とめよう戦争への道!百万人署名運動

署名運動をとおして、改憲・戦争への道を許さない闘いを全国的に広げていきます。

「米、シリア政権軍攻撃」「空軍基地にミサイル59発」…今日(4/7)の夕刊の見出しを見てびっくりした。慌ててテレビをつけると、地中海に展開する駆逐艦からトマホークが発射される映像が流されていた。
胸騒ぎがした。これは大変なこと、大きな戦争になるかもしれない。

さらに驚いたのは、これに対し安倍首相が即、「アメリカ政府の決意を日本政府は支持する」、「高く評価する」、「日本の役割をしっかり果たしていく」と表明したことだ。
ぜったいに許せない。勝手に戦争支持の表明など認めない。アベを強く弾劾し引きずり降ろそう。いまこそ、戦争ぜったい反対の闘いを強めよう。

戦争に向かう安倍政権はいま、なりふり構わぬ戦争政治を強行している。4月6日には、「現代の治安維持法」である共謀罪の新設=「テロ等準備罪」法案の衆議院審議入りを強行した。
6日正午、国会前には危機感を持つ約650名が集まり、抗議の声を上げた。
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野党の国会議員、弁護士、宗教者、学者から次々と抗議の訴えがなされた。
「捜査機関の主観的判断で犯罪にされる」(清水雅彦・憲法学者)
「政府のやることに文句を言う団体を一網打尽にする」(海渡雄一・弁護士)
キリスト者の女性は、戦争中に牧師一家が監視の対象にされた自らの経験を話された。
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夕方からは、日比谷野外音楽堂で、共謀罪法案の廃案を求める大集会が開かれた。
共謀罪NO!実行委員会と総がかり行動実行委員会が共催し、野音に入りきれない3700人が参加して、何としても廃案にしよう!と確認し合った。
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金田法相は、電話やメールやLINEの合意でも「共謀」が成立しうるとの考えを示している。
「LINEもできない共謀罪、メールもできない共謀罪を合言葉にして、廃案へ」という訴えも。
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集会後は、全体で国会へ向けてデモ行進。
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衆議院と参議院の議員面会所前で野党の各国会議員らに廃案に向け全力を尽くすよう要請した。
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廃案にする鍵は、仕事などでここには来れない圧倒的多くの労働者や、若い学生らにこの法案の危険性が伝わり、一人でも多く反対の行動に立ちあがることだと思う。
そのためにも、「さんざん相談し、さんざん共謀しよう!」(山本太郎議員の発言より)
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4月1日、横浜市内で、「アベ戦争政治を許さないリレー講演会 第4回 トランプは世界に戦争をもたらすか」と題する斎藤貴男さんの講演会が行われました。主催は百万人署名運動神奈川県連絡会。約100人が参加しました。
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斎藤さんは約100分も講演されました。レジメは、
1、トランプのアメリカとpost-truthの世界
2、トランプ時代の日本外交は
3、翻って日本社会のいま
4、「共謀罪」について
5、安倍政権といかに闘うか
詳しくは、次号の全国通信でご紹介します。
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講演のあと、50分ほどの質疑応答に。斎藤さんは一つ一つ丁寧に答えられていました。
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集会のまとめで神奈川県連絡会の方が「共謀罪法案を絶対に阻止して安倍を倒そう」と呼びかけました。

共謀罪法案は自公合意で6日から審議入りです。その日の夜には日比谷野音で反対集会が開かれます。

各地で学習会や街宣・署名を行い、反対運動を一気に拡大していきましょう!

