新聞報道によれば、10月27日~29日まで静岡地裁浜松支部で行われた裁判員裁判で、判決後に行われた記者会見で裁判員の一人(28歳・男性)が「重大なところで裁判員の気持ちが反映されない。3日間付き合わされただけではないかと思った」と不満を述べたそうだ。
今回審理されたのは、交際関係にあった男女間の殺人事件で、29日に殺人と窃盗の罪で50歳の男性被告に懲役13年(求刑懲役15年)の判決が出された。
どういう点で裁判員の気持ちが反映されなかったのかは、「評議」に守秘義務が課せられているので具体的に明らかにされていないが、判決を言い渡した裁判長は「裁判員と裁判官が真剣に論議を尽くした上での結論です」と言ったそうだ。
09.10.30.朝日新聞
裁判員裁判では、「裁判員が参加しやすくするために」と称して、審議時間が極端に短くされている。さらにその「迅速な審理のために」と称して、「公判前整理」という手続きが導入された。これは裁判が始まる前に、裁判官・検察官・弁護人だけで密室審議が行われ、ここで裁判内容とタイムテーブルを決定してしまうというものだ。“結論先にありき”と言っても過言ではない。現にこの男性裁判員は「見えない線が引かれ、脱線はできないと感じた」と言っている。
これが“市民の司法参加”の実態ではないだろうか。
今回審理されたのは、交際関係にあった男女間の殺人事件で、29日に殺人と窃盗の罪で50歳の男性被告に懲役13年(求刑懲役15年)の判決が出された。
どういう点で裁判員の気持ちが反映されなかったのかは、「評議」に守秘義務が課せられているので具体的に明らかにされていないが、判決を言い渡した裁判長は「裁判員と裁判官が真剣に論議を尽くした上での結論です」と言ったそうだ。
09.10.30.朝日新聞
裁判員裁判では、「裁判員が参加しやすくするために」と称して、審議時間が極端に短くされている。さらにその「迅速な審理のために」と称して、「公判前整理」という手続きが導入された。これは裁判が始まる前に、裁判官・検察官・弁護人だけで密室審議が行われ、ここで裁判内容とタイムテーブルを決定してしまうというものだ。“結論先にありき”と言っても過言ではない。現にこの男性裁判員は「見えない線が引かれ、脱線はできないと感じた」と言っている。
これが“市民の司法参加”の実態ではないだろうか。