とめよう戦争への道!百万人署名運動

署名運動をとおして、改憲・戦争への道を許さない闘いを全国的に広げていきます。

2009年08月

埼玉県連絡会からの報告です。* * * * * 
 本日(8月10日)、大雨の中で裁判員制度の廃止を求める行動をさいたま地裁前で行いました。今日から12日まで3日間、裁判員裁判の第2号が開かれることになっており、地裁前は100名近いマスコミの取材陣で埋め尽くされていました。その中で、裁判員制度はいらない!大運動の「いらない!」幟や、百万人署名の「つぶせ!裁判員制度」の幟を林立させ、「まっぴらごめん!裁判員」と書かれた大きな横断幕を広げて、制度廃止をマイクやチラシで訴えました。
 行動を主催したのは、4月11日に裁判員制度に断固反対する市民集会を350名の結集で実現した「裁判員制度に反対する埼玉市民の会」の弁護士や市民たちです。百万人署名運動の会員も中心になって参加しています。茨城や千葉からも仲間がかけつけてくれました。
 会の代表の田中重仁弁護士がマイクで、「東京で第一回をやってみてますますはっきりしたように、この制度は冤罪を減らすのではなく、増やす。裁判が圧倒的に短時間にされ、簡略化されてしまい、裁判の目的である、真実の発見ができない。できるだけ早期に制度の廃止にもちこむ」と訴えました。「裁判員制度はいらない!大運動」事務局の川村理弁護士も、「裁判員となることが、あたかも国民の義務のように言われているが、憲法では、勤労、納税、教育を受けさせる義務の3つしかない。裁判員制度は憲法違反だ」と弾劾しました。

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 行動の一端は、昼のNHKの全国ニュースで放映されました。今回の行動を通してはっきりしたことは、候補とされた人々の圧倒的多数が「やりたくない」と思っているということです。ある候補者は、「審理時間が短いことも含めてプレッシャーを感じる。やりたくない」と取材に応じています。また、選定の場面では、「びくっとしていた」とか、「あー、と深いため息が出た」とか、候補者の「やりたくない!」という思いがひしひしと伝わってきています。
 さらにひどいことに裁判所は、「出席率93%で国民の多数が裁判員として参加しようと思っている」と、とんでもない虚偽を演出していることです。言い換えれば、そうしなければこの制度はもはや維持できない、ということです。90名を抽出しながら、39名が辞退。当日になっても7名が辞退を申し出て全員が認められています。「仕事を休めば、ほかの人に迷惑がかかる」「親の介護」という程度の理由で辞退を認めているのが実情です。「出頭の義務」をごりごりやれば、逆に、反発をくらう、かといって辞退者の続出を「やりたくない人が多いから」とは言えないわけです。辞退を認められた人も、「認めてもらって驚いた。仕事の都合もあるけれど、本当はやりたくないから」とコメントしている状態です。
 もう、この制度は破綻しています。辞退という名の拒否が、公然たる拒否へ。全部の辞退・拒否となればこの制度は廃止に追い込めます。始めたことによって矛盾と負担感はますます募っています。さらに全国各地で闘って制度廃止に追い込みましょう。








 8月3日に裁判員選びから始まった第一回の裁判員裁判(東京地裁)が実質3日弱の評議で6日に判決となった。殺人事件で量刑のみを争うもので、判決は懲役15年の重罰だった。
 3日や4日で判決を出せるのか?証拠に基ずく刑事裁判の原則を根幹で破壊するものだ、こうした指摘がそのままの現実となったような裁判だった。
 今回の殺人事件では、無実かどうかを争うものではなく量刑のみだったが、それでも裁判員となった6人は、「気持が揺れて大変だった」「不安感が大きかった」「限られた時間の中で、知識もないので、大変でした」と、大きなストレスを感じていた。
 もちろん「公判前手続き」で裁判の進め方は十二分に整理され、分かり易くまとめられていた。裁判員も「大変分かり易く事件の全容や流れが書かれていて、よく理解することができた」「色とかもついていたし、分かり易かった」「ビジネスのプレゼン資料にかなり近いものになっていた」と言っている。
 このような「裁判」は、果たして、裁判と言えるのだろうか?
 