■「標的の島 風(かじ)かたか」(三上智恵監督)上映
とき◆現在上映中(終了日未定)
ところ◆ポレポレ東中野(JR総武線「東中野」西口1分)
内容◆辺野古、高江、宮古、石垣―なぜ闘うのか? 沖縄県の島々を自衛隊が基地化しようとしている
問合せ◆ポレポレ東中野(tel.03-3371-0088)

■斎藤貴男講演会「トランプは世界に戦争をもたらすか」
とき◆4月1日(土)午後1時30分開会
ところ◆横浜市開港記念会館2F(神奈川県横浜市中区本町1-6、みなとみらい線「日本大通り」1番出口すぐ)
講演◆斎藤貴男さん(ジャーナリスト)
資料代500円(定員110名、先着順)
主催◆百万人署名運動・神奈川県連絡会(tel.080-1191-4172篠田)

■共謀罪反対! 日比谷野音集会・デモ
とき◆4月6日(木)午後6時30分~集会、7時30分~デモ
ところ◆日比谷野外音楽堂(日比谷公園内)
主催◆共謀罪NO!実行委、総がかり行動実行委(tel.03-3526-2920)

■6年目の福島から~椎名千恵子さん講演会
とき◆4月9日(日)午後1時30分開会
ところ◆国際交流会館4F第3会議室(熊本県熊本市中央区花畑町4-18)
講演◆椎名千恵子さん(福島市在住)「奪われてたまるか!避難 いのち 子どもの未来」
参加費1000円(カンパ込)
主催◆NAZEN熊本(tel.080-5218-1917和田)

■無実で今なお獄中に42年 星野文昭絵画展
とき◆4月14日(金)~16日(日)
ところ◆越谷市中央市民会館2Fギャラリー(埼玉県越谷市越谷4-1-1、東武線「越谷」東口6分)
入場無料
主催◆星野絵画展越谷実行委員会(tel.090-9145-0656米山)

■「標的の島 風(かじ)かたか」(三上智恵監督)上映
とき◆4月15日(土)~未定
ところ◆横川シネマ(広島市西区横川町3-1-12)/4/16(日)午後3時の回上映後に監督トークあり
問合せ◆横川シネマ(tel.082-231-1001)

■外登法・入管法と民族差別を撃つ4.16関西交流集会
とき◆4月16日(日)午後1時30分開会、集会後デモあり
ところ◆大阪市立東成区民センター小ホール(大阪市営地下鉄今里駅下車)
内容◆韓国民衆ゼネスト・ドキュメントDVD上映、アピールほか
主催◆関西実行委員会(tel.06-7503-7232)

■辺野古の海の埋立て強行を許さない! 4.19大集会
とき◆4月19日(水)午後6時30分開会、7時45分~デモ(銀座方面)
ところ◆日比谷野外音楽堂(日比谷公園内)
内容◆沖縄からの訴え、リレートーク
共催◆基地の県内移設に反対する県民会議、「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会(tel.090-3910-4140)、総がかり行動実行委員会

■阿佐ヶ谷市民講座~「憲法と政治」―安倍改憲の本質を問う!
とき◆4月20日(木)午後6時30分~
ところ◆劇団展望(杉並区阿佐ヶ谷南3-3-32)
講師◆青井未帆さん(学習院大学大学院教授)
参加費1000円
主催◆講座実行委(tel.090-8080-6860)

■安保法制と改憲に立ち向かう学習会
とき◆4月22日(土)午後2時~
ところ◆クロスパルにいがた・多目的ルーム1(新潟市中央区礎町通3ノ町2086)
講師◆高島章さん(弁護士)「『テロ等準備罪』の狙い」
主催◆百万人署名運動・新潟県推進委員会(tel.090-4745-6761)

■第16回 靖国探訪(ガイドは西川重則さん)
とき◆4月22日(土)午前10時~午後3時
ところ◆靖国神社(地下鉄「九段下」)/10時に靖国神社「大鳥居」前集合
「遊就館」入館料800円、4/20までに申込必要(問合せFAX 045-364-7311、メール sachigaoka@jesus.jp 神谷)
主催◆日本福音キリスト教会連合・関東三地区信教の自由委員会

■新入生歓迎企画~「4.28沖縄デー」集会
とき◆4月23日(日)午後1時30分開会
ところ◆ももちパレス第1研修室(福岡市早良区百道2-3-15)
講演◆赤嶺知晃さん(沖縄大学学生自治会委員長)「国際連帯の力で戦争と基地をなくそう」(仮題)
参加費500円、学生無料
主催◆集会実行委[呼びかけ:百万人署名運動福岡県連絡会](tel.090-8380-3088)

