画像

 8月4日(月)、石原都知事に、今年の8月15日の靖国神社公式参拝中止を求める市民の集いと要請行動が都庁内で行われました。政教分離の侵害を監視する全国会議・日本キリスト教協議会靖国神社問題委員会・平和遺族会全国連絡会の呼びかけによるものです。
 石原都知事は2000年8月15日に靖国神社参拝を強行して以来、国内外の反対を押し切って毎年参拝をくり返しています。これへの異議申し立て、中止要請は今年で8回目、51団体が賛同して行われました。私たち百万人署名運動も賛同団体として参加、60名ほどで集会の後、石原都知事の代理として出てきた秘書の宮沢さん(知事本局秘書課副参事)に知事の参拝中止を強く要請しました。

            宮沢秘書
画像


画像


 平和遺族会全国連絡会代表の西川重則さんは、「毎年8月15日の12時30分に石原都知事は公用車で来て靖国神社に参拝している。知事自身が都知事の「認証」行為として靖国神社を宗教法人と認証しているのに自ら公式参拝するというのは、憲法20条の政教分離に違反し自己矛盾している。公務員として許されない。」と批判、これに対する知事自身の返事が欲しいと求めました。しかし、宮沢秘書曰く「いろいろな方面からたくさんの申し入れがあり、知事としていちいちにコメントを発表するということはやっていません」(!?)と。このような申し入れを毎年しているのに、一回も返事をしようとしないとは、何という不誠実! というか、石原都知事は、あらかじめ聞く耳を持たない、門前払い同然、としか考えられません。この石原都知事のもとで、根津さんたちへの「君が代」処分も乱発されています。

        西川重則さん
画像


 靖国神社は、「天皇が神であり、その天皇の盾になって死んでいった魂を顕彰する」ところです。29年恐慌後の経済危機の中で日本の資本主義はアジアへの侵略戦争を開始したわけですが、戦争中、靖国神社は労働者・学生・民衆を兵隊として動員していく「国家装置」そのものでした。戦後、二度とそうならないようにと国家護持ははずされましたが、しかしうち砕かれることはなく、戦後も遺族の怒りや悲しみから戦争の原因を覆い隠しつづける「安全装置」として残されたのです。それが、現在は総理大臣をはじめ多くの国会議員が公然と参拝するようになっています。靖国神社の敷地内にある「遊就館」は、全館「かつての戦争は『自衛戦争』であり正しかった」と美化しています。「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史観もここにあります。
 1200万余の東京都の知事としての靖国神社参拝は、戦争反対の都民への挑戦です。皆さん、石原都知事の靖国参拝に抗議し中止させましょう!