とめよう戦争への道!百万人署名運動

署名運動をとおして、改憲・戦争への道を許さない闘いを全国的に広げていきます。

2017年11月

新潟からの報告です。
* * * * * * * 
寒波の襲来で一挙に冬本番モードに突入した11月19日の新潟。文芸評論家の斎藤美奈子さん(新潟市出身)を講師に迎えて、百万人署名運動・新潟県推進委員会主催の講演集会を行いました。

斎藤さんは、交流会の席で知ったのですが、月に20本の締め切りを抱える超売れっ子の文芸評論家です。時事問題の評論、発言も活発に行っています。

集会の獲得目標はシンプルです。
今まで接点のなかった人、とりわけ学生、青年労働者とつながる手がかりを得ることでした。

朝鮮戦争危機の下、改憲阻止決戦が待ったなしに切迫しています。この決戦の帰趨は青年たちの未来を決定づけます。今若者たちは何を考えているのか、どのようにしたら若者たちとつながっていけるのか、そのヒントを探るための企画でした。

戦争や改憲問題がテーマであるのに「何ゆえ、文芸評論家なのか?」、しかも「運動に直接関わっていない人ではないか?」といぶかられることを覚悟の上での挑戦でした。
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準備過程で、予定していなかった総選挙に突入。自民の「大勝」という厳しい現実の中での集会となりました。
日曜日の集会ということで、さまざまなイベントとバッテングするという悪条件の中でしたが、80名の方が参加してくださいました。うれしいことにその約1/3が初参加者でした。

また資金がかかることから集会賛同人を募り、カンパをお願いしたところ、30数名の方々と2つの労働組合から賛同していただきました。

若者とつながるための挑戦
若者にも抵抗のないようなビラを作ってまき、労働組合や大学などにも回りました。かつてない反応の良さを感じました。

それは斎藤美奈子という講師によるところが大きいのですが、一見すると政治ビラでないようなところも幸いしていたのでは、と自負しています。

他方、ビラを見て「行きたい」と言っていた青年たちもなかなか参加が難しかったようで、講演で斎藤美奈子さんが指摘していた通り、学生や若者はバイトや仕事に追われ、「いっぱい、いっぱい」という現実も突きつけられました。
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集会は講演プラス、百万本部事務局の川添順一さんと斎藤さんの「トーク」の二部構成で行いました。

斎藤さんの講演は、今日の「自民大勝」「安倍一強」と言われる情況を許してしまった原因を探ることから始まりました。

①民進党の分解と離合集散―「野党共闘」は限界が来ていた/野党は選挙で5連敗中/やばい法律(秘密保護法・安保法・共謀罪)が続々と成立。

②若い世代(10代~30代)の政治的無関心/有権者の保守化(右傾化)/歴史修正主義の台頭/小選挙区制の問題点、等々。
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 なぜ若い世代が政治に無関心なのか?という問いには3つのキワードを上げました。
〈わからない〉〈それどころではない〉〈つまらない〉

―〈わからない〉とは、秘密保護法、安保法制等々、むずかしすぎる。
〈それどころではない〉理由は、仕事が大変、学校が大変、等々。
〈つまらない>とは、ときめかない、暗い、老人の趣味、変な人たち。

左翼は文化で敗北
では、ここに至った理由はどこにあるのか?
政治や経済の問題もあるが、本当は「文化に敗北した」のである、が斎藤さんの結論でした。

分岐点は戦後50年に当たる1995年前後。
先の戦争をアジア諸国への侵略戦争と認め、反省とお詫びの談話表明(河野・村山談話)したことへの右派の反発、反転攻勢がこれを期に始まったと言う。

このころから「自虐史観」批判が一斉に噴き出す。
「日本は戦後一貫して保守、右派が政治権力を握ってきたが、文化的には左翼思想がマジョリティであった」。
右派は経済的背景もあるが、左翼の弱点を突いて力関係を逆転させた。彼らは中高生や若者をターゲットにした文化的な戦略に成功した。

左派が退潮した理由として、
①戦争の記憶に頼った平和教育が飽きられた、
②パターン化した「右傾化批判」、
③敵の文化を分析しない、
④希望的観測に基づく精神論、
⑤理想主義ゆえに排他的。

左派が退潮して、右派が台頭する背景には漠然とした社会不安がある。
①産業の衰退、
②労働環境の悪化、
③人口減少、
そして、反動としての日本賛美。

右派に学ぶ、勝つための文化戦略として、
①長い時間をかけた地道な文化運動、
②新鮮なキャッチコピーの発明、
③教育へのアプローチ、
④巧みなメディア戦略
を挙げました。

