3月23日午後、東京・芝公園で三里塚芝山連合空港反対同盟主催の「控訴審闘争勝利・市東さんの農地を守ろう!3.23全国総決起集会」が開かれました。毎年、成田市三里塚現地で開かれていた全国集会が、東京で開かれるのは初めてです。
左に見えるのが東京タワーです。

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昨年7月、市東孝雄さんの農地取り上げ裁判で千葉地裁が反動判決、市東さんは直ちに控訴。その控訴審が3月26日から東京高裁で始まります。反対同盟は「霞ヶ関へ攻め上ろう!」と東京高裁への署名運動に取り組み、3.23全国集会を呼びかけていました。
23日当日は、初夏のような暖かな日で、全国から950名が参加。集会後、東京駅までのデモをおこないました。

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昼前からの音楽やフリートークのあと、午後1時から本集会。

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司会の萩原富夫さん(写真下)は、「本日の闘いの目標は2つあります。第一は市東さんの農地取りあげとの闘いです。3月26日の控訴審に結集してください。第二は闘いを広げていくこと。霞ヶ関に撃って出る闘争はそういうことでもある」とアピールしました。また、「オヤジ、萩原進の闘いを引きついで闘う。三里塚の農地と闘いは、バアちゃんやみんなで作り上げてきたものだ。市東さんの農地取り上げを許さず闘おう」と。

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主催者挨拶に立った事務局長の北原鉱治さんは、「政治そのものが住民のものではない。裁判そのものが国民のものではない。労働者と農民が政治をやるような時代になれば、こういうことはおきません」と言い、「何が正義かをこの法廷で明らかにしよう」と訴えました。

市東孝雄さん(写真下)も力強く控訴審闘争を闘う決意を述べました。
「いよいよ控訴審が始まります。決意も新たに控訴審を勝ち抜きたいと思います。一審千葉地裁の判決は全く認められないひどいものでした。農地買収に対しては、特別に知事の許可はいらない、だから秘密裏に買収してもかまわないんだというもの。あげくの果ては、土地収用法が使えないんだから、農地法で取って当然だという開きなおったことを判決で書いています。絶対に認めるわけにはいかない。
 強制収容を認めたようなものだが、別の判決では、土地をとる手続き上の手段だといい、土地収用ではないという矛盾したことを言っているんです。空港会社の違法にフタをして、会社が言ってないことまで裁判所が言っている。こんな一審判決がまかり通ることはあってはならない。

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 私は7年間闘ってきて、国策裁判を初めて知りました。原発訴訟、基地裁判の人たちと一緒になって闘っていきます。みんな歯を食いしばりながら、少しでもカベをこじ開けようと頑張っています。それが民衆の闘いだと改めて思いました。
いま、全国の農家が越えられないカベにぶつかっています。政府は企業の農業参入に道を開いて企業が農地を所有できるようなことを認めようとしている。ましてTPPが現実のものとなれば、農家はひとたまりもありません。そして、使えなくなった畑を企業が買いあさる。それにあわせて農地法を改悪する。そういうことがこれからどんどん起きていく。いまの私の問題はこれからの全国の農家の問題です。
 この農家の状態は不安定な雇用と低賃金に縛られる労働者の問題でもあります。みなさん、あらゆる運動が垣根を越えて連帯しましょう。それが故萩原進さんが常日頃から言っていたことです。私は控訴審をしっかり闘うことをさらに決意します。みなさん連帯して頑張りましょう。」

この後、控訴審闘争へ向けて弁護団が次々決意表明。動労千葉、関西新空港反対住民の会、市東さんの農地取り上げに反対する会から連帯あいさつ。福島や沖縄、全国農民会議、脱原発運動、関西生コンなどからのアピールがありました。(T)

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「農地取り上げ反対署名」は、この日までに8051筆。3万筆をめざしています。皆さんご協力を。

署名用紙は反対同盟ホームページよりダウンロードしてください。
→http://www.sanrizuka-doumei.jp/home/