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 8月15日、午後から参加した労働者・市民のつどいのテーマは「『蟹工船』2008」。国益と排外に憲法は屈するのか―と1995年8月15日に戦後50年を問う8・15集会を開いてから今年で14回目となります。
 会場に向かうと、本当に驚くべきですが、100名近くもの私服刑事が会場前にたむろしていました。一瞬、「蟹工船」の作者・小林多喜二の時代と重なりました。今は、もう戦時下なんだ!!

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 会場にはいると、ロビーは人でごった返していて闘う仲間たちの熱気で溢れていました。イランの現状を紹介するコーナーもありました。

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 集会では、荻野富士夫さん(小樽商科大学教授)の「『蟹工船』から見えてくるもの」という講演がありました。荻野さんは、まんがや本の「蟹工船」を読んでのエッセーコンテストの審査委員をされた感想として、若者たちが80年前の現実を現在の自分たちの現実に引き寄せて読みとっていることへの驚きを語りました。
 そして、多喜二がこの本で書こうとしていたものが何であったのかを、多喜二の当時の言葉を丁寧に拾い上げて紹介してくれました。特に印象的だったのは、多喜二が資本主義について看破し、人道主義的憤怒を出発点に、それを超えなくてはならないと言っているところでした。「資本主義は未開地、植民地にどんな『無慈悲な』形態をとって侵入し、原始的な『搾取』を続け、官憲と軍隊を『門番』『見張番』『用心棒』にしながら、飽くことのない虐使をし、そして、如何に、資本主義化するか、ということ」「ただ単に軍隊内の身分的な虐使を描いただけでは、人道主義的な憤怒しか起こすことが出来ない。その背後にあって、軍隊自身を動かす、帝国主義の機構、帝国主義戦争の経済的な根拠、にふれることが出来ない。帝国軍隊―財閥―国際関係―労働者。」と。そして、その立場から「『憎くて、憎くて』たまらないものは資本家だ、という事を、ハッキリ、心の底からつかむことを知ろう!」、「『仲間の手』を、堅く手を握れ!」と訴えていることでした。若者に限らず、これはやっぱり、誰にとっても、今に続いていることでした。

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  数年前から、韓国民主労総の皆さんがこの集会に参加されるようになり国際連帯を深めています。今年も、ソウル地区本部のイジェヨン本部長らが参加されました。李明博(イミョンバク)政権打倒の100万人デモのビデオの後、イジョンエさんは「非正規労働者が路頭に放り出されて自分の命を担保に資本や政権と闘わなくてはならないこんなすさまじい現実がどこにあるでしょうか。我々は一つに固まらなくてはなりません。」と、労働者は団結してこそ生きられると訴えました。

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 そして、この民主労組ソウル地区本部と交流を深める動労千葉の田中委員長も「現在労働組合は資本家の手先になっている。しかし、現場の労働者と彼らの間に分岐ができたとき、闘いは高揚している。分岐をつくろう。革命情勢というのは、日常の中に社会の根本変革を求めるものがあるからだ。「賃上げ」「生きさせろ」を掲げゼネストをやりたい。一番困難な職場から仲間をつくることから始めよう。11月2日の労働者集会をぜひ成功させよう!」と訴えました。

 西川重則さんも、この集会にかけつけ、その日の靖国神社の報告や「靖国の今」について訴えました。さらに、松元ヒロさんのさわやかな笑いのコント、若者たちの元気な発言、また闘う教員、闘う弁護士、沖縄・辺野古からのアピールなど盛りだくさん。80年前の多喜二の闘いを引き継ごう!と団結を打ち固めました。