2月15日(水)、参議院で今年初めての憲法審査会が開催され、西川事務局長をはじめ計5名で傍聴してきました。実質的な審議が行われるのは前国会から数えて3度目ですが、早くも改憲の発議に向けた具体的な議論が始まっています。
今回は中山太郎・前衆議院憲法調査会会長と船田元・前衆議院憲法調査特別委員会理事が参考人として招かれ、それぞれの発言の後、質疑が行われました。中山氏は衆院憲法調査会の最終報告書の概要について報告するという役回りでしたが、最初の発言の中でも後半の質疑の中でもしきりに非常事態条項を設ける必要性を強調し、多くの委員もこのことに言及していました。

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船田氏は国民投票法附則の「3つの宿題」について報告し、特に18歳選挙権をめぐる問題について議論が交わされました。多くの関連法が改正されていない段階で改憲の発議や国民投票ができるのかという質問に対して、船田氏が最低限公職選挙法の改正は必要であると述べたことは注目すべきだと思いました。
今回の小坂憲次会長の議事運営は、参考人の発言後の質疑でまず共産党の井上哲士氏と社民党の福島みずほ氏に発言の機会を与え、その後は改憲派の委員を中心に発言を認めるというものでした。それにより審議会の後半には西田昌司、山谷えり子、佐藤正久、舛添要一等改憲派の論客の発言が集中し、全体として改憲推進ムードが強く印象づけられる会議になったと思います。(G)

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この日も恒例の小学生の国会見学の姿が



参議院憲法審査会の委員は全部で45人で、審議の進め方を決める幹事10人はすべて改憲派です。委員全体の内訳は、民主20、自民15、公明4、みんなの会2、改革1、国民新党1、共産1、社民1で、95パーセントは改憲派で占められています。質問者も改憲派、答える側も改憲派で、(憲法停止の)国家緊急権を入れよう!集団的自衛権行使を入れよう!と、まるでこれが国民の声だと言わんばかりの流れです。いま、被災地では生存権・労働権・教育権が大量に日々踏みにじられているのに、こうしたことへの言及などまったくありません。
中山氏は、今回の東日本大震災で国家緊急権がなかったから国の対応が混乱した、自衛隊が即動けなかった、そこが原点だと言っていましたが、そんなところに根本的な問題があるのではありません。津波による大被害も、福島原発破壊による放射能被害も、歴代の政府・国会議員がやってきた地方切り捨て行政、ウソとごまかし、隠蔽で強行されてきた原発推進政策が引き起こした結果そのものです。その責任者、犯罪者、共犯者たちが、そのことには口をぬぐって、しかも大惨事を奇貨として、これまで改憲派が策動していた国家緊急権を憲法に書き込もうとするなど、絶対に許されません。
憲法審査会の危険な動向に、強く抗議していきましょう。(Se)


●2月15日の憲法審査会の中継が見られます。
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

●次回の参議院憲法審査会は2/29(水)午後1時~です。
参議院憲法審査会のホームページ
http://www.kenpoushinsa.sangiin.go.jp/index.html

●衆議院の憲法審査会は、2/23(木)ごろと言われていますが、まだ未定です。
衆議院憲法審査会
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kenpou.htm