最後に斎藤さんは、「オルガナイザーになろう!」と提起しました。
アジテーターにはなれなくても、オルガナイザーにはなれる。職場で、地域で、家庭で、政治と文化について雑談する中で、自分の主張をさりげなく滑り込ますことで場の空気を変える、そんな少しの勇気でオルグナイザーになれる、と呼びかけました。

第二部は、百万本部事務局の川添さんがMC(司会、進行役)役として、講演に対する参加者からの質問をまとめ、斎藤さんに振り、斎藤さんの意見を引き出し、あるいは川添さんの考えていることをぶつけるという形で進行しました。
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活発な討論がなされ、参加者のアンケートには「もっと討論の時間が欲しかった」という声が寄せられていました。

新潟県推進委員会は斎藤美奈子さんの提起を受け、若者を獲得する戦略戦術に真剣に取り組まなければならない課題を負いました。(新潟県推進委員会事務局 坂井)

■今日の反核反戦展2017(丸木美術館企画)
とき◆11月末~1月13日(土)午前9時30分~午後4時30分(休館:月曜日、12/29~1/3)
ところ◆原爆の図丸木美術館・企画展示室(埼玉県東松山市下唐子1401)
入館料900円(学生600円、60歳以上800円)
★12/9(土)午後1時30分~アライ=ヒロユキさん(美術文化社会批評)講演あり
主催◆丸木美術館・反核反戦展実行委(tel.0493-22-3266)

■沖縄闘争を闘い獄中43年、星野文昭絵画展(石川)
とき◆12月1日(金)~3日(日)
ところ◆七尾サンライフプラザ第13会議室(石川県七尾市本府中町ヲ部38番地)
無料
主催◆七尾・星野絵画展実行委(tel.090-8094-8402)

■ドキュメンタリー映画『沈黙』立ち上がる慰安婦~ロードショー
とき◆12月2日(土)~
ところ◆アップリンク渋谷(渋谷区宇田川町37-18)
特別鑑賞券1100円(劇場窓口で販売)、当日1800円
問合せ◆アップリンク渋谷(tel.03-6825-5503)

■さようなら原発12.2玄海原発再稼働を許さない九州総決起集会
とき◆12月2日(土)午後2時~集会、3時~デモ
ところ◆松浦河畔公園・国際交流広場(佐賀県唐津市)
主催◆さようなら原発1000万人アクション佐賀県実行委(tel.0952-32-2211)

■子どもの貧困を考えるパート2~『子どもの貧困』と学校現場
とき◆12月2日(土)午後1時開始
ところ◆横浜市従会館3F(横浜市西区宮崎町25)
助言者◆野本三吉さん(沖縄大学名誉教授)
500円
主催◆集会実行委(tel.080-6617-3463)

■星野さんは無実、今すぐ解放を!星野文昭絵画展(愛媛)
とき◆12月2日(土)~3日(日)午前10時~午後6時
ところ◆松山市総合コミュニティセンター(松山市湊町7-5)
主催◆えひめ星野文昭さんをとりもどす会(tel.090-6439-0173)

■福島ツアー報告&ふくしま共同診療所報告・熊本集会
とき◆12月3日(日)午後1時~
ところ◆熊本市立青年会館・研修室(熊本市中央区出水2-7-1)
講演◆杉井吉彦さん(医師)「命を守る拠りどころ」/報告◆教育労働者「私たちが見た福島・浪江町」
500円
主催◆NAZEN熊本(tel.080-5218-1917)

■大飯原発うごかすな!現地集会&町内デモ
とき◆12月3日(日)午後1時~集会、集会後デモ
ところ◆おおい町総合町民センター(おおい町役場横)
主催◆実行委員会(tel.090-1965-7102若狭の原発を考える会)

■無実の星野文昭さんを自由に!星野文昭絵画展(新潟)
とき◆12月3日(日)~7日(木)
ところ◆アオーレ長岡・西棟3階市民協働センター(長岡市大手通1-4-10)
入場無料
主催◆新潟・星野さんと連帯する会(tel.080-5477-6434)

■STOP!伊方原発 12.10高松集会
とき◆12月10日(日)午後1時~ライブ、2時~アピール、3時~デモ
ところ◆JR高松駅前広場(香川県高松市)
主催◆原発さよなら四国ネットワークほか(tel.090-8698-2114内山)

