9月2日、百万人署名運動大阪府連絡会の主催で、裁判員制度はいらない!大運動の遠藤きみ弁護士を講師に迎え、大阪弁護士会のおひざ元で「裁判員制度にとどめを!」学習会を行いました。
 学習会は冒頭、翌日に判決公判を迎えた西郡(にしごおり)差し押さえ弾劾裁判弁護団長であり、また「大運動」の一員として、大阪で共に裁判員制度反対の闘いを闘ってきた富崎正人弁護士から挨拶を受けました。
 その後、遠藤きみ弁護士から、50分にわたる講演がありました。遠藤弁護士は、ご自分の検事、裁判官時代の経験、なぜ現役裁判官時代から「裁判員制度などできるはずがない。反対!」と言い続けてきているのかなどを、ときにユーモアを交えながら熱く語ってくださいました。そして、最高検が発表しているデータなどを示しながら、裁判員事件が処理しきれずに滞留し続け、完全に破産状態にあること、このことが、裁判官や裁判所で働く労働者にいかに強制するものとなっているかを具体的に暴かれました。また、事件が処理されず滞留し続ける限り、被告人は勾留され続けざるを得ない事態になっていると批判。とてもわかりやすく、50分という時間があっという間に過ぎてしまったような講演でした。

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 講演後の質疑応答の中で、分会長が「詐欺罪」でデッチ上げ逮捕され11か月に及ぶ不当な長期勾留と不屈に闘い続けている関合労大和分会から、司法制度改悪としての裁判員制度の核心である<公判前整理手続き>のもとでは、「無罪・無実」を主張する「被告」がいかに不当に扱われているのか、という報告と、質問が出されました。
 この学習会に向けて、連絡会では関西一円の裁判所で働く労働者、弁護士に4000枚を超えるビラをまきましたが、それを見て3人の弁護士が参加してくれました。K弁護士は、学習会後の懇親会にも参加され、裁判員制度反対に向け、富崎、遠藤弁護士や参加者と話がはずみました。話の中で、K弁護士が「裁判員制度の真の狙いは、公判前整理手続きにある」と喝破されたことが印象的でした。(大阪府連絡会 G)