広島からのリポートです。
12月1日(土)、山口県岩国市での1万1000人が結集した「国の仕打ちに怒りの集会」に参加したので様子を報告します。日本の政府が、岩国市庁舎建設の補助金カットをもって、米空母艦載機移駐を強制することに対する抗議集会として行われました。

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12月1日(土)錦帯橋の下の河原で集会がもたれました。広島県連絡会も幟を立てて参加し、200筆の9条署名が集まりました。5人で署名とびらまきを行いましたが、参加しているのに会えなかった、という人もいました。

当日は、岩国市が市民のために無料バスをしたてたり、岩国駅から臨時バスが出たりしました。自治労は全国動員がかかっており、教組も広島や山陰など、中国地方から参加していました。宮崎の人が署名に応じてくれたり、東京の人は前日の夜泊まりがけで来た、という人もいました。北海道の人もいたそうです。

9条改憲反対署名をしながら、地元の人たちにそういう話をしたら、「あら~、うちはすぐそこだから、だったら泊めてあげたのにね~」「こんなに応援に来てもらって、ありがたいね~」と言われたり。みんな今の政治腐敗に怒っていました。

沖縄の12万人に続いて、政府の非道を「許さんど~~!」。新聞記事の写真でみんなが「怒」の紙をかざしていますが、「許さん『ど』」の『ど』です。プログラムの裏に印刷してあって、参加者の気持ちが「怒り」で一体となりました。

「補助金カット」について長くなりますが、少し説明します。
歴史をひもとくような話ですが、1995年に沖縄で「少女暴行事件」が起こり、沖縄県民の怒りが爆発しました。そして、1996年の橋本首相が、SACO締結で、普天間基地の返還や米軍の訓練の本土への移転を表明しました。1997年、普天間の米軍空中空輸機部隊を岩国基地が受け入れることを岩国市は容認しました。それに伴って、日本政府が、岩国市庁舎建設に補助金を出すことになり、一昨年、昨年と補助金が出て、市庁舎建設が進んでいたのです。

ところが、米軍再編に伴って、日本政府は、神奈川県厚木基地に常駐している空母艦載機57機を、岩国基地へ移転させろと求めてきました。これまでは「米軍との共存の街」と言われてきた岩国と周辺市民が強い反対の声が出て、そのことをめぐって、住民投票が行われ、圧倒的多数で、市民は空母艦載機の受け入れに反対を表明しました。その後の市長選挙でも、受け入れ反対の井原市長が再当選し、移転反対が貫かれていたのです。政府は、この岩国市民の移転反対の民意を打ち砕くために、岩国市庁舎建設の補助金をカットしてきたのです。

岩国の井原市長は、基地撤去という立場ではないけれど、これ以上の受け入れは許せない、と言っています。井原市長は、広島や福岡、東京へも出向き、街頭宣伝を行っています。

以下は中国新聞です。ご覧になって下さい。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200712020063.html