■新ちょぼゼミ第6回「オルタナティブな日本をめざして」
とき◆12月14日(木)午後6時30分開始
ところ◆スペースたんぽぽ(千代田区三崎町2-6-2)
講師◆本間龍さん(著述業)「広告代理店・電通とオリンピック、そして憲法改正国民投票」
800円
問合せ◆たんぽぽ舎(tel.03-3238-9035)

■「日韓合意」2周年弾劾!朝鮮侵略戦争阻止!ハルモニと共に、川崎反戦集会&デモ
とき◆12月16日(土)午後1時30分開会、集会後桜本までデモ
ところ◆川崎市教育文化会館 第6・7会議室(川崎市川崎区富士見2-1-3)
お話◆安世鴻(あんせほん)さん(写真家)「重重―消せない痕跡~アジアの日本軍性奴隷被害者たち」
500円
呼びかけ◆婦人民主クラブ全国協議会(tel.042-757-4785)

■無実の星野さんをとり戻そう!星野文昭絵画展(福島)
とき◆①12月16日(土)~17日(日)午前10時~午後5時(初日は午後1時~)
ところ◆チェンバおおまち3階会議室A-1(福島市大町4-1-5)
②12月23日(土)~24日(日)午前10時~午後5時(初日は午後1時~)
ところ◆ビッグアイ6階展示会3(JR「郡山」東口すぐ)
入場無料
主催◆福島・取り戻す会、星野文昭絵画展実行委(tel.090-5237-9851)

■『働き方改革』関連法案反対!共謀罪粉砕!12.17労働者集会
とき◆12月17日(日)午後1時30分開始、3時15分デモ出発(銀座方面へ)
ところ◆日比谷野外音楽堂(日比谷公園内)
発言◆労働組合、青年、学生など
資料代500円
呼びかけ◆合同・一般労組全国協議会、全国労組交流センター他(tel.03-3845-7461)

■安倍9条改憲を許さない、12.19国会議員会館前行動

とき◆12月19日(火)午後6時30分~
ところ◆国会議員会館前歩道(国会裏・議員面会所側)
主催◆安倍9条改憲NO!全国市民アクション実行委、総がかり行動実行委

■阿佐ヶ谷市民講座~「朝鮮半島核戦争危機の深層」
とき◆12月20日(水)午後6時30分開始
ところ◆劇団展望(杉並区阿佐ヶ谷南3-3-32)
講師◆山崎久隆さん(たんぽぽ舎副代表)
800円
主催◆市民講座実行委(tel.090-8080-6860)

■無実!沖縄を闘い、獄中43年!星野文昭絵画展(神奈川)
とき◆12月22日(金)~24日(日)
ところ◆鶴見区民文化センターサルビアホール・ギャラリー(横浜市、JR鶴見駅東口1分)
主催◆絵画展in川崎実行委(tel.080-3714-4991)





11月23日に、東京の文京区民センターで「市東さんの農地取り上げに反対する会」が主催した講演&シンポジウムがありました。
「憲法と農業」というテーマで、専修大法学部教授の内藤光博さんの講演と、農業経済学者石原健二さんらを交えたシンポジウム、また、「緊迫の成田!」ということで、農地裁判弁護団らの報告などがありました。
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国・成田空港会社のまったく卑劣な農地取り上げに攻撃に抗して、三里塚反対同盟と天神峰の市東孝雄さんは連日不屈に闘い抜いています。
この半世紀(50年)を超えて闘いが継承されている三里塚現地の闘いの土台は「農業」。親・子・孫へと3代100年にわたって耕し続けてきた農地、農業を守り抜くということ。「自然体で」と言う市東孝雄さんの生きざまが、いま成田空港の3本目の滑走路建設や飛行時間の拡大攻撃を仁王立ちになって阻んでいます。

市東さんは今いくつもの裁判を闘っています。その中心は、最高裁まで行って反動判決が出された農地裁判(農地法によって本人に知らせないで空港会社が農地を買い取ってしまった事件をめぐる裁判)の判決に基づいて、国・空港会社が千葉地裁に「強制執行」を命じさせることなど許されないと起こした「請求異議裁判」です。

