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本日(9/25)、沖縄戦「集団自決」への「軍の命令・強制削除」検定撤回を求めて文科省に行って来ました。たび重なる沖縄からの要請に居直りを続ける文部科学省、本当に許せません。「文科省は沖縄県民の声を聞け!」という横断幕を広げて文科省に向かいました。

 対応したのは、教科書課の検定調査第一係長の冨森さん、まだ若い女性でした。呼びかけ人の岩井健作さんが申入書を力強く読み冨森さんに渡しました。続いて検定撤回署名327筆を署名筆頭人の上江田千代さんが提出しました。その後、事務局長の西川重則さんが意見表明に立ち、国会傍聴の際の検定権者であるはずの伊吹文科大臣の発言を糾し、誤った検定意見に関しては文科大臣がその責任において発言すべきと訴えました。
 
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あらかじめ提出しておいた「質問書」への回答は、文書ではできないということで口頭でした。その理由を問うと「この種の申し入れに対しては、どの団体に対しても、口頭での対応とさせていただいている」と繰り返すだけでした。
 最初の質問は、文科省は、軍命削除検定の理由として、申請本では「すべての集団自決に軍の強制があったと誤解されるおそれがある」と説明しているが、検定によって修正させられた記述の方が「集団自決への軍の強制は全くなかった」と誤解され、沖縄戦の実態を正しく子どもたちに伝えられないのではないか、というものでした。文科省の回答は、「命令・強制」の断定的記述はさけるが、「軍の責任や関与」は否定していない。検定後の教科書にもそれは表現されている、でした。冗談ではない!「集団自決」への日本軍の「強制性」を否定すること自身が、沖縄戦の真実に反すると問題にしているのに、それを一般的な軍の「関与」は否定していませんから、と居直るのです。
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 「専門的な学者」の言うことを取り入れて、沖縄戦の体験者の声は踏みにじる。文科省のこの回答に、元ひめゆり学徒の上江田千代さんは悲しみと怒りで声を震わせました。自分たちが受けてきた皇民化教育、軍と一体だったこと。座間味の隊長の証言だけ、一部を取り上げて教科書を変えてしまうなんて間違っている。「集団自決」はもっともっとたくさんあり、証言者もたくさんいる、そういう証言をもっと聞くべき。審議委員のなかにそういう体験者を入れるべき。「鬼畜米兵」と言われたが、日本軍の方がこわかった。私の父は日本兵に殺されたのです。
冨森係長は、「今後どうするかということはまだ検討の途中です」と言っていました。教科書会社が教科書の印刷に入るのはだいたい年内くらいだそうです。10月~11月の取り組みが重要です。
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 申し入れのあと、文科省前で街頭アピールを1時間ほど行いました。9.29沖縄県民大会と連帯して、何としても歴史歪曲検定撤回させ、沖縄戦の真実を教科書に記述させるよう全国から声をあげていきましょう!
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