■百万人署名運動・沖縄の会 講演会&総会
とき◆4月23日(日)午後6時~総会、7時~講演会
ところ◆沖縄県青年会館1F会議室(那覇市久米2-15-23)
講演◆阪口彩子さん(琉球新報北部支社報道部記者)「高江・辺野古からの現場の声」
資料代500円
主催◆百万人署名運動・沖縄の会(tel.090-1367-1873前川)

■打ち破ろう分断!取り戻そう団結!世界の労働者は団結して闘おう!4.23全国交流集会
とき◆4月23日(日)午後1時~、ビデオ上映あり
ところ◆横浜市鶴見公会堂(JR「鶴見」西口、フーガ1号館6F)
講演◆金元重さん「パククネ罷免、いま韓国で何が起きているのか」(仮題)
アピール◆民主労総ソウル地域本部「政権交代では何も変わらない!6月ゼネストへ!」ほか
主催◆外登法・入管法と民族差別を撃つ全国実行委員会(tel.090-1258-6201)

■チェルノブイリ31年・福島6年~ 今中哲二講演会
とき◆4月28日(金)午後7時開演
ところ◆練馬文化センター・小ホール(西武池袋線「練馬」北口1分)
講演◆今中哲二さん(京都大学原子炉実験所研究員)「放射能汚染の時代をどう生きるか、子どもたちをどう守るか」
参加費1300円(予約1000円)
主催◆チェルノブイリ子ども基金ほか(tel.03-6767-8808)

■ビデオ上映&トークの会
とき◆4月30日(日)午後1時30分~
ところ◆みえ県民交流センター・ミーティングルームA(三重県津市、JR津駅東口「アスト津」3F)
ビデオ上映◆「共謀罪」関係、韓国民衆ゼネスト関係
参加費無料
主催◆百万人署名運動・三重県連絡会(tel.090-2617-0721加藤)

■平和といのちと人権を!5.3憲法集会
とき◆5月3日(水・憲法記念日)正午~コンサート、午後1時~スピーチ、パレードあり
ところ◆有明防災公園(ゆりかもめ「有明」2分)
主催◆5.3憲法集会実行委(tel.03-3221-4668)

3月26日、「市東さんの農地を守ろう! 第3滑走路阻止! 安倍打倒!」を掲げた三里塚全国集会(主催:三里塚芝山連合空港反対同盟)が成田市赤坂公園で開催された。あいにくの雨だったが、全国から780人が参加した。
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司会は婦人行動隊・木内敦子さん。伊藤信晴さんが主催者挨拶で、北原鉱治事務局長の「全国のみなさんに、市東さんへの一層のご支援をよろしく」というメッセージを紹介した。
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反対同盟事務局を代表して萩原富夫さん(上写真)が基調報告をした。市東さん宅の離れに決戦本部を立ち上げたことの意義を語り、農地取り上げ強制執行を阻止するための裁判闘争の重要性を訴えた。そして、新たに強制執行阻止の「請求異議裁判署名」運動を開始することを提起した。また、第3滑走路建設などの空港強化を弾劾し、4・24耕作権裁判、5・25請求異議裁判とデモへの結集を訴えた。
20170326-8動労千葉の田中康宏委員長、関西実行委、関西地区生コン支部の西山直洋さん、反対同盟顧問弁護団、市東さんの農地取り上げに反対する会、各地の農地を守る会、全国農民会議、動労水戸の石井真一委員長などが次々と発言した。
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参加者全員で反対同盟の歌などを合唱した。
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法事から駆けつけた市東孝雄さん(下写真)は、執行停止のための保証金カンパにお礼を述べ、裁判闘争への決意を語ったうえで、「沖縄・福島・三里塚を一体の闘いとして、これからも天神峰で畑を耕し続けます。ぜひ天神峰を訪れてください」と訴えた。
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「耕す者に権利あり」という横断幕を先頭に、成田ニュータウンを成田駅までデモ行進した。予備校生たちが表に出て来てデモに注目していた。許しがたいことに、空からは警察のヘリが常に低空で監視していた。
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「三里塚・請求異議裁判署名」の呼びかけ

