7月11日に市東孝雄さんの29回目の耕作権裁判が千葉地裁でありました。三里塚芝山連合空港反対同盟から、この日の朝、千葉地裁への抗議デモが呼びかけられ、参加してきました。
市東孝雄さん(中央)ら反対同盟を先頭に千葉市中央公園より市内デモへ
千葉地裁正面です。千葉地裁をぐるりとまわり、「市東さんの農地を奪うな!」「NAAの訴えを棄却せよ」と訴えました。
デモに先立つ集会には、茨城や神奈川からも支援がかけつけ、約120名が参加しました。地元千葉の労働組合・動労千葉の組合員たちもかけつけました。
反対同盟からは萩原富夫さんがあいさつ。
新たに耕作権裁判を担当することになった内田裁判長に対して、「農地強奪は絶対に許さない」という怒りを突きつけようと訴えました。
連帯あいさつで動労千葉の田中康宏委員長は、「選挙の結果を見て、改めて、闘う労働組合を蘇らせなければならないという決意を新たにした。団結する力をとり戻すことをやり抜くことだ。今日をその一歩にしよう」と訴えました。
顧問弁護団からは、市東孝雄さんの農地裁判について説明がありました。
市東孝雄さんや反対同盟が闘っている裁判は全部で7つあります。
①行政訴訟(原告:市東孝雄)
千葉県知事が出した賃貸借解約許可決定は違法・無効だから、解約決定を取り消せと市東孝雄さんが千葉県知事を相手に提訴したもの。
②農地法裁判(原告:成田空港会社)
千葉県知事の解約許可決定により、空港会社が農地法を違法に適用することで、市東さんの契約地2か所を不法に取り上げようとしている裁判。
<①②は併合され、現在最高裁で争われている。最高裁が成田空港会社(NAA)の言い分を認めた場合、実質的な農地収用につながるため、強制収用を許さない「緊急5万人署名」が全力で取り組まれている>
③耕作権裁判(原告:成田空港会社)
空港会社(NAA)が市東さんの南台耕作地の一部を「不法耕作地」と決めつけて明け渡し請求を行っている裁判。しかし、土地の位置特定は誤りで、NAAの証拠文書で署名の偽造が明らかになっている。
④第3誘導路裁判(原告:反対同盟)
3本目の誘導路建設を許可した国交省決定の取り消しを求めて、反対同盟が国と空港会社を提訴した裁判。
⑤団結街道裁判(原告:市東孝雄ほか)
成田市が市道である天神峰団結街道を廃止して2010年5月に違法に封鎖したことに対して、決定の無効と封鎖している妨害物の撤去を求めて起こした裁判。
⑥一坪共有地裁判(原告:千葉県)
「成田国際物流複合基地」の一環として、千葉県が土地を造成し成田空港会社に売り渡すために、一坪共有地を明け渡せと起こした裁判。
⑦新やぐら裁判(原告:成田空港会社)
成田空港会社が反対同盟を相手取って、市東孝雄さん宅の畑周辺に建っているヤグラ、大看板など4つの工作物について、それらの撤去と敷地の明け渡しを求めて起こした裁判。
③~⑦までの裁判は千葉地裁で争われており、いずれもこれから人証調べ(証拠調べ)に入るところです。
7.11の裁判は上記の③耕作権裁判で、裁判長が代わったので、この日の法廷では、裁判官交代に伴う更新意見陳述が1時間半にわたって行われ、弁護団全員があらためて空港会社の違法・不当を全面的に論述しました。
「最高裁・緊急5万人署名運動」を広げ、高裁での農地取り上げ判決の取り消しを求めていきましょう。(S)
7月3日に行われた「三里塚闘争50周年!これからも闘うぞ!」集会で発せられた反対同盟の新たな戦闘宣言を紹介します。
●農地を守り、沖縄・福島とむすぶ7.3東京集会アピール
1966年7月4日閣議決定から50年。地元住民を無視した暴力的な空港建設に反対し、「農地死守」を不屈に貫いて生き闘って勝利してきた50年です。
成田空港は、いまだ完成していません。これは、闘う農民と労働者、学生、市民の共同の勝利です。この勝利を引き継ぎ、新たな闘いへ打って出ましょう。
50周年は、まだまだ通過点です。追い詰められた政府と空港会社は、24時間化とB滑走路北延伸、第3滑走路建設に向けて動き出しました。
この攻防の先端にあるのが市東孝雄さんの農地取り上げ問題です。三代100年耕し育てた農地は市東さんにとって命と同じです。「この地で生きていく」、その心と生き方はカネに換えることなどできません。市東さんの譲れない思いは、多くの人々の共感を得て、支援の輪が全国に広がりつつあります。農地法による強制収用を許さない《最高裁・緊急5万人署名運動》をさらに拡大し、農地取り上げ判決の取り消しを勝ち取ろう!
