8月9日の長崎平和祈念式典で、被爆者代表の城臺(じょうだい)美彌子さんは、安倍首相を前に、集団的自衛権の行使容認や武器輸出に全身でNO!を突きつけました。

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9日にその映像を見て、私は城臺さんの怒りの決意に感銘をうけました。一瞬のうちに命を奪われた人々、子どもたち、その後原爆症で苦しんで亡くなられた多くの人々のことを思いました。「二度と戦争をしてはいけない。こんな悲惨なことを繰り返してはいけない」と、言いたくても言えない犠牲者の声を城臺さんは代弁していると思いました。
また、同時に映し出された安倍首相の面持ちを見て、この人は何と感じているのだろうと思いました。

ところが、翌日のニュース報道を見てびっくりしました。それは、長崎での被爆者団体との意見交換の際、被爆者の一人が「集団的自衛権については納得していませんから!」と言ったのに対し、安倍首相が返した言葉が「見解の相違ですね」だったということ。改めて怒りが湧いてきます。

8月9日、被爆者代表 城台美彌子さんの「平和への誓い」(6分)




「納得していない」という人に「見解の相違」と言い返すとはどういうことでしょうか。「見解の相違だ」と言うときは、その中には「あなたの言うことなんか聞きませんよ」という強い意志が表されています。

被爆69周年の8.6ヒロシマ、8.9ナガサキで、被爆者たちが安倍首相に「7.1閣議決定」の撤回を求めたのはなぜでしょうか。69年前の1945年8月6日、9日、日本はアメリカと戦争をしていたからではないですか。敗勢が明白になっていたにもかかわらず天皇制国体護持のため戦争を長引かせ、その結果として大量殺戮兵器としての原爆が広島と長崎に投下されたからではないですか。その直接の被害者たちの「核兵器をなくせ、二度と戦争をしてはいけない。だから、集団的自衛権を行使するな」の声を、安倍は「聞かない」と表明したのです。全被爆者の死と生への冒涜であり、許されません!

そして、この「見解の相違」という言葉、立場は、7.1閣議決定強行そのものにも貫かれています。「集団的自衛権反対の声なんか聞かない」「日本を戦争のできる国にするんだ」と。

私たちは、69年目の敗戦記念日8.15を前にして、今度こそ戦争への道をとめる、と決意を新たにします。ヒロシマ・ナガサキの怒りと一体となって、安倍打倒!のたたかいを強めましょう!
その力をつけるためにも、「安倍倒せ!8.17集会」にぜひご参加を。(S)


改憲・戦争・原発・首切りの安倍をともに倒そう!大集会8.17集会

とき◆8月17日(日)午前11時開場、12時スタート、午後3時30分終了
ところ◆日比谷公会堂(東京・日比谷公園内)
記念講演◆荻野富士夫さん(小樽商科大学教授)「『蟹工船』から見えてくるもの」/チョヨンナンさん(韓国・民主労総ソウル地域本部統一委員長)「労働者民衆が望まない戦争と原発はなくすべき」
コント◆松元ヒロさん「アベこべ政治をひっくり返そう!」
参加費◆500円
主催◆安倍をともに倒そう!集会実行委員会(tel.03-6768-5027)
[呼びかけ人:西川重則(とめよう戦争への道!百万人署名運動事務局長)、高山俊吉(憲法と人権の日弁連をめざす会代表)、鈴木達夫(弁護士)、杉井吉彦(ふくしま共同診療所医師)ほか]