三里塚芝山連合空港反対同盟

全国の闘う仲間の皆さん。

反対同盟は、市東さんの農地に対して国と成田空港会社(NAA)がもくろむ強制執行を許さないために、新年冒頭の旗開きをもって決戦本部を発足し、市東さんとともに体を張って闘う態勢を築いてきました。

その中で、市東さんは強制執行を許さない新たな裁判(請求異議裁判)を開始しました。

この裁判に全力で取り組み、市東さんを応援し、強制執行の攻撃を押し返していくべく、「三里塚・請求異議裁判署名」の取り組みを呼びかけます。

最高裁で確定した「農地を明け渡せ」という判決は、地代のだまし取りや文書偽造など、NAAの数々の違法・不法にふたをして、市東さんの耕す権利を踏みにじった許すことのできない判決です。しかし、NAAによる強制執行請求を千葉地裁が許可しなければ、強制執行はできません。「強制執行は許されない」という市東さんの主張が千葉地裁を圧倒し、裁判の開始と強制執行停止をかちとったのです。請求異議裁判は、まさに最高裁決定をひっくり返すたたかいです。

「農地取り上げは私だけの問題ではありません。労働者も農民も本当に生きていけない現実を一丸となってとめましょう」「私の農地の問題は、沖縄や福島とひとつながりです。だから私はたたかいます」と常々市東さんは言います。そして、「私の思いは、これからも天神峰で農地を守り、地道に働き続けることです。空港会社の不当な執行請求に対しては、あくまでたたかう覚悟です」と陳述書で述べています。こうした市東さんの譲れない思いに、何としても応えようではありませんか。

NAAによる農地取り上げは、第3滑走路計画と一体です。反戦を掲げ、半世紀を超えて闘い続ける反対同盟をつぶそうとするものです。強制執行阻止は、改憲や戦争に向かう安倍政権との闘いそのものです。

あらたな署名運動をとおして、さまざまな怒りや闘いと結びつき、何が何でも市東さんの農地を守る強固な陣形を築いていきたいと思います。天神峰=決戦本部にもどんどん駆けつけて下さい。

皆さん、ぜひ署名に取り組んでくださいますようお願い致します。

2017年3月26日

★署名用紙のダウンロード★
http://www.sanrizuka-doumei.jp/home02/index.html

ほぼ2年ぶりの参考人質疑は、「平穏に終了」

3月23日(木)午前9時から、今国会2回目の衆議院憲法審査会が開かれました。今回のテーマは、前回と同じく「緊急事態における国会議員の任期の特例、解散権の在り方」等で(前回のもう一つのテーマ、「一票の格差、投票率の低下その他選挙制度の在り方」は取り上げられませんでした)、3人の参考人から20分ずつ意見を聴取し、6会派の代表が15分ずつ質疑を行うという形式で進められました。

実は今回、私は2つのハプニングを期待していました。一つは、この日急遽両院の予算委員会で行われることになった森友学園前理事長・籠池泰典氏への証人喚問(10時から参議院、15時からは衆議院)と日程が重なったため審査会が延期されるのではないかということ、もう一つは、一昨年6月4日に開かれた審査会のとき(憲法学者3人が揃って安保法制は違憲だと断じる「事件」がありました)のように、たとえば「森友ゲート事件」や共謀罪法案について参考人から衝撃的な発言が飛び出すのではないかということです。

しかしそんなことは起こらず、いつものようにトンデモ論が開陳されることもなく(もちろん程度問題であり、クエスチョンマークの付くような発言はありましたが)、この日の審査会は坦々と進行し、ほぼ予定どおり11時30分過ぎに散会となりました。
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この日の委員の出席率は前回より若干低かったかもしれませんが、それでも開会後しばらく(=参考人の意見陳述時)は45人以上、そのあとも散会まで40人前後の委員が出席していました(定数は50)。
傍聴者も前回より減ったとはいえ、30人以上が集まっていました。百万人署名運動の仲間は4名で傍聴してきました。

