2月10日(月)、午後2時~3時まで、経産省前テントの「占有 明け渡し裁判」の第5回公判が開かれた。2/9東京都知事選の次の日であり、かつ雪が残る寒い日だった。

■前段の抗議集会
午後1時から東京地裁前で国側に対する抗議の集会が開かれた。集会では被告の淵上太郎さんが「今日の裁判から占有問題に踏み込む」ことを明らかにした。また、郡山から参加した橋本あきさん(福島の女たち)は福島の現状について手短かに話した。福島からは、他に黒田節子さん、椎名千恵子さんらが参加した。

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傍聴の抽選締め切りが1時30分なので、直ちに参加者は傍聴抽選に並んだ。並んだ人数は286名だった。法廷は地裁103号廷で約100名の席。


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■裁判の様子
この日、法廷は新たな弁論・論戦の段階に入った。

まず、テント側の裁判に対する原則的立場、すなわち、福一の原発事故とはなんだったのかについて、被告の正清さんが汚染水もれの深刻さを取り上げて発言した。この事故が解決しないかぎりテントは存在し続けなければならないということを確認した。

続いて、被告の淵上さん。経産省・資源エネルギー庁「エネルギー基本計画」は2012.9.14に出した「事故を深く反省して」「30年代原発ゼロにするというエネルギー計画」(民主党)を撤回し、原発を「基盤となる重要なベース電源」と位置づけている。政府はそれを閣議決定して「原発回帰」、再稼働しようとしていることを批判した。

河合弁護士:福一事故は未解決、いまも緊急事態宣言は発せられたままで事故は継続している。だからテントは行動している。国の責務は緊急事態の解除でありそうすればテントも解除できるが、いまは原発事故の危険性を訴え続けなければならない。国の訴えは「訴権の濫用」だと主張。

浅野弁護士:第一テント、第二テント、第三テントの場所とその運営の違いを明らかにした。原告・国は3つあるテントを一つのものとして扱っていて、これは事実に即していない。それぞれ独自性がある。第二テントは「原発いらない福島の女たち」など女性たちが運営している。第三テントは全交(平和と民主主義をめざす全国交歓会)が運営しているので被告は関係ない。占有してない。

大口弁護士:第一テントは被告が占有していると認めたとしても2人だけで占有しているわけではない。事実、国がテント撤去の仮処分申請を出したとき17名があげられていた。それなのに本件訴状では2人。原告の論理から言ってもおかしい。実際の占有者は誰であるか原告自身が知っている。経産省が撮ってる監視カメラのビデオの記録をみればいい。「星取り表」までつくったではないか。

吉田弁護士:本件訴訟でも原告・国は被告の認定を間違った。被告・正清さんを江田さんと間違えて江田さんの写真を正清さんとした。これをみても監視カメラの開示が絶対に必要。第二テント、第三テントの映像を見よ。被告の2人が第二テント、第三テントを占有してないことはすぐわかる。2人が占有しているとするなら、2人はどういう立ち居ふるまいをしていかを比べないといけない。被告たちの動静を調べないといけないだろう。占有を明らかにしないとこういう訴訟はできない。

上杉弁護士:本件訴訟の本質は占有権限の有無である。脱原発を発信している行為、表現行為は他の場では出来ない。経産省前のテント設置以外にない。それは平和的なもので実害はない。公共空間の平和的占有について明らかにしないと本質を見誤ってしまう。

大口弁護士:占有の実態について主張する。正清、淵上だけが占有しているのではないということで、国有地使用許可申請を第一テント、第二テント、第三テントとしてまとめて、1/10、1/24、1/30日と経産省に出したが経産省は受け付けなかった。住民票を出せとか、テントを撤去して更地にしてから使用申請を出せなどと言った。受け付けないということは許されない。妨害行為だ。そのことを裁判所にも伝えておく。

最後に、原告・国はなんと言ったか。「裁判は1年にもなるから結審のメドをたてろ」と。
これに対して、一瀬弁護士が、国は被告側がだした準備書面、求釈明に対してなにも答えてないとを指摘した。
全体として、裁判は新しい段階に入ったことがよくわかった。おもしろい裁判だった。(T)

次回の裁判(第6回口頭弁論)は、4月23日(水)午後2時~(東京地裁103号法廷)です。

■傍聴できなかった人たちは、外でリレートークなどして待機した。
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■裁判が終わってから16時から、参議院議員会館・講堂で総括集会を持った。みなさん熱く闘いを語った。
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