 裁判員裁判が終了した翌日(8/7)の午前中、「裁判員制度はいらない!大運動」は直ちに記者会見を行い、ズバリ「市民参加という名の刑事裁判ショーだった」と批判した。

         東京新聞8月7日夕刊
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 記者会見で、初公判を傍聴した今井亮一さん(交通ジャーナリスト)は「検察官と弁護人のプレゼンテーション合戦だった。これが裁判なのか」と話している。また、斎藤貴男さん(ジャーナリスト)は「予定通りの展開だ。真相究明という裁判の意味が失われている」と批判した。

●裁判員制度はいらない!大運動の声明は
→http://no-saiban-in.org/index.html






 8月6日(木)、「8・6広島-8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会」主催の恒例の早朝デモに参加しました。午前7時、旧広島大学正門前に続々と人々が集まってきて、みんなそれぞれ持参したノボリ旗を立ててとてもにぎやかでした。まもなく、デモ出発。広島の街をアピールしながら平和公園に向かいました。途中、中国電力の前で上関原発(山口県)建設反対の座り込みをしている人々と交歓しました。

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 「平和公園」内での式典が始まった午前8時ちょっと過ぎに、デモ隊は式典会場に超接近。シュプレヒコールで、自衛隊のソマリア派兵を強行し、「核の傘」は必要と訴えに来る麻生首相の式典参加に抗議し、秋葉市長のオバマ礼賛発言を弾劾しぬきました。

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 64年前の8月6日午前8時15分、アメリカ軍が投下した一発の原子爆弾の炸裂で表面温度約30万度(太陽表面温度の50倍)の火球ができ、この熱線で、このあたり一帯の建物・人間は一瞬のうちに焼き尽くされてしまった。爆死した人々の無念、その後放射能で被爆した人たち苦しみ、恨みは、未だはらされていません。
 再び世界大恐慌時代の到来の中で、「日本も核武装を!」という主張が公然と出されてきました。田母神元航空幕僚長もその一人。彼は「再び被爆者を生み出さないために核武装すべき、先制攻撃で北朝鮮を叩くべき」と扇動しています。やはり、これと全力で闘いぬくことが「再び過ちを繰り返さない」闘いそのものだと思いました。

 昼12時30分からは、平和公園近くの広島県立体育館小アリーナで「8・6ヒロシマ大行動」の集会が開催されました。百万人署名運動広島県連絡会の仲間が主催実行員会の中軸を担って準備してきました。「全世界の労働者・民衆の団結で、核をなくせ!改憲・戦争をとめよう!」と、全国から1800名の労働者・学生・市民が参加し、次々にアピールに立ちました。弁護士の高山俊吉さんも東京からかけつけ、裁判員制度廃止・改憲阻止へとアピールしました。

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 アメリカからも港湾労働者(ILWUローカル34)のホアン・デルポソさん(写真左)が参加しアピール。ILWUという労組は、1946年に「戦勝」扇動を吹き飛ばして広島・長崎への原爆投下などを批判したデモに立ち、反戦反核を訴えました。その伝統を引き継いで昨年5月1日のメーデーには、イラク反戦の全港湾封鎖のストライキを闘っています。彼は「この核による世界支配政策こそ、労働者の国際的団結を破壊する最大の武器として使われてきた」と指摘しました。

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 集会後、再び広島の街をデモ行進、1時間半近くアピールして歩きました。

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 その後、原爆ドーム前に移動し、午後6時からすぐ目の前の「メルパルク」(左側の建物)で行われる田母神講演会を弾劾する行動に立ちました。
 
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反戦被爆者の会の下田礼子さん(写真)や被爆者青年同盟の中島健さん、被爆三世の青年たちが次々にマイクをとって抗議のアピール。

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途中で「日の丸」入りの右翼の真っ黒い宣伝カー(写真中央の黒い物体)がものすごい音量で接近してきましたが、それに負けないくらいの「帰れ!」コールの激突でたたき返しました。(事務局S)

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杉並連絡会からのお便りです。* * * * *
 東京地裁で8月3日に全国初の裁判員裁判がおこなわれる直前に、百万人署名運動・杉並連絡会は荻窪駅でシール投票をおこないました。数人で1時間ちょっとの間でしたが、85人が投票に応じてくれました。
 投票の内容は反対71、賛成11、どちらでもない3。反対の割合は84%。

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「裁判員裁判がはじまるので関心が高まっているのかしら」「いまでも反対が強いことを実感しました」「女性の方が多かった」「シスターが進んで貼ってくれた。カトリックは全体として罰金を命じられても拒否すると声明したそうですね」などなど、参加者の感想です。(杉並連絡会H)

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 「裁判員制度」絶対反対!東京地裁は裁判員制度を実施するな!日弁連は権力と手を結ぶな!みんなで拒否して廃止に追い込もう!昼休みの霞ヶ関一帯にシュプレヒコールが何度も何度も響き渡った。東京地裁の中にもこだましただろう。朝からの地裁前でのビラ撒き・アピール、そして二度にわたって地裁前を通過する450人のデモで、第一回裁判員裁判の裁判官・検察官・弁護士、そして、裁判員たち全員に私たちの声が届いたに違いない。

東京地裁(写真の建物)に向けシュプレヒコール
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正午、デモ出発前に、呼びかけ人の玄侑宗久さん(作家・臨済宗僧侶)もかけつけアピール

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霞ヶ関ぐるぐるデモ
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 朝9時過ぎ、裁判員制度はいらない!大運動に参加するメンバーが東京地裁前に登場すると、マスコミのカメラが殺到しました。
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呼びかけ人の高山俊吉さんらたたかう弁護士も熱烈アピール
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その前を裁判員候補、傍聴者らが続々通過
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 裁判員制度はいらない!大運動は、デモに先立ち弁護士会館で記者会見をし、「裁判員裁判の無謀な実施を糾弾し、廃止に向け運動の大展開を訴える」という声明を発しました。

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「…今や状況は終焉の始まりとも言うべき事態にあります。私たちは深刻極まる事態が山積していることを知りながら暴挙に突入する政府・最高裁を、怒りを込めて糾弾し、裁判員制度はいらない!大運動をさらに力強く展開することをここに宣言します。
 私たちは、全国各地でくり広げる実施反対行動の冒頭の取り組みとして、本日、正午から、東京地方裁判所を包囲するデモを実施します。
 私たちは、国会・各政党・各国会議員が、国民の声に真摯に応え、裁判員制度の廃止に向け直ちに具体的な行動を開始することを強く要求します。
 私たちは、裁判員への取り込みを予定されている一人ひとりの国民、裁判員に裁かれたくない一人ひとりの被告人、裁判報道を厳しく規制されるマスコミ、この国の司法の破綻を憂える法曹その他の司法関係者など、すべての皆さんに、裁判員制度の廃止を要求してともに立ち上がるよう衷心から呼びかけます。
 力を合わせて裁判員制度の廃止を求める歴史的な行動に取り組みましょう。これこそ本当の<市民の司法参加>です。」(声明より一部抜粋)

 記者会見に参加した呼びかけ人の斎藤貴男さん(ジャーナリスト)は、裁判員裁判は被告にしてみれば「市民総出のリンチになる」と弾劾、今井亮一さん(交通ジャーナリスト)は、「裁判員制度の目的は裁判を変えることではなく、国民を変えることだ」と弾劾しました。

























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