この裁判で争われている内容に深く関わる「憲法問題」で、内藤教授は重要な指摘をされています。
●一つは、「市東さん事件」をはじめ「成田空港建設農地土地収奪」は「改憲の先取り」だという点です。
 2012年に出された自民党改憲草案では「基本的人権の制限」規定が入っています。
「公共の福祉」(すべての人に同じように与えられており、他人の人権を侵害してまでは想定しない)による制約→「公益及び公の秩序」による人権制限となっている。
つまり、「個人の尊厳」および「基本的人権」よりも「国家・社会的利益の優位」を優先する考え方に転換している、と。これが、市東さんの農地取り上げ裁判に貫かれているというわけです。
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●もう一つは、憲法上の基本的人権として「農業・営農権」を考えるべきだという点です。
 農民にとって、農地は「生存を支えるための生存権的財産」といえるなど。
●また、平和を支える基礎は農政を安定させることであるなど、主張されました。

続くシンポジウムでは、石原さんが、日本の農業について、農産物自給力の低さ、企業主導の農政、TPPでさらにそれがひどくなる…と怒りまくっていて、本当に危機感を感じました。
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三里塚現地からは、市東孝雄さんがあいさつ(下写真)。
市東さんは、「いまの請求異議裁判はぜったいに勝てる裁判だと思う。でも私一人じゃとてもできません。負けて土地を取られることは私に農家をやめろということ。前回、裁判長は早く終わらせようと策動した。なんとか次回3月の裁判まで伸ばしたが、そういうやり方をぜったいにさせないために力を貸してほしい。」と訴えました。(S)
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この市東孝雄さんの農地取り上げを許さないため、多くの人々にこのことを知らせ、反対の声を大きくつくりましょう。裁判のたびに裁判所に反対署名を提出しています。全国の皆さん、署名取り組みをお願いします。(11/6現在署名は1万684筆)

■署名用紙は下記からダウンロードしてください。
http://www.sanrizuka-doumei.jp/home02/seiq_igi.pdf

■三里塚芝山連合空港反対同盟
http://www.sanrizuka-doumei.jp/home02/index.html





政府と長崎県は、11月22日(水)、長崎県雲仙市で、弾道ミサイルが落下したと想定する自衛隊を動員した避難訓練を行いました。2003年に強行された有事関連三法の一つである「武力攻撃事態」法に基づいた初の訓練だということです。
(朝日新聞より)
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一昨年に強行された安保関連法(=戦争法)ではこの「武力攻撃事態法」にも、日本が直接武力攻撃を受けてなくても「日本の存立が脅かされ、国民の権利が根底から覆される明白な危険がある」と政府が判断すれば武力行使できるという内容を入れた修正がされました。

政府・安倍政権は、米・トランプと一緒になって朝鮮半島の戦争情勢を煽っておいて、これに対する北朝鮮の対応を利用して、この時に!とばかりに戦争訓練を行っているのです。
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長崎でも、「ただ危機感をあおっているようにしか見えない」と怒りの声が上がっています。

政府主導で展開される「Jアラート」や「避難訓練」は、意識的に北朝鮮への恐怖や反感をつくり、人々の不安を利用して国の戦争政策を進めるものです。
全国から抗議の声を上げましょう!(S)




11月17日(金)、ちょうど昼休み時間帯に、日比谷公園から最高裁に向けて「裁判員候補通知の発送をするな!」「裁判員裁判をやめろ!」とデモ行進をしました。裁判員デモ1
2009年5月に裁判員法が施行されてから毎年11月に最高裁は裁判員候補者通知を発送しています。今年も約23万人に送られたとのこと。これに抗議して、「裁判員制度はいらない!大運動」は今年も最高裁へのデモに立ちあがりました。百万人署名運動もこの大運動に参加しています。
(最高裁判所)
最高裁
全国会議員が賛成して成立してしまった裁判員法、裁判員制度。しかし、闘う弁護士(「憲法と人権の日弁連をめざす会」)たちは、これを「現代の赤紙である」と鋭く批判して一貫してこの制度の廃止を求めています。実際に、裁判員裁判をやる中で、これまでの刑事裁判がさらに悪くなっています。
最高裁の調査でも9割もの国民が裁判員はいやだと言っています。あらゆる意味で裁判員制度はもう完全に破綻している。一刻も早く廃止すべきです。

デモは、東京地裁~文科省~首相官邸下~赤坂見附~三宅坂の最高裁まで、多くの人々に一緒に裁判員裁判反対の声をあげようと呼びかけて歩きました。
(文科省前)
文科省前
(首相官邸下ー左側奥が官邸)
首相官邸裏
(赤坂見附あたり)
赤坂見付



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