そして、本日の集会は、三里塚と沖縄・福島との連帯集会として開催し、国策と闘う強固な連携と陣形を築きました。先月起きた、沖縄での米軍属による女性暴行殺害という痛ましい事件を繰り返してはなりません。沖縄への差別と犠牲の押し付けを許さず、辺野古新基地建設阻止から「全ての基地撤去へ」と闘おう。
福島での放射能による健康被害は深刻です。子どもたちの命を守る運動を支援し、国と東電の責任を追及しよう。すべての原発の再稼働阻止・廃炉へ闘おう。
世界の新自由主義・資本主義体制は崩壊の危機を深めています。立ち上がった韓国、フランス等の労働者のストライキ闘争を支持し、労農連帯・国際連帯の輪を広げていこう。
戦争と改憲、格差と貧困、国益・国策優先の安倍政権を、何としてもこの参議院選挙で打倒しよう。市東さんの農地死守へただちに立ち上がり、千葉地裁・最高裁闘争へ攻め上ろう。
《行動方針》
①7.11(月)市東さん耕作権裁判・千葉地裁デモ(9時、千葉中央公園)
②9.7(水)最高裁デモ&第3回署名提出行動
③10.9(日)全国総決起集会
2016年7月3日 三里塚芝山連合空港反対同盟
市東孝雄さん(中央)ら反対同盟を先頭に千葉市中央公園より市内デモへ
千葉地裁正面です。千葉地裁をぐるりとまわり、「市東さんの農地を奪うな!」「NAAの訴えを棄却せよ」と訴えました。
デモに先立つ集会には、茨城や神奈川からも支援がかけつけ、約120名が参加しました。地元千葉の労働組合・動労千葉の組合員たちもかけつけました。
反対同盟からは萩原富夫さんがあいさつ。
新たに耕作権裁判を担当することになった内田裁判長に対して、「農地強奪は絶対に許さない」という怒りを突きつけようと訴えました。
連帯あいさつで動労千葉の田中康宏委員長は、「選挙の結果を見て、改めて、闘う労働組合を蘇らせなければならないという決意を新たにした。団結する力をとり戻すことをやり抜くことだ。今日をその一歩にしよう」と訴えました。
顧問弁護団からは、市東孝雄さんの農地裁判について説明がありました。
市東孝雄さんや反対同盟が闘っている裁判は全部で7つあります。
①行政訴訟(原告:市東孝雄)
千葉県知事が出した賃貸借解約許可決定は違法・無効だから、解約決定を取り消せと市東孝雄さんが千葉県知事を相手に提訴したもの。
②農地法裁判(原告:成田空港会社)
千葉県知事の解約許可決定により、空港会社が農地法を違法に適用することで、市東さんの契約地2か所を不法に取り上げようとしている裁判。
<①②は併合され、現在最高裁で争われている。最高裁が成田空港会社(NAA)の言い分を認めた場合、実質的な農地収用につながるため、強制収用を許さない「緊急5万人署名」が全力で取り組まれている>
③耕作権裁判(原告:成田空港会社)
空港会社(NAA)が市東さんの南台耕作地の一部を「不法耕作地」と決めつけて明け渡し請求を行っている裁判。しかし、土地の位置特定は誤りで、NAAの証拠文書で署名の偽造が明らかになっている。
④第3誘導路裁判(原告:反対同盟)
3本目の誘導路建設を許可した国交省決定の取り消しを求めて、反対同盟が国と空港会社を提訴した裁判。
⑤団結街道裁判(原告:市東孝雄ほか)
成田市が市道である天神峰団結街道を廃止して2010年5月に違法に封鎖したことに対して、決定の無効と封鎖している妨害物の撤去を求めて起こした裁判。