前回と大きく違ったのは記者の数で、最初は10人程度が取材していましたが、途中から6~7人になってしまいました(そのおかげで傍聴者の多くが記者席に座ることができ、立ち見は出ませんでした)。テレビカメラに至ってはNHKの1台だけで、しかも途中でいなくなってしまいました(撤収するタイミングが、参考人からの意見聴取のあと自民党・中谷元氏の質疑が終わったところでしたので、ずいぶん露骨なやりかただなあと思いました)。

ということで、メディア各社の記事量も前回より少なめでしたが、『朝日』や『毎日』は参考人の発言を比較的詳しく紹介してくれていました。ここでは翌24日の『朝日新聞デジタル』の記事を引用しておきます。
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緊急事態条項、3氏が意見 衆院憲法審

衆院憲法審査会は23日、参政権の保障をテーマに、憲法学者の木村草太(そうた)・首都大学東京教授、弁護士の永井幸寿(こうじゅ)氏、松浦一夫・防衛大教授の3人の参考人から意見を聞いた。

前回の審査会でも論点となった、大規模自然災害など緊急事態時の国会議員の任期延長を憲法に盛り込むべきかについては、永井氏が、衆院解散中でも参院の緊急集会が開ける現行憲法の規定などを理由に反対を表明。松浦氏は「緊急集会だけで長期間、国会の意思を代弁させるのは不適切」と憲法改正を主張した。木村氏は任期延長を憲法で規定する場合は乱用の歯止めが必要とした。参考人の主な意見は以下の通り。

衆院憲法審査会での参考人の発言要旨

◇首都大学東京教授・木村草太氏

【緊急事態条項】危険性否定できない
(自民党改憲草案の)緊急事態条項には、国民の権利を抑えるような規定があり、緊急事態条項の導入に賛成する方から見ても大変危険なものであることは否定できない。文言の意味を詰めないと、そもそも議論できない条項だ。自民党内でもっと議論して欲しい。

【緊急時の衆院議員の任期延長】事前に法律の工夫を
大規模災害で、一斉に選挙ができなくても、即座に憲法違反の疑いが生じるわけではない。それより法律を工夫し選挙の時期や方法を事前に整えておくことが重要だ。憲法改正で任期延長をするというのなら、不当な乱用への具体的な歯止めも提案していただきたい。

【首相の衆院解散権】何らかの制限、合理的
与党に有利なタイミングを選ぶといった党利党略での解散を抑制するためには、解散権に何らかの制限をかけることが合理的だ。現憲法のまま、解散理由を国会で審議するなどの解散手続きを法律で定める方法と、憲法を改正して解散の条件を明記する方法がある。
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               (インターネット中継より)
◇弁護士・永井幸寿氏

【緊急事態条項】デモなども追加可能
災害を理由に憲法に条項を創設することは反対だ。最初、憲法に「大規模災害の場合」と規定しても、その後、国会の過半数の議決によって戦争やテロ、デモを追加することも可能になる。想定外の事態には憲法ではなく、事前に法律で対処しておくべきだ。

【緊急時の衆院議員の任期延長】参院緊急集会で対応
憲法改正で任期を延長することに反対だ。緊急事態が戦時体制になった過去の教訓からしても任期延長は危険と考える。衆院解散中に緊急事態となっても、参院の緊急集会や災害対策基本法による緊急政令、(被災地だけ選挙を遅らせる)繰り延べ選挙で対応できる。

【首相の衆院解散権】災害時、解散は不適切
解散権は、政府と国会との関係をどう考えるかという、深い問題だ。ただ、災害時には、被災者支援に予算や人員を集中すべきで、解散して選挙をするのは不適切で、自制するだろう。もし解散権を行使すれば、そのような政権に国民の意思が示されることになる。

◇防衛大学校教授・松浦一夫氏

【緊急事態条項】例外認める改正必要
日本ほど大災害が多発する国はまれ。大地震が周期的に発生するわが国では、災害緊急事態条項の必要が認められる。大地震など想定外の事態に備えて法律を整備することとは別に、憲法の通常のルールでは対応できない場合に例外を認めるための憲法改正は必要だ。

