発言を希望しながらその機会を与えられませんでしたので、「またか」と思って怒りを募らせていたのでしょう。審査会の議事は会長と与野党の筆頭幹事(自民党の新藤義孝氏と立憲民主党の山花郁夫氏)が相談しながら進行していますので、自民党側に石破氏の発言を封じておきたい事情があるとしか思えません。それは玉木雄一郎氏が示唆したように、自民党が掲げている改憲4項目が党として正式に決定されたものではないという事実が憲法審査会という公の場で暴露されてしまうことを恐れているからでしょう。

なお、この日の審査会は11時10分頃に散会となりましたが、前回の審査会は10時開始、11時過ぎに閉会、前々回は10時開会、11時30分前に閉会となっており、過去の国会と比較して審議時間が短くなっています。今回も散会時には石破氏以外にもまだ数名の委員が発言を希望していましたので、石破氏には「なぜこんなに早く閉会するんだ」という不満や疑問もあったのでしょう。

最後にもう1つ、新聞記事の引用ばかりでは申し訳ありませんので、日本維新の会からの発言を今回も取り上げたいと思います。この日は、委員である馬場伸幸幹事長に代わって「国会の暴言王」こと足立康史氏が出席し、会派を代表しての発言をこんな与太話から始めました。

「今回の欧州調査団に維新はメンバーを派遣しなかったが、私は2年前の調査団に参加してたいへん有意義だったので、今回も派遣すべきだという意見を党内で表明し、馬場幹事長と取っ組み合いのけんかをした。今回の調査報告を拝見すると、これなら行く価値はなかった、馬場幹事長の判断が正しかったと自らの不明を恥じている。」

このように「取っ組み合いのけんかをした」などと虚言癖をさらけ出した上で、山花郁夫氏に対して「あと何回の海外調査が必要とお感じか?」「維新が公表している改憲案のうち憲法裁判所の箇所についてご意見を」と質問し、失礼なことにいずれも「20秒以内でお答えを」と迫ったのです。
足立氏の発言中、議場では何度か冷笑が漏れていましたが、笑って済ませるものではないと思いました。
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この日も委員の出席率はきわめて高く、空席は最大で5人くらいでした。なお、長時間の欠席者は全て自民党の委員で、これも自民党ですが傍聴席の真正面で堂々と爆睡していた委員もいた(次回以降もそういうことがあれば、このレポートで氏名を明記したいと思います)ことを記しておきたいと思います。

テレビカメラは前回より1台少ない3台、NHKとテレ朝とテレ東が取材していましたが、いずれも途中で出ていってしまいましたので、上記の石破氏激怒のシーンを撮影できた局はありませんでした。スチルカメラマンは前回並みの10人ほどだったでしょうか、私が確認できた範囲では上掲の『毎日新聞』のほか『産経新聞』が、怒る石破氏とそれをなだめる山下貴史氏(幹事、自民党)をとらえた写真をウェブ版の記事に掲載していました。記者は前回より少し減って15人くらい、傍聴者は30人近くが詰めかけて今回も少数ですが立ち見の方がいました。(G)

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