鳥取からの報告です。* * * * *
 裁判員制度導入以来初めて死刑求刑の可能性がある裁判員裁判が、鳥取地裁で2月23日から始まることになった。米子市の会計事務所社長ら2人を殺害したとされる強盗殺人事件だ。“注目”の裁判を一週間後に控えた16日(火)、百万人署名運動山陰連絡会は中国地区各連絡会に呼びかけ「裁判員制度いらない!2・16鳥取緊急行動」に決起した。
 この日はあいにくの真冬日、まずは早朝から寒風に小雪の舞い散る中を、県庁前と市役所前でチラシまき。「裁判員制度なんかいらない!」「みんなで出頭を拒否しましょう!」と400枚のチラシを配布し、昼からの集会・デモ、夕方からの講演学習会への参加を呼びかけた。
 正午からは、JR鳥取駅前の風紋広場で制度廃止を訴える集会。地元山陰連絡会の仲間をはじめ、東京から「裁判員いらなインコ」ちゃん、積雪の峠を越えて駆け付けてくれた岡山・広島県連絡会の仲間たちなど20人余が参加し、「死刑に反対しても、多数決で決まってしまう。加担したい人はいない」「裁判員制度は現代の赤紙、戦争への道を開くもの」「裁判員候補者に選ばれても出頭を拒否しよう」等々、口々に訴えた。駅前での署名にも短時間に11名が応じてくれ、「法律の知識も無い者に人を裁かせるなんておかしい」「どうしたら裁判員にならなくてすむか?」「私も反対だ。頑張って」などの声が寄せられた。
 集会後は、インコちゃんを先頭に、「ストップ!裁判員制度」の横断幕や幟を掲げて、目抜き通りを鳥取地裁までデモ行進。元気にシュプレヒコールを繰り返した。歩道で行き交う市民や沿道の各商店へもチラシを配り、多くの激励や共感を得た。特に、ある高校では生徒たちが校舎の窓から鈴生りになって手を振って賛同してくれ、とても感動した。

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 さらに、午後2時半から1時間余にわたり県庁記者クラブで記者会見。在鳥各社のマスコミが取材し、夕方からのテレビニュースや翌朝の新聞でかなり大きく報道された。
 夕方5時半からは、島根県弁護士会の佐和洋亮弁護士を招いての講演学習会。勤めを終えた労働者や市民も駆け付けた。佐和弁護士は「裁判の劇場化!裁判員制度とその問題点」という演題で、①裁判手続きにおける問題点、②制度としての問題点、③死刑との関係等についてわかりやすく話してくれた。聴きながら 「この制度は廃止する以外にない」「廃止まで闘い続けるぞ!」の決意をさらに強く固めた。
 午後8時、早朝からの長い一日の行動が終了。裁判員制度はいらない!大運動や近隣連絡会の仲間たちの応援を得て、緊急行動は大成功だった。制度廃止まで頑張ろう!(山陰連絡会事務局 T)

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●2月17日付、日本海新聞
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