⑥一坪共有地裁判(原告:千葉県)
「成田国際物流複合基地」の一環として、千葉県が土地を造成し成田空港会社に売り渡すために、一坪共有地を明け渡せと起こした裁判。
⑦新やぐら裁判(原告:成田空港会社)
成田空港会社が反対同盟を相手取って、市東孝雄さん宅の畑周辺に建っているヤグラ、大看板など4つの工作物について、それらの撤去と敷地の明け渡しを求めて起こした裁判。
③~⑦までの裁判は千葉地裁で争われており、いずれもこれから人証調べ(証拠調べ)に入るところです。
7.11の裁判は上記の③耕作権裁判で、裁判長が代わったので、この日の法廷では、裁判官交代に伴う更新意見陳述が1時間半にわたって行われ、弁護団全員があらためて空港会社の違法・不当を全面的に論述しました。
「最高裁・緊急5万人署名運動」を広げ、高裁での農地取り上げ判決の取り消しを求めていきましょう。(S)
7月3日に行われた「三里塚闘争50周年!これからも闘うぞ!」集会で発せられた反対同盟の新たな戦闘宣言を紹介します。
●農地を守り、沖縄・福島とむすぶ7.3東京集会アピール
1966年7月4日閣議決定から50年。地元住民を無視した暴力的な空港建設に反対し、「農地死守」を不屈に貫いて生き闘って勝利してきた50年です。
成田空港は、いまだ完成していません。これは、闘う農民と労働者、学生、市民の共同の勝利です。この勝利を引き継ぎ、新たな闘いへ打って出ましょう。
50周年は、まだまだ通過点です。追い詰められた政府と空港会社は、24時間化とB滑走路北延伸、第3滑走路建設に向けて動き出しました。
この攻防の先端にあるのが市東孝雄さんの農地取り上げ問題です。三代100年耕し育てた農地は市東さんにとって命と同じです。「この地で生きていく」、その心と生き方はカネに換えることなどできません。市東さんの譲れない思いは、多くの人々の共感を得て、支援の輪が全国に広がりつつあります。農地法による強制収用を許さない《最高裁・緊急5万人署名運動》をさらに拡大し、農地取り上げ判決の取り消しを勝ち取ろう!
そして、本日の集会は、三里塚と沖縄・福島との連帯集会として開催し、国策と闘う強固な連携と陣形を築きました。先月起きた、沖縄での米軍属による女性暴行殺害という痛ましい事件を繰り返してはなりません。沖縄への差別と犠牲の押し付けを許さず、辺野古新基地建設阻止から「全ての基地撤去へ」と闘おう。
福島での放射能による健康被害は深刻です。子どもたちの命を守る運動を支援し、国と東電の責任を追及しよう。すべての原発の再稼働阻止・廃炉へ闘おう。
世界の新自由主義・資本主義体制は崩壊の危機を深めています。立ち上がった韓国、フランス等の労働者のストライキ闘争を支持し、労農連帯・国際連帯の輪を広げていこう。
戦争と改憲、格差と貧困、国益・国策優先の安倍政権を、何としてもこの参議院選挙で打倒しよう。市東さんの農地死守へただちに立ち上がり、千葉地裁・最高裁闘争へ攻め上ろう。
《行動方針》
①7.11(月)市東さん耕作権裁判・千葉地裁デモ(9時、千葉中央公園)
②9.7(水)最高裁デモ&第3回署名提出行動
③10.9(日)全国総決起集会
2016年7月3日 三里塚芝山連合空港反対同盟