【緊急時の衆院議員の任期延長】両院で政府監視、安全
緊急事態時には任期を延長し、衆参両院で政府を監視できる方がよほど安全ではないか。参院の緊急集会だけで長期間、国会の意思を代弁させるのは不適切だ。緊急事態宣言の間、議会の同意の上で任期が延長されれば、乱用の危険性もないだろう。

【首相の衆院解散権】非常時は禁じた方が
解散権は単に制約すれば良いものではない。民意を問う制度が過度に制約されることは問題だ。ドイツでは解散権も制約されているが、首相の不信任案も制限され、バランスが取れている。ただ、非常時は、緊急事態条項で解散を禁じて政府を監視した方が安全だ。

いかがでしょうか。いつも思うのですが、私は「緊急事態条項」必要論を主張する人たちの議論は「いつ想定外のことが起こるかわからないから」必要だというだけでそれ以上の中身に乏しく、控えめに言っても「文言の意味を詰めないと、そもそも議論できない」(木村草太氏)と思います。

ただし、「衆院議員の任期延長」問題についてだけは、私は永井幸寿氏の意見に賛成ですが、松浦一夫氏の立論にも一定の説得力があると感じる人が多いかもしれません。前回のレポートでお伝えしたとおり、自民党はこの点を改憲への突破口にしようとしており、警戒しつつわかりやすい反論を組み立てていかなければなりません

そもそも衆参同日選挙などという暴挙が行われなければ、緊急事態時に国会議員が参院議員の半数だけになってしまうことはほとんどありえませんし、緊急事態時に的確な対策を講じていくために被災者の意見を把握する手段が衆院議員の任期延長だというのは、相当に眉唾ものの議論ではないでしょうか。

さて、最後に、今回のテーマとは直接関係がなかったかもしれませんが、この日いちばん私の印象に残った照屋寛徳氏(社民党)と木村草太氏の質疑をご紹介したいと思います(『衆議院インターネット審議中継』で聞き取った実際の発言を、読みやすくなるよう修正しています)。やはり憲法審査会に沖縄県選出の委員がいることの意味は大きいと感じました。

○照屋氏 
木村参考人におうかがいします。
沖縄では、主席公選、そして国政への参政権が、アメリカの軍政下にあって県民の激しい闘いによって勝ち取られました。
参考人は、現在地元紙に憲法をテーマとする評論を書かれていますが(引用者注:『沖縄タイムス』の「木村草太の憲法の新手」と思われます)、今日の沖縄の状況をどのように捉えられていますか。

また、辺野古新基地建設の反対運動と、議院内閣制のもとでの民意の尊重、地方自治の尊重、表現の自由、報道の自由、憲法前文の平和的生存権などとの関係について、どのようにお考えですか。

○木村氏 
中央政府で議院内閣制をとっているとしても、日本国憲法では地方自治が保障されており、沖縄県に対しても地方自治の本旨に基づく様々な保障が与えられるべきことは、憲法を読めば明らかであると思います。

私は、米軍基地問題についての大きな問題は、基地の設置に伴って生じる様々な自治権の制限について明確な法律上の根拠を欠いている点であり、自治権の制限が条約に基づいてのみ行われている現状に源流があると考えています。

仮に今行われているような米軍基地の立地自治体に対する自治権の制限を法律で行おうとすれば、それは地方自治の本旨にのっとったものでなければなりませんし、特定の自治体のみの自治権を制限することになれば、当該自治体の住民投票による承認が必要になるわけです。

これを条約を根拠に行うと、憲法92条や95条の要請がバイパス、脱法、「脱憲」されてしまわけですから、米軍基地問題についてきちんと法律事項として扱っていくことが重要です。民意の反映という観点からも重要であり、憲法の文言からもそのような解釈が自然であると考えているところです。

なお、次回の開催日やテーマは「公報でお知らせする」ということで、まだ決まっていないようでした。(G)

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