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 愛知連絡会から、今日の名古屋公聴会闘争の報告をします。
 公聴会の会場となったKKRホテルは名古屋城本丸の目の前です。11時半に示し合わせて会場前には陣取ると、続々と抗議の団体がつめかけ12時前には150名に膨れ上がりました。「とめよう戦争への道!愛知連絡会」と「国民保護法制を考える会」が中心になって抗議集会と要請行動、傍聴と報告集会が終日闘われました。

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 ホテル前を埋め尽くした抗議団はマイクを一つにして「公聴会やめろ!」「憲法変えるな!」のシュプレヒコールで待ち受けました。この声に恐れをなしたのか、委員を乗せたバスは裏口からこっそり入らざるをえませんでした。
 愛知連絡会の司会で、要請行動に入る団体がアピールをよみあげ参議院の事務局責任者に手渡しました。
 要請行動を行なった団体は、とめよう戦争への道!愛知連絡会、自衛隊イラク派兵差し止め訴訟の会、国民保護法制を考える会、とめよう戦争への道!百万人署名運動・関西連絡会、同三重連絡会、九条の会、名古屋三菱・朝鮮挺身隊訴訟原告の各団体です。(アピール読み上げ順)

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 抗議行動に参加した団体のそれぞれ「プラカード」や「横断幕」を紹介します。
「戦争国家へ一直線 改憲手続法を廃案に」
「質問に答えられないのに採決するな!」
「民主党は審議に加担するな!」
「Abe,you are guilty of poison-ing peace.dont destroy the article-9」
 ハングルで「コジマルボテソ、ケホンハジマラ!(民衆をだまして改憲するな!)」、また、国会前の闘いを紹介した労組交流センターの「国会闘争速報カラー版」にもマスコミやみなさんが注目していました。

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 ホテル前に残った団体は、傍聴に入った7名と合流して公聴会を終えて出発するバスを取り囲むように抗議しました。「誰も納得していない!廃案にしろ!」のコールに包まれてバスは会場を後にしました。(15時半)

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 16時から道をはさんだ反対側の名古屋弁護士会館で報告会が行なわれました。
 公聴会の後述人であり日弁連憲法委員会事務局長(大阪弁護士会)の笠松健一さんから意見内容の報告があり、補佐人の田巻弁護士から全体の質疑についての報告がありました。「政党推薦でしか意見が表明できない。これでは広く意見を聴いたことにならない」「衆議院の公募意見で賛成は6名、反対は108人・・・それでも採決を強行している」「憲法とはなんなのか、今回のような国家権力の横暴に縛りをかけるのが憲法だ」「国民投票の三要件(①誰もが自分で判断できる情報の公開性、②自分の意見を正確に反映できる投票方法、③投票無効訴訟手続きの公平性)がまったく保障されていない」「教員や公務員がチラシをまいたり署名を集めることが罰せられるのか、罰せられないのか。はっきりさせていないのは法律失格」「運動の公平性を担保するためには、有料広告をやめて公費で運営すべき」「政権政党の思惑で簡単に変えられない硬性憲法になっているのに、最低投票率規定はないし、過半数についてももっとも変えやすいラインになっている」――こういう日弁連見解にそった意見を述べさせてもらいました。
 「4人の公述人のうち、3人ははっきり最低投票率が必要と言った。もうひとりも反対ではなかった。しかし、委員長はあいまいなまとめをしたようだ」「与党側の公述人からも、ここでの議論をセレモニーに終わらせないでほしいという提起があった」「いなべ市の市長からは、住民投票の経験から拙速な議論は避けるべき、肉親の沖縄戦の体験から憲法9条を変えやすくすることには慎重であるべきという意見があった」「自民党新憲法草案も基本的人権と平和主義を重んじているという田中委員の質問に、自衛軍の交戦権を認め、基本的人権を公の秩序の下におくことのどこが重んじているというのかと鋭く批判した笠松さんの意見にすっきりした」「重要な論点である運動規制のところまで議論がいかなかったくらい、他の問題も未決着という印象でした」・・・田巻補佐人から

 参加者からの意見や質問のあと、「国民投票法案の廃案を求める声明」を名古屋公聴会報告会・参加者一同(連絡先田巻弁護士)で採択しました。これは直ちに国会に送られます。明日25日にこれからの日程を協議すると言っています。今日の公聴会の様子から感じた疑問や「全国で公聴会を開け!」「質問打ち切って採決するな!」など意見をメールやファックスで